パリのアパートで繰り広げられる愛の物語 「恋は盲目、ジャックは恋愛面で自分に近い役です」

パリのアパートで繰り広げられる愛の物語 「恋は盲目、ジャックは恋愛面で自分に近い役です」

 「僕自身、まだ一度も朗読劇を観たことも経験したこともありません。1つ前の現場で初めて舞台に立ったばかりだったので、今回のお話をいただいたときには『ぜひお願いします!』と即答させていただきました」

 そう意気込むのは、昨年『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の猿原真一/サルブラザー役として1年を駆け抜けた別府由来だ。今秋には初の舞台出演を果たし、今回は朗読劇へと挑む。

 本作『メモランダム』は、フランス・パリのアパートの一室を舞台に繰り広げられる、部屋の主・ジャン=ジャックと、そこに訪ねてきた女・スザンヌによる愛の物語だという。

 「原作があると知って何とか本を取り寄せようとしたのですが、なかなか見つからなくて……。やっと手に入ったタイミングで台本が届きました(笑)。それがまた面白くって。あらすじだけ知らされていたときには、共演する汐谷友希さんたちと、ドロドロした話なんじゃないかとか、スザンヌには何か裏があるんじゃないかとか話し合っていました。でも意外とコメディ要素が強いんです。スザンヌも、なかなかいないパンチの強い性格。そこも楽しんでいただけると思います」

 一方でジャックに対しては、共感する部分が強いと語る。

 「僕も彼に近い恋愛をしてきました。恋は盲目といいますか、そのくらい1人の女性を好きになったこともありますし……。けっこう受け入れるタイプで、何でも許すし、何でもしちゃうかも。なので、『ジャック、わかるぞ!』と思いながら読んでいましたね(笑)。これまで演じてきた役も自分に通ずる部分はあるんですけど、ジャックは恋愛面で自分に近い役です。今回は複数のキャストが回替わりで演じるのも見どころ。それぞれの恋愛観も違うので、僕が演じるジャックと他の方が演じるジャックでは、印象が変わってくる気がします」

 また、2回目の舞台出演ということで楽しみな反面、不安も抱えているという。

 「まずは脚本を丁寧に読み取って、そこにあるものをきちんと表現できたらと思っています。汐谷さん演じるスザンヌに、僕のジャックを好きになってもらわないとですね。いい空気感を作りたいです。同じ事務所でもありますし、お兄さんらしいところを見せていかなくては(笑)。観に来てくださる方には、現代では滅多にお目にかかれない、非日常的な恋愛体験をしていただければと思います」

(取材・文:いつか床子 撮影:山本一人(平賀スクエア))

プロフィール

別府由来(べっぷ・ゆうき)
1998年11月24日生まれ、東京都出身。美容師として勤務していた折、スターダストプロモーションに応募して芸能界入り。2020 年、TOKYO F M「FESTIVALOUT」のラジオパーソナリティとしてデビュー。2022年、スーパー戦隊シリーズ『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の猿原真一/サルブラザー役に抜擢。俳句を愛する自由なキャラクターが好評を博す。2023年9月に自身初の舞台となる、方南ぐみ企画公演『あたっくNO.1』に出演するなど、精力的に活動の幅を広げている。

公演情報

リーディングアクト『メモランダム No.136』

日:2023年12月16日(土)~24日(日) 
場:紀伊國屋ホール
料:7,500円
  学割チケット1,500円(全席指定・税込)
HP:https://sunrisetokyo.com/detail/24770/
問:サンライズプロモーション東京 
  tel.0570-00-3337(平日12:00~15:00)

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