る・ひまわりと明治座が贈る祭シリーズ最新作 全体を通して「楽しい!」と思える舞台を創っていきたい!

る・ひまわりと明治座が贈る祭シリーズ最新作 全体を通して「楽しい!」と思える舞台を創っていきたい!

 演劇界年末の風物詩、る・ひまわり×明治座“祭シリーズ”。今年は『太平記』で知られる足利尊氏を主人公に繰り広げられる。演出ならびに楠木正季役を演じる原田優一と、高師直(こうのもろなお)役の
上口耕平が新たな作品への意気込みを語りあった。

原田「『ながされ・る君へ』というタイトル通り、相葉裕樹くん演じる足利尊氏がとても優しくて動かない人なのに、最終的には動かざるを得なくなる物語になっていて。内藤大希くん演じる弟の直義も、上口くんの高師直も『お前が主役取らないなら俺が取るぞ』と尊氏に迫っていきます。兄弟の話であり、尊氏を取り巻く人たちの話でもあるから、尊氏がどう流されてどう変わっていくかを楽しみにし
て欲しいです」

上口「僕はまだ歴史上の高師直を理解しようとしている最中なので、劇中で師直がどう描かれるのかに興味津々」

原田「尊氏に影響を与えるピリッと辛い劇中のスパイスになる役。尊氏との絡みも多く、歌もある。動きも激しいから上口耕平にピッタリだと思う」

上口「そうなんだ。相葉くんとの共演は久々だし、密な関係を築く役柄は初めてだから、どんな化学反応が生まれるのか楽しみ。優一さんが楠木正季役で大山真志くんの弟役というのも面白い」

原田「キャスティングが決まった時に自分でも思った(笑)。誰の味方をするかではなく、どっちが得かな?と見定めていく結構泥臭い兄弟なので、このシリーズの原田優一としても新鮮な役。今までつけまつげを派手につけて『お待たせしました!』みたいな役柄が多かったから(笑)。耕平くんは“祭シリーズ”自体が9年ぶりなんだよね?」

上口「独特の空気感がある舞台だから久々に出られるのが本当に嬉しい。今年は4年ぶりにカウントダウンも復活するということなので、そこに立ち会えるのが幸せ。優一さんの演出を受けるのも初めてで、いつも凄く優しい上に、稽古場で困っている時には大丈夫?とさりげなく来てくれるところにグッとくる。視野が広いから、僕をどう料理してくれるのかなって」

原田「耕平くんは稽古場の居方が安定していて、決して苛立たず、チームワークを大切にする人。一緒に舞台を創れるのが嬉しいし頼もしい。僕はミュージカルにする意味、エンタメにする意味を一番に考えて舞台を創るので、お客さん目線で楽しいと思えるものにしたい。第2部のレビューショーを含めてそれは貫いていきたいので、同じ空気を体感しに明治座にいらして下さい!」

(取材・文:橘 涼香 撮影:友澤綾乃)

自宅(またはお部屋)のこだわりポイントを教えてください。

原田優一さん
「こだわりポイントは“水回りはキレイに”です。舞台の稽古・本番になるとどうしても後回しになってしまうのですが、水回りの状態で、その時の仕事の速度が変わる気がしております。新たな事に手をつけるまで重い腰を持ち上げるのが遅い私です。只今、絶賛稽古中につき、そのこだわりが若干崩れつつあります。今日の帰宅後の予定が決まりました。すぐにこだわりを復活したいと思います(笑)」

上口耕平さん
「いつでもすぐストレッチできる空間を確保すること。自宅の一室に常にヨガマットとストレッチポールなどを準備している部屋があり、朝や公演から帰って身体が疲れてる時など引き寄せられるようにそこに辿り着いてストレッチしたりほぐしたりしてます。昔から自分の家にそのスペースを確保することがこだわりで、旅公演中の宿泊先でもホテルに到着したらまず、そのスペースを考えながら椅子など動かして少し模様替えしちゃいます。もちろんチェックアウト時にはちゃんと戻しますよ(笑)」

プロフィール

原田優一(はらだ・ゆういち)
9歳より、テレビ・舞台・映画・ライブなど広い分野で活躍。安定感のあるソフトな歌声と、二枚目から個性的なキャラクターまで幅広い役を演じる逸材として、ミュージカルを中心に活動中。『KAKAI 歌会』をはじめ、構成・演出活動にも積極的。主な出演作に、ミュージカル『ミス・サイゴン』、『レ・ミゼラブル』など。

上口耕平(うえぐち・こうへい)
1985年4月6日生まれ、和歌山県出身。2002年、ドラマ『ごくせん』で俳優デビュー。高校時代から数々のダンス・コンテストに入賞し、キレのあるダンスに定評がある。近年はミュージカルを中心にジャンルを問わず活躍中。主な出演作に、舞台『BACKBEAT』、ミュージカル『ヘアスプレー』、『ドン・ジュアン』、『RENT』、『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2 など。

公演情報

シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る『ながされ・る君へ~足利尊氏太変記~』

日:2023年12月28日(木)~31日(日)
場:明治座
料:S席[1・2階席]13,500円 A席[3階席]6,500円
  ※12/31カウントダウン公演のみ各席+500円(全席指定・税込)
HP:https://taihenki.com/
問:る・ひまわり mail:info_2023taihenki@le-himawari.co.jp

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