“エンターテインメント・ヒューマンコメディ”を旗印に活動を続ける、水木英昭プロデュース(通称:水プロ)。20周年記念公演として、2009年初演、2018年再演の『虹色唱歌』を上演する。舞台は、今年で廃校になることが決まった田舎町の学校。ある同級生の七回忌も含めて、卒業生たちが集まることになるのだが、懐かしい思い出とともに、真実が明かされていく……というストーリーだ。
水木「初めて紀伊國屋ホールにかけた作品で、大切な作品。長い人生の中にそれぞれドラマがあるということを表現していきたいと思っています。20周年だからといって奇をてらったことをするつもりはありません。今回も素晴らしいキャストに集って頂き、歌を聴かせられる役者も揃っているので、大橋ヒカルも挿入歌の製作に入り、新曲も増えてエンタメ要素がプラスされる予定。とにかく新キャストに当て込んだシチュエーションコメディを堪能して欲しいです!」
再演に出演した河原田と菅原は、前回の思い出をこう語る。
河原田「僕が出演した水プロ作品の中で、1番出ずっぱりだったと思います。ハケられないし、水もまともに飲めないし(笑)、高い集中力で臨まなくてはいけなかった記憶があります。ただ、心の疲労感がある分、乗り越えた達成感も大きいですから、お芝居で汗を流せるのが楽しみです」
菅原「前回は周りに溶け込まない役だったので、ひたすら寂しく、性格がどんどんひねくれていった記憶があります(笑)。でもお客様から見ても『あの子はどうなるんだ』と気にしてもらえるキャラクターだったようで、別のストーリーを水木さんに書いてほしいと思ったぐらい。キャストが変わることで全然違うものに見えると思うので、初見の方もぜひ楽しんでほしいです」
20周年の節目。これまで水プロで学んだことを問うと、河原田は「お芝居でもそれ以外のことでも、何事も手を抜かずに一つひとつやることを学びました」といい、菅原も「『何事もちゃんと積み上げていきなさい。積み上げないと簡単に崩れてしまうよ』と言われてきたことですかね」と答えた。
水木「“エンターテインメントヒューマンコメディ”という旗印でやってきましたが、これからはメンバー一人ひとりがクリエイターである“クリエイティブヒューマンユニット”を目指していきたい。役者であることは大前提で、それ以外にも映像編集や衣装プランなど、クリエイティブなスキルを武器として持っている。そんな集団であり続けたいと思っています」
(取材・文:五月女菜穂 撮影:平賀正明)
プロフィール
水木英昭(みずき・ひであき)
1969年生まれ、茨城県出身。俳優・演出家・プロデューサー。1989年に劇団スーパー・エキセントリック・シアターに入団し、退団するまで三宅裕司の演出助手を務める。1995年より年1回、オフSET公演としての水木プロデュース作品を上演。2000年に退団したのち、映画・Vシネマへの出演、映画制作へと活動の幅を広げ、2005年9月『眠れぬ夜のホンキートンクブルース』で水木英昭プロデュースを開始。
河原田巧也(かわはらだ・たくや)
1991年生まれ、東京都出身。俳優。2008年にドラマ『バッテリー』で俳優デビューし、舞台『弱虫ペダル』などに出演。近年の出演に、『あの日あの時あの場所の歌Vol.2』など。
菅原ブリタニー(すがわら・ぶりたにー)
1987年生まれ、宮城県出身。俳優。スチール・CM 他、ブライダルショーなどにも数多く出演。近年の出演に、『あの日あの時あの場所の歌Vol.2』など。
公演情報
水木英昭プロデュース vol.28
20周年記念公演第1弾『虹色唱歌』
日:2024年10月18日(金)~22日(火)
場:紀伊國屋ホール
日:2024年11月3日(日・祝)・4日(月・振休)
場:近鉄アート館
料:スペシャルシート[前方エリア・特典付]9,800円
レギュラーシート7,800円(全席指定・税込)
HP:https://www.mizu-pro.com/2024nijiiro.html
問:水木英昭プロデュース
mail:mizu-pro@mizu-pro.com