古典からコンテンポラリーまで個性の異なる5作品を集めたガラ公演 バレエ団が推す精鋭に加えて人気バレエYouTuberも出演

古典からコンテンポラリーまで個性の異なる5作品を集めたガラ公演 バレエ団が推す精鋭に加えて人気バレエYouTuberも出演

 古典だけでなく新しいバレエ作品も意欲的に発表するNBAバレエ団が、ガラ公演『Grace & Speed 2024』を上演する。バレエ団の精鋭による古典からコンテンポラリーダンスまで、バラエティに富むプログラム。それぞれの作品の魅力を、まずバレエ団トップである2人のプリンシパル、勅使河原綾乃と山田佳歩から訊いた。

勅使河原「『ダイアナとアクティオン』はバレエ好きにはよく知られていますが、強さやダイナミック感など技術面でみせる部分が強い作品です。初心に戻って頑張りたいです」

山田「私が踊る『ライモンダ』は、逆に一つひとつの足の出し方とか、繊細さが問われる作品です。ステップやポーズでの身体のラインなど、しっかりみせていきたいですね」

 ファーストソリストとして活躍の新井悠汰は、ダンサーでもある岩田雅女 振付の『Schritte』ほか2作品に出演。

新井「これはコンテンポラリーの範疇に入りますが、典型的なコンテンポラリーかというとちょっと違います。格好良い音楽と振付が魅力です。僕はあまりコンテンポラリーはやっていなかったので、難しさと楽しさを味わいながら取り組んでいます」

 これからを期待されるソリストの孝多佑月は『ライモンダ』に出演。

孝多「僕は山田さんと宮内さんを囲むコールドの一組ですね。この作品は山田さんが言うように気品ある作品なので、『ダイアナ~』とのコントラストが面白いでしょう。さらにコンテンポラリーもあるプログラムですから、バラエティ感があって楽しいと思います」

 しかもこの公演はバレエYouTuberとして70万人を越えるチャンネル登録者数を持つヤマカイ(山本開斗)が、パートナーのネレア・バロンドと共に『ロミオとジュリエット』を踊り、さらに『交響的舞曲』にも出演する。今までにない活動を展開する彼らについて、バレエ団員の皆さんはどう見ているのだろう。

勅使河原「バレエ団の中ではできない活動をされているので、私たちからすると有り難く嬉しい存在です。バレエを知らない人に普及するのはバレエ団の使命でもありますが、おふたりはそこに集中しているわけですから。チャンネルの更新頻度も凄いですね。この機会に彼らのファンにもNBA のバレエを知ってもらいたいです」

 バレエ作品の見どころを凝縮した『Grace & Speed 2024』。バレエ通も楽しめるプログラムだが初心者であっても充分に楽しめるはず。バレエの扉をぜひ押し開いてみてほしい。

(取材・文:渡部晋也 撮影:山本一人(平賀スクエア))

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勅使河原綾乃さん
「姫路城に行ってみたいです! 以前からお城には興味があったものの、生で見たことがないので、白く美しく400年以上の歴史をもつ姫路城に行ってみたいです。お城を生で感じ、その時代を想像しながら、そして、どのような工夫があり作られたのか、色々な視点から眺められたら面白いのではないかなと、とても興味があります」

山田佳歩さん
「京都の“Nazuna京都 椿通り”という宿がおすすめです。お部屋に露天風呂がついていて、温泉が大好きな私にとって、とてもくつろげる癒しの空間でした。チェックイン時にウェルカムドリンクと抹茶のチョコレート、朝食はおばんざいプレートを出してくださり、おもてなしもとても良く、宿だけでも京都を存分に楽しめる素敵な空間でおすすめです」

新井悠汰さん
「僕は関西には3回くらいしか行ったことがありません。京都へ2回旅行に、大阪へバレエの発表会のお仕事で行きました! おすすめの京都はやはり伏見稲荷や清水寺や嵐山の竹林です。景色もとてもよく映え、写真も撮れますし、心が洗われます。清水寺の近くの中店通りで食べた日本酒のソフトクリームがさっぱりしていて美味しかったです。大阪はお仕事で行ったので、観光が出来ず……。USJや梅田に行ってみたいです」

孝多佑月さん
「僕は観光で関西に行ったことがあまりないのですが、学生の頃に行った京都の伏見稲荷大社が良いなと思います。たくさん階段を登るので大変なのですが、そこの途中にあるご飯屋さんのお稲荷が美味しかったので、ぜひ食べてほしいなと思います」

プロフィール

勅使河原綾乃(てしがはら・あやの)
2年間のドイツ留学を経て2015年にNBAバレエ団入団。2020年にソリスト、2023年4月にファーストソリスト、12月にはプリンシパルに昇格。主な出演に、『くるみ割り人形』、『白鳥の湖』など。

山田佳歩(やまだ・かほ)
2017年にリヨン国立高等音楽・舞踊学校に首席で飛び入学。卒業後の2021年にNBAバレエ団入団。2023年2月にソリスト、4月にファーストソリスト、12月にプリンシパルに昇格。主な出演に、『海賊』、『くるみ割り人形』など。

新井悠汰(あらい・ゆうた)
3歳よりバレエを始め、腰塚なつ子、山崎由香子に師事。2015年にNBAバレエ団入団。主な出演に、『くるみ割り人形』、『真夏の夜の夢』など。2019年よりファーストソリストに昇格して現在に至る。

孝多佑月(こうた・ゆづき)
K-BALLET SCHOOLを経てシンフォニーバレエスタジオで副智美、浅田良和に師事。2021年、NBAバレエ団にアーティストとして入団。2022年にソリストに昇格。主な出演に、パリオペラ座日本公演『天井桟敷の人々』、アメリカンバレエシアター日本公演『くるみ割り人形』、「全国合同バレエの夕べ」本部作品『パキータ』主役など。

公演情報

NBAバレエ団『Grace & Speed 2024』

日:2024年4月19日(金)18:00開演(17:30開場)
場:大田区民ホール・アプリコ大ホール
料:S席9,900円 A席7,700円
  学生席[25歳以下]3,300円(全席指定・税込)
HP:https://nbaballet.org/
問:NBAバレエ団
  tel.04-2937-4931( 平日 9:00~17:00/土日祝休)

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