2019年に第1回公演『とりあえずウーロン茶』を上演し、人気声優陣の出演で大きな話題を呼んだ、新たなスタイルの朗読劇「CONTELLING(コンテリング)」。コントとストーリーテリング(読み聞かせ)をかけあわせ、脚本・演出をさらば青春の光の森田哲矢が手がけたことでも注目を集めた。
「こういう脚本を書くのは初めてでしたけど、思いのほかみなさん喜んでくれて。凄く手応えがありました」
コメディの朗読劇を、声優たちが演じる。これまでにない試みであり、勝手の違いに森田自身戸惑いもあったそう。
「僕ら2人のコントとは違い、キャストも複数いるので各々見せ場を作らなければいけない。難しさはあったけど、声優さんは真面目でプロ意識が違う。そこはお笑いとは雲泥の差です(笑)。みなさん稽古のしすぎで朗読劇なのに台本を全部覚えてしまって、さすがだなと思いましたね」
とはいえ声優陣にとっても、コントは未知の場であったはず。森田は笑いのプロとして、彼らをどう導いていったのだろう。
「声優さんは会話のテンポが速いイメージがあるけれど、コントは“間”が重要になるのでそこは抑えめにしてもらいました。あと朗読なので“絵を描く”必要がある。極力わかりやすくしようというのは意識した部分です」
2年ぶりに満を持して開催される、第2弾公演のタイトルは『親の奢りで』。本公演のために書き下ろし、オムニバス形式でネタを紡いでいく。
「親になった周りの芸人を見て、“こいつら子供が成人するまでずっと奢っていくのか……”と思ったのが始まりでした(笑)。ネタのきっかけはいつも日常のささいなことから。パソコンが使えないので、携帯のメモ機能にカチカチ打ち込んでいます」
ここではステージに立つ演者ではなく、演出家としてひたすら舞台を見守る立場に回る。その心境はというと……?
「前回は客席で観ていましたが、もうドキドキでした。“頼むからウケてくれ!”という感じで、スベった時は代われるものなら代わってあげたいという気持ち(笑)。お客さんはもちろん、演者さん自身新鮮に感じてもらえる舞台にしたい。CONTELLINGでウケた体験を持ち帰り、声優さんたちが『出たい!』と言ってくれるようなイベントになればと思っていて。今回も全力で良い作品を作ります。普段とは違う声優さんの姿を観に来てもらえたら嬉しいですね」
(取材・文:小野寺悦子 撮影:友澤綾乃)
『アンチエイジング』
「今年から歯の矯正もするし、40歳になり、お腹もだいぶ出てきたのでジムにも通おうと思ってます。まだまだ若手のふりしてやっていきたいので、その為にできることは何でもやっていく所存でございます」
プロフィール
森田哲矢(もりた・てつや)
1981年8月23日生まれ、大阪府出身。2008年、東ブクロと共に「さらば青春の光」を結成。2011年に初の単独ライブ「~東京上陸大作戦~」を開催。同年、第32回ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞受賞、2017年には「M-1グランプリ2017」準決勝進出、2018年「キングオブコント2018」決勝第4位。出演番組に、テレビ「らいコレTV」、「となりのスターさん」、「有吉の壁」、ラジオ「さらば青春の光の『青春デストロイヤー』」、「さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ」、YouTubeチャンネル「五反田ガレージ」など。
公演情報
CONTELLING 第2回公演 『親の奢りで』
日:2022年3月13日(日)15:00/19:00開演
場:舞浜アンフィシアター
料:7,800円(全席指定・税込)
HP:http://r-t.jp/contelling
問:CONTELLING
mail:contelling.info@gmail.com