2チームで全く色が違う? 見比べて楽しめる作品になりそう 個性的なキャラクター達を個性豊かなキャストで魅せる

2チームで全く色が違う? 見比べて楽しめる作品になりそう 個性的なキャラクター達を個性豊かなキャストで魅せる

 プロダクションピエロプロデュースの舞台『三国ワルキューレ』は、ヒューマン・エルフ・ドワーフの3種族が争う世界に、突如その種族にも属さない赤ちゃんが現れたことから始まる物語。
 Wキャストで主演のフレイを演じる永瀬がーなと伊藤綾佳、空想チームでエルフの種族長・マイヤを演じる小泉花恋、幻想チームでヒューマンの種族長を演じる伊澄朋夏にインタビューを行った。

―――まずはお話をいただいた時の思い、意気込みから教えていただけますか?

小泉「パフォーマンスプラスピエロ(現在はプロダクションピエロ)さんの公演に毎年出演していますが、今回は初めて女の子だけの舞台。また、私が普段活動している声優ユニットのメンバーが全員出演するので、一緒にお芝居できるのが楽しみです」

永瀬「森さんの作品には何度か出演しています。今回主演でお話をいただいて嬉しい反面、戦うシーンがあるので1回心が折れました。お芝居は長いことやっていますが、バトルがある作品でも最初に死んでしまったり、誰かを守って死んだり、戦わないキャラクターばかりだったんです。でも、挑戦できるのが嬉しいし楽しみです」

伊藤「私も森さんの作品は3作目。女の子だけの作品に出演するのはすごく楽しみです。種族が3つ出てくるんですが、それぞれキャラクターが可愛くて、3種族のわちゃわちゃがどうなるのか。プロットが来た時点で『絶対出たい!』と伝えたくらい楽しみにしています」

伊澄「私はプロダクションピエロ所属で、Queen Clrown(伊澄も所属するアイドルグループ)のメンバー3人で出演させていただきます。
 私がヒューマンをやると思っていなくて、びっくりしました。前回の舞台でも殺陣はあったけど、そんなに激しくなかったのでドキドキしています。ガールズ舞台は私も初めてなので、みんなと楽しく盛り上げられるように頑張りたいと思っています」

―――台本を読んで受けた印象を教えてください。

伊藤「最初に思ったのは『めちゃくちゃ戦うじゃん』」

一同「(笑)」

永瀬「(台本に)1行で『決戦』みたいに書かれているだけなので、『え!?』って(笑)。森さんが戦っているのを見たことはあるから想像はできるけど、自分たちにできるか……」

小泉「ものにできるかどうか。でも、女の子たちだけでできたらかっこいいし面白そうだなと思っています」

永瀬「あと、三国の特徴があって、私ならどれがいいかなって考えました。私は魔法が使いたいからエルフがいいなって。フレイは平等な立場で接する役だけど、永瀬がーなとしてはエルフについていきたい」

伊藤「私はドワーフ。もの作れるのがいいなって思った」

伊澄「私はエルフがいいな」

小泉「私も。ものは頑張ったら作れそうだけど魔法は大変そう」

伊澄「何千年も生きますしね」

伊藤「そんなに生きたくないかも(笑)」

―――ご自身が演じるキャラクターの魅力、自分との共通点はありますか?

永瀬「私自身、あまり人を嫌わず、誰とでもすぐ仲良くなれるタイプ。そこは3つの種族と仲が良いフレイと似てるかも。あとは元気で溌剌としていて芯があるところが好きだし、自分もそういうタイプだと思います。すんなり役に入れそうだなと」

伊藤「私は逆に、こんなに純粋でまっすぐな役なんだってすごく思って」

永瀬「どうしよう、私に似てるとか言って恥ずかしい(笑)」

伊藤「もし私がその立場なら、どこにも属してないのを寂しく思って捻くれちゃいそうだなって思って」

一同「あ~」

伊藤「私と考え方が全然違う役なので楽しみですね。自分にはない考え方で演じられるのが楽しみです」

伊澄「私が演じるカグラは強くて、今回の中では男性的なところのあるキャラクター。その反面、母性本能に溢れているところもある。私は戦いたいという意志はあまりないけど、赤ちゃんとか動物を見て『可愛い!』ってなるのは似てるかな」

小泉「普段、メンバーと演技レッスンもしているので、誰がどんなお芝居ができるかなんとなくわかる。それを当てはめた時、自分がちゃんとキャラクターらしく演じられるかドキドキしています。でも、きっとメンバーみんな上手くできそうだなと思って楽しみです」

―――班分けが発表され、森さんが『演出もがっつり変えていこうか』とおっしゃっていました。それぞれどんなチームになりそうですか?

永瀬「女の子ってグループを作る癖があるので、本当に“三国”みたいになりそう。私はフレイのように全員と仲良くして、全員が平等な世界観を作りたいと思っています」

伊藤「私はほとんど皆さん初めましてなんですよね」

伊澄「Queen Clrownは私以外の2人が赤ちゃん的な性格をしているので、上手くまとめられるか」

小泉「赤ちゃんってなに(笑)!?」

永瀬「顔合わせもまだなので、どんな子たちなのか知ってから距離を詰めていきたいです」

伊澄「自分の種族がどんな人たちかまだわからないから」

永瀬「フレイ役の私たちは、広く深く付き合える座長にならなきゃいけないんだなって思っています」

伊藤「全部を包み込むように。全員と絡むからね」

―――空想チームのおふたりは共演経験があるのでお互いの印象、幻想チームのおふたりは共演で楽しみなことを教えてください。

伊藤「私は(伊澄の)アイドルとしての姿しか見たことがないので、お芝居がどうなるか楽しみです。アイドルの状態といい子なのは知っているので、化学反応がすごく楽しみです」

伊澄「(伊藤の)過去作品を観たことがあるのでステージに立っている姿は知っているんですが、一緒にステージに立った時にどうなるか想像がつかない。他のキャストさんと絡んだ時の印象がどう変わるのか楽しみです」

小泉「(永瀬と)初めて共演した時、誰とでも仲良くして、場を和ませてくれる方でした。この人が真ん中にいたらどうにでもなるだろうと。大船に乗った気持ちで安心しています」

永瀬「『黄昏の光』では花恋が主演でした。主演経験者なので、私も大船に乗った気持ちでいます。ふわふわしているけど芯がしっかりしているし、考えていることがわかるから安心」

―――個性的なキャラクターが揃っていますが、特に楽しみなキャラクターはいますか?

永瀬「私のチームでネル役を演じる菜乃華れみちゃんと共演したことがあるんですが、かなりパワフルでユニークなんです。話の中心にいるのが想像できない。ネルの雰囲気で作品が大きく変わりそうなので楽しみ」

小泉「めちゃめちゃ楽しみです。本番になって爆発するタイプだから」

永瀬「私たちは安定してやっていくことを目標にしたいです」

伊藤「こっちのネル(演:美月まりも)は初共演なのでドキドキ。キャラで言ったらネルが物語を左右すると思うので、爆発的なネルだったらいいね(笑)」

伊澄「楽しそう(笑)」

―――森さんの作品の魅力、今回の稽古場で楽しみなことを教えてください。

伊藤「森さんてふわっとしていて朗らかなので、稽古場が険悪にならないんですよ。大変なこともあるけど、いい空気感を作ってくださいます。今回も変なピリピリ感はなく、メリハリを持ってやれるんだろうなと。
 あと、エンタメが大好きな方なので、すごく楽しい作品になるのは間違いない。今から楽しみです」

永瀬「今回オーディションで選ばれた方もいるので、まだカンパニーの皆さんのことをわからないんです。色々な方と出会えるのが楽しみですし、その子ができることを活かす演出をしてくれるので、挑戦もたくさんできる。制約がなくて、なんでも試せる場所です。今回もどんどんチャレンジできたらいいなと思っています」

伊澄「森さんって、アドリブに対する許容範囲が広いんです。私たちが出したものを絶対拒否せずに受け入れてくださいます。今回はキャラクターも個性的だし、キャストの皆さんも濃い方が集まっていそうなので、みんながどんなものを持ってくるのか、それを森さんがどう調理してくれるのか楽しみです」

小泉「ダンスもあると聞きました。お芝居の中でダンスをする感じになると思うので、それも楽しみだなと思います」

永瀬「ダンスがストーリーに絡んでくるので、踊るだけじゃない。確かに楽しみですよね」

―――お互いから見て、それぞれが演じるキャラはどんな感じになりそうでしょう。

永瀬「優しそう」

伊藤「天真爛漫な感じになりそう」

永瀬「私が(伊藤と)共演した時、セクシーお姉さんの役をやっていたので、想像がつかなくて楽しみ。全然違う雰囲気になりそう」

小泉「私と同じ役を演じるのは(三吉)織乃ちゃん。ここも全然違いそうですね」

伊澄「どんな感じなんだろう」

小泉「(伊澄の演じる)カグラはふうちゃん(神村風子)? 全然違うかも」

永瀬「Wキャストでこんなに違うのは逆にすごいと思う」

伊藤「チームごとに見るとバランスは取れている気がする。でも、2チームを比べると全然違うから、なんで?みたいな」

一同「(笑)」

伊藤「私、がーなちゃんの代役やれって言われたら無理だもん(笑)」

―――キャストファンの方は自分の推しがいるチームを観に行くと思いますが、今のお話を聞くと両方観たほうが面白そうですね。

永瀬「行って帰ってくるのが1番いいと思います」

伊藤「確かに。推しを観て、もう1チームを観て、もう1回推しを観て」

永瀬「『全然違う!』っていう楽しみ方ができそう。何回観ても面白いと思うし、逆のチームを照らし合わせてみても面白いと思います。ぜひ何回も来てください」

小泉「きっと、同じセリフでも違う味が出ますよね。どちらのチームも、相手に負けない熱量で演じるので、楽しんでほしいと思います」

―――楽しみにしている皆さんへのメッセージをお願いします。

永瀬「このインタビューが出た頃に私たちも顔合わせをしているので、読んでくださっている方と同じ気持ちでいます。楽しんで演じているのが伝わって、何か持ち帰ってもらえるような作品にしたいです」

小泉「グループで活動している私たちを同じ舞台で見る機会はそうそうないと思います。ぜひその姿を焼き付けてほしいですし、共演者の皆さんにも見てくださる皆さんにも、『チームで参加してくれてよかった』と思ってもらえるように作り上げていけたらと思います」

伊藤「真夏の暑い時期にやる舞台なので、お客様も心が熱くなるような舞台を全力でお届けしたいと思っています。ぜひ一緒に夏を楽しみましょう!」

伊澄「顔合わせ前ですが、台本を読んでいる状態ですごくワクワクしています。皆さんが何回も見たいと思える作品をみんなで作っていけるように頑張ります」

(取材・文&撮影:吉田沙奈)

プロフィール

永瀬がーな(ながせ・がーな)
名古屋でのアイドル活動後、東京を拠点にタレント・女優として活躍。主な出演作に、ILLUMINUS舞台『赤の女王』、『純血の女王』、『イリス・ノワール -禁樹のミエリ-』、パフォーマンス プラス ピエロ 第4回本公演『黄昏の光』、プロデュース公演『童話革命』A班主演、三栄町 LIVE×劇団25、6時間プロデュース公演 vol.8『ミドルノート〈ムーンダスト〉』主演など

伊藤綾佳(いとう・あやか)
女優・ダンサー・シンガー。音楽ユニット「あやかとう」でも意欲的に活動している。主な出演作に、パフォーマンス プラス ピエロ 第4回本公演『黄昏の光』、演劇ユニットリトルブレイバーVol.18『悠々電車はどこへ行く』など。

小泉花恋(こいずみ・かれん)
2014年デビュー。アイドル・声優・女優として活躍。現在はソロ活動の他にも「bonbon ange」・「花ノぷりんせす」の2グループでも活動している。主な出演作に、パフォーマンス プラス ピエロ 第4回本公演『黄昏の光』、第5回本公演『FIDUCIA』、舞台『十五少女漂流記』など。

伊澄朋夏(いずみ・ともか)
プロダクションピエロ所属。アイドルグループ「Queen Clrown」で活動している。主な出演作に、パフォーマンス プラス ピエロ第5回本公演『FIDUCIA』、2作品同時公演『私の心は燃えている』、『陰陽師、はやりました。』など。

公演情報

プロダクションピエロ プロデュース
舞台『三国ワルキューレ』

日:2024年8月14日(水)~18日(日)
場:シアター風姿花伝
料:S席[前列2列・指定席・特典付]6,000円
  ※カンフェティ特別チケットは
   特典の対象外となります。
  通常席[自由席] 特典付5,500円
           特典なし4,800円(税込)
HP:https://productionpierrot.com
問:プロダクションピエロ
  mail:troupepierrot@gmail.com

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