『ヘタミュ』シリーズ最新作に“北欧ファイブ”が初登場 「新しい一員として認めてもらえるように」

『ヘタミュ』シリーズ最新作に“北欧ファイブ”が初登場 「新しい一員として認めてもらえるように」

 ミュージカル『ヘタリア』(通称:ヘタミュ)新シリーズ第4弾となる『ミュージカル「ヘタリア~A tender world~」』が上演される。2015年12月上演の初演から数えて、今年の12月で10周年を迎えるヘタミュ待望の最新作では、イタリア・アメリカ・イギリス・中国といったお馴染みのメンバーに加え、フィンランド・スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・アイスランドの5キャラクターから構成された“北欧ファイブ”がミュージカルに初登場する。新キャストとしてヘタミュに新たな風を吹き込む棟方翔也・塚本凌生・松井健太・新納直・前田優輝に話を聞いた。


―――まず出演が決まった時の気持ちを教えていただけますか。

棟方「ビックリでした。僕がヘタミュに出られるんだと思って、嬉しい気持ちが徐々に込み上げました」

塚本「全身全霊でオーディションに臨んだので、出演が決まった時はすごく嬉しかったです。これまで眼鏡をかけるキャラクターを演じることが多かったので、また眼鏡キャラが1つ増えてよかったなと思いました(笑)」

松井「オーディションが決まった時から、今回がチャンスだと思っていました。出演が決まったと聞いた瞬間はとても嬉しかったですし、早く本番をしたいという思いですね」

新納「最初にノルウェーのビジュアルを見た時、直感で『あっ、このキャラクターは絶対に僕だ』と思いました。出演が決まった時は心の底から嬉しかったの覚えてます」

前田「オーディションの結果待ち中にメールで『事務所に来てください』とだけ連絡が来て。別に悪いことはしていないけど、絶対に怒られるんだろうなと最悪な気分で事務所に着いたら、『出演が決まった』と口頭で伝えられました。聞いた時は嬉しい気持ちと、同時にヘタミュの舞台に立つんだという緊張感もありました」

―――ヘタミュ出演が発表されて、ファンの反響もすごかったのでは?

松井「僕を応援してくださっているファンの皆さんの反応はもちろん、以前からヘタミュを応援している方からも反応をたくさんいただいて、改めてヘタミュファンの多さを実感しました」

前田「SNSにヘタミュの写真を載せるとすごい反応でしたし、とても愛されている作品だと感じました」

新納「反響がすごいからこそ、期待を超えていかなきゃというプレッシャーもあって、『僕たちが頑張らなきゃ』というスイッチが入りました」

棟方「ファンの皆さんがすごく温かくて、本当に良かったなと改めて思いました」

塚本「僕を知っている方からは、眼鏡にまつわる反響が多かったです。『本当にビジュアルがそっくり!』といった嬉しい意見もたくさんあって、皆さんの期待を超えられるように頑張ろうと思いました」

―――皆さん過去の「ヘタミュ」をご覧になられているとのことですが、ヘタミュに対してどんな印象を持たれていますか。

前田「キャラの再現度やクオリティが高かったですし、観劇していて本当に気持ち良くて、いつか僕も演じてみたいなって思っていました」

棟方「僕はめっちゃ笑っていました。ずっと面白かったですし、さらに感動もして、役者として僕が目指したいものはこれなんだと思いました」

新納「演者ではなくお客さんとして観劇して、想像を超えて楽しく、とても衝撃的でした」

松井「いい作品を観劇して劇場を出た時って、すごく心が温まるんですけど、前作を拝見した時に、まさにその感覚になりました」

塚本「僕は出演が決まってから、映像で初演から観ました。他作品で共演した役者さんたちの姿がキラキラしていて、ヘタミュとともに成長していったんだろうなと思いました。僕もヘタミュに関わってきた皆さんの思いを受け継いで、そして一緒に新しい風を吹かせようという覚悟を持ちました」

―――昨年12月に配信された重大発表特番にて、長江さん・磯貝さん・廣瀬さん・杉江さんとお会いされましたが、4人の印象は?

塚本「共演経験者も多く、基本的に優しかったんですけど、ヘタミュを長年やっているだけあって、エンターテイナーの空気感がすごくて。“君たちはどんな面白いことをやるのかな”みたいな目線をちょっと感じました(笑)」

前田「あの時は緊張していて、全然喋れなかったんですけど、僕の性格を汲み取って、裏では『大丈夫だよ!』と励ましていただきました」

棟方「『全員顔がちっちゃくてカッコいい!』と思いました。緊張してなかなかこちらからは話せなかったんですけど、皆さんから気さくに話してくれたりして、本当に優しかったです」

新納「皆さん気さくな方で、初対面から色々と話しかけていただきました。これから稽古と本番でご一緒できるのが本当に楽しみになりましたし、早く稽古に入りたいなっていう気持ちになりました」

松井「最初からどっしり構えてくださって。何をしてもこの人たちがいるから大丈夫だなという頼もしさを感じました」

―――ヘタミュファンの方に向けて、そして初めてヘタミュをご覧になる方に向けて本作の見どころを教えて下さい。

松井「北欧5人が作り出す空気感は、先輩方が作ってくださったものとはまた違うものになると思うので、僕たちが作り出す新しい風を楽しんでいただきたいと思います。初めて観てくださる方々には、誰が観ても楽しめて幸せな気持ちになれる作品だと思いますので、純粋に楽しんで、ヘタミュの世界観を楽しんで帰っていただきたいです」

前田「5人が新たに加わり、全く新しいものができるんじゃないかなと。5人の考えを爆発させて化学反応を起こせたらと思っているので、そこを観ていただきたいです。」

棟方「今回初めて新キャラクターが5人加わるということで、それぞれの考えや気持ちが合せて、よりよい舞台にしたいです。今まで応援してくれているヘタミュファンの方にはヘタミュ愛がより強くなってもらえるような作品にしたいですし、初めて来てくれる方には、『ヘタミュは素晴らしくて面白いんだよ』、『唯一無二な作品だよ』というのを伝えられたらと思います」

新納「ヘタミュの歴史で5人が新メンバーというのは初めてになります。ヘタミュを好きでいてくれている方の中には、知らないメンバーが一気に入ってきて不安な思いがあるかもしれませんが、新しい一員として認めてもらえるように頑張ります。初めて観ていただく方には、僕たち若いメンバーががむしゃらに頑張って、先輩たちに教えてもらいながらも食らいついていく姿を見て一緒に楽しんでいただけると嬉しいです」

塚本「5人が急に入って、どうなるんだろうと思うかもしれませんが、それぞれの個性が強いこともあって、何かしらの化学反応を起こせると思います。初めて観る方は最初に『ヘタミュはこんな世界なんだ』という目線から楽しんでいただいて、徐々にヘタミュの世界に溶け込んでいただければと思います」

―――ご自身と演じるキャラクターで“ここが似ている”ところはありますか?

塚本「口数が少なくて眼鏡なところですかね。スウェーデンは外にはあまり出さないけれど内心思うところがあったり、突っ込んでいたりする部分も似ているなとは思ってます」

棟方「僕はド田舎で育って、のびのび暮らしてきたこともあって、結構フワフワしているんですけど、フィンランドもゆるフワで可愛らしいイメージなので、そういう部分は似ているかなと思います」

松井「デンマークの一生懸命で全力で取り組むところ、結果を考えずとりあえずやってみるというところは似ている気がします」

前田「アイスランドは中学の頃の自分にそっくりです。当時は内心嬉しくてもそれを表に出さない、いわゆる“ツンデレ”でした。今は昔ほどツンデレではありませんが、当時のことを思い出して役に活かせればと思っています」

新納「ノルウェーは自分だけの世界を持っているところが似ていますね。あと僕に限らず5人全員だと思うんですけど、ビジュアルの面ではそれぞれ役と似ているのかなって思いました」

―――ビジュアルといえば、北欧らしく5人とも水色や青を基調とした衣装に仕上がっていますが、皆さんは今回の衣装を見てどう感じましたか?

新納「デザインはそれぞれ細かい部分での違いはあるものの、北欧5人で1つみたいな印象はあって、すごく気に入っています。個人的には、メインビジュアルでは皆さんが気になるであろうノルウェーの髪の“くるん”部分がちょっとしか見えていないんですけど、実際はどうなっているか、観に来ていただきたいです」

前田「髪型がすごい好きですね。自分でも似合ってると思いましたし、みんなもそれぞれ違う髪型ですけど本当に似合ってます」

松井「今回の衣装はつなぎですけど、どうやってトイレに行こうみたいな(笑)。僕は本番直前にトイレへ行くタイプで、衣装さんからは『意外に行きやすいよ』と言われましたが、ミスったらどう考えても絶対終わりだよなって思っちゃいました(笑)」

棟方「本当に素敵な衣装だなってまず率直に思いました。青で統一されているけど、それぞれキャラクターが存在していて、かっこよくて、可愛いです」

塚本「北欧らしいビジュアルにしていただいてるなと思うのと、個人的には5人の中で唯一黄色が入っていることもあって、きっと夜道で1番車に轢かれないのは僕かなと思っているので、夜道を歩いても大丈夫なキャラクターとしてやっていこうかなと」

松井「意味がわからないよ!!」

一同「(笑)」

―――今後北欧ファイブとしてやってみたい野望などありますか?

塚本「とりあえず北欧ファイブの曲を1曲はやりたいです」

前田「ライブもやれたら嬉しいですし、あとは現地のアイスランドに行って温泉に入りたいです」

松井「今回だけでなく、同じメンバーで集まって何度も北欧ファイブの物語をやりたいです。そのためにも今回頑張らないとという気持ちはあります」

新納「北欧ファイブといろいろな企業さんとのタイアップをしてみたいです。案件お待ちしています!(笑)」

棟方「僕も前田くんの案と似ていますが、みんなで北欧に行って各国のサウナに入りたい! あと北欧の観光大使というのもやってみたいです」

―――実現しそうなのものから大掛かりなものまで様々な案をいただきました。是非とも全部実現してほしいものです。最後に公演を楽しみにされている方に向けてのメッセージをお願いします。

前田「初めてヘタミュを観る方にも、今までずっと観てきたという方にも、想像されている以上のものをお届けできればと思います。僕たちも頑張ります」

新納「新しい5人が加わるということで、予想を上回る公演にしたいと思っています。僕たちにできることを全て出し切って頑張りたいです。楽しみにしていてください」

松井「僕たちが織りなす優しさや幸せな空気感をしっかりお届けして、観劇後に『幸せだったな』と思っていただけるように全力で取り組んでまいります。ぜひ劇場に足を運んでいただけると嬉しいです」

塚本「ヘタミュを紡いでくださった歴代キャストさんから受け継ぐものとか考えることはありますが、そういうことだけでなく、僕達が120%の力を出すぐらい頑張らないといけないんじゃないかなと思っています。北欧ファイブがこの5人でよかったと思われるような作品にできるよう頑張ります。応援よろしくお願いします」

棟方「北欧ファイブだからできることがあると思うので、それを楽しみにしていて欲しいですし、長年愛されている作品なので、ヘタミュ愛がマシマシになるように僕たちも一生懸命頑張っていきたいと思っています」

(取材・文:冨岡弘行 撮影:間野真由美)

 

1日限定で変身出来るとしたら、何に変身しますか?

棟方翔也さん
「人懐っこい犬に変身したい。わんちゃんはどこをお散歩しても、かわいい! 癒やし!って言ってもらえるし、注目の的になれるから、僕も1日でいいからわんちゃんになってみたいなぁ~って思います! 僕が道を歩いてても、しっぽをふってくれて、よしよし撫でたくなるわんちゃんは本当にかわいいので、僕もわんちゃんになれるようにがんばります(笑)」

塚本凌生さん
「やはり鳥ですかね。空を飛びたいという夢だけはやはり変身しないと叶わないので。寝坊しても空を飛んで間に合いそうなので、鳥になりたいです」

松井健太さん
「動物園のパンダですかね。何をしても『かわいい!』って言われる無敵モードを体験してみたいです(笑)。ゴロゴロ転がったり、竹をモグモグ食べたり、昼寝してるだけで私達は笑顔になってしまう。パンダ、最強です。ふわふわの体で自由に転がりながら、のんびり過ごすストレスゼロな1日を1度は体験してみたい!!」

新納 直さん
「宇宙人に変身します。地球の今の人間に飽きたからです。まったく知らない環境で未知の体験をしたいです。想像可能なものに変身してもつまらないので、せっかく変身できるなら、自分でも分からない何かのほうがワクワクすると思うので、『宇宙人』に変身希望します」

前田優輝さん
「雀に変身したいです! そして暖かい日のお昼に空を飛んだり、木に止まったりしたいです! これは小学生の頃の夢で、休み時間に雀を見つけては自分も自由に空を飛んでみたいなぁとずっと思っていました。なので、1日雀に変身して自由気ままに空を飛んで、あの頃の夢を自分に叶えさせてあげたいです!」

プロフィール

棟方翔也(むなかた・しょうや)
2003年4月2日生まれ。主な出演に、空感演人 Produce『ヒストリー オブ スターダスト』、『Go,JET! Go!Go! vol.1 -I LOVE YOU が言えなくて-』など。全日本一輪車競技大会4連覇の実績がある。

塚本凌生(つかもと・りょう)
1997年2月4日生まれ。主な出演に、舞台『刀剣乱舞』シリーズ、ミュージカル『DREAM!ing』シリーズ、POCCOPUBRE『殺し屋トレイシー兄弟の楽しすぎる夜』など。

松井健太(まつい・けんた)
1997年8月1日生まれ。主な出演に、ジュエルステージ『オンエア!』シリーズ、舞台『おそ松さん on STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME~2nd SEASON』、新ミュージカル『スタミュ』など。

新納 直(にいの・なお)
1999年3月11日生まれ。主な出演に、『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』、パーセプションステージ『Opus.COLORs』、新ミュージカル『スタミュ』など。

前田優輝(まえだ・ゆうき)
2000年8月15日生まれ。主な出演に、劇団FunnyLollipopMonster第9回本公演『歌唱戦隊ライブレンジャーSSS』、劇団宇宙キャンパス34th act『マドンナリリィは微笑み、唄う』、『第六天魔王の最後~夏目漱石推理帳~』など。

公演情報

ミュージカル「ヘタリア~A tender world~」』

日:2025年6月9日(月)~26日(木)
  ※他、大阪・福島公演あり
場:日本青年館ホール
料:10,900円(全席指定・特典付・税込)
HP:https://musical-hetalia.com
問:公演事務局
   tel.0570-200-114(12:00~17:00/土日祝休)

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