昨年の好評を受け、舞台『うみねこのなく頃に』Episode2が実現 繰り返される六軒島での2日間が、再び舞台化

昨年の好評を受け、舞台『うみねこのなく頃に』Episode2が実現 繰り返される六軒島での2日間が、再び舞台化

 07th Expansion製作の同人ゲーム『うみねこのなく頃に』。漫画・小説・アニメへと展開したメディアミックス作品として知られ、根強いファンを持つ。昨年、進戯団 夢命クラシックスによって舞台化さ
れ、好評のうちに幕を閉じた。そのEpisode2が今年上演される。劇団主宰で演出も担う、伊藤マサミはこう話す。

伊藤「もともと僕は学生の頃、この作品の前作『ひぐらしのなく頃に』に凄くハマっていました。この作品も面白く、“いつか舞台化するなら自分が”と思っていました。劇団を始めてから、メンバーが07th Expansionさんと繋がりがあり、原作者の竜騎士07先生にお目にかかって『うみねこのなく頃に』の舞台化をやりたいと申し出ました。そうしたら『なかなかやんちゃな作品だから』とアドバイスをもらい、一先ず先生の短い作品の舞台化を手掛け、昨年ようやく『うみねこのなく頃に』にたどり着いたんです」

 念願叶って幕を開けた昨年の舞台は大好評。そして今年のEpisode2へと繋がった。主演の戦人(バトラ)を演じる川隅美慎、その父親である留弗夫(ルドルフ)を演じる森山栄治はEpisode1からの続投となる。

川隅「この作品は僕が15〜6歳から舞台をやってきた中でも、一番気力と精神力を使う舞台です。ともかく戦人の台詞量は半端ではないし、舞台にも出突っ張り。そして芝居とはいえ、自分の仲間や家族が死ぬのを見ていると、凄く精神が削られていく気がします。続編は楽しみである反面、あのしんどさがまた帰って来るという怖さもありますね」

森山「僕は真逆で、舞台となる六軒島にバカンスに出かける、そんな気分です(笑)。ともかく楽しんでやらせてもらいましたが、作品のオープニングを凄く丁寧に作っている記憶があります。そこの評価も凄く良かったんです。きっと今回もそうなるだろうと思うと楽しみですね」

伊藤「美慎本人が言っている通り、戦人はフィジカルとメンタルを兼ね備えて、さらに熱量を保てないとできない役で、その辺の役者では無理なんです。前作を制作する際に凄く考えた結果、美慎だろうとなりました。その父親である留弗夫は“イケオジ”じゃなければいけないと思いました。ちょっと緩くて軟派なところはあるけど芯はしっかりしている。そんな人を探したときに、思いついたのは森山さん。僕の演出作に出てもらうのは初めてでした」

 絶大な信頼を置くキャストと共に、原作ファンならずとも楽しめる舞台を目指すという伊藤。期待度は上がる一方だ。

(取材・文:渡部晋也 撮影:間野真由美)

勝負の日に身に着ける、勝負色はありますか?

伊藤マサミさん
「どういうわけか昔から“青”という色には縁があります。だからなのか、僕が書く作品でも“青”色に関連するキャラクターには、いつも重要な役割を与えています。照明の色も青が好きなので、多用してます(笑)。単純に落ち着くのもそうですが、何か運命的なものを感じる色です!」

川隅美慎さん
「勝負の日に身に付ける、勝負色ってのはないんですが、勝負の日に身に付けるパンツはあります! なんだか誰にも見えないところで、気合い入れているのがすごく好きです。周りから気合い入れてんなーと思われるのは、恥ずかしいのでできるだけ周りにはバレないように気合いを入れたいと思っています。まるでいつも通りかのごとく振る舞いたいという気持ちがあります!」

森山英治さん
「うーん難しい質問ですな! 勝負にもよるような気がします! 仕事における勝負色やはり黒か白ですかね! 白黒ハッキリしたいという意味も込めて。プライベートにおける勝負色はグレーとかベージュですかね! 持ってませんが(*^^*) というか考えてみたら、そもそも勝負をしてませんね俺。勝負から逃げて逃げて逃げまくって生きてきた様な気がします!コレはいけませんね! 今後は勝負しまくってやります! まずは息子役の川隅美慎をやっつけます^_^」

プロフィール

伊藤マサミ(いとう・まさみ)
山形県出身。進戯団 夢命クラシックス主宰・脚本家・演出家。2004年、専門学校時代の同級生と共に「進戯団 夢命クラシックス」を立ち上げる。以降、上演する作品の脚本・演出を手掛ける。劇団外の活動では、主に2.5次元舞台を多く手掛け、声優の朗読劇も数多く演出している。また、アプリゲーム『あんさんぶるスターズ!!』シリーズでは、声優としても活動している。

川隅美慎(かわすみ・びしん)
兵庫県出身。2009年、ミュージカル『テニスの王子様』The Treasure Match 四天宝寺 feat.氷帝で、四天宝寺中・財前光役を演じ人気を集める。主な出演に、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズ、ミュージカル『刀剣乱舞』―東京心覚―、『僕のヒーローアカデミア』The “ Ultra”Stage 本物の英雄 PLUS ULTRA ver. などがある。

森山栄治(もりやま・えいじ)
長崎県出身。男性4人組演劇ユニット*pnish*(パニッシュ)を2001年に結成。代表作には、舞台『賭博黙示録カイジ』、『SOULFUL SOUL』、ドラマ『不便な便利屋』、『相棒 season14』、『FLAIR BARTENDER’Z』がある。素朴な公務員からハードなガテン系まで幅広く演じきる俳優。

公演情報

進戯団 夢命クラシックス×07th Expansion vol.8 『うみねこのなく頃に~Stage of the golden Witch~ Episode2』

日:2023年9月7日(木)~10日(日)
場:こくみん共済coop ホール/スペース・ゼロ
料:S席[特典付]10,000円
  A席8,000円(全席指定・税込)
HP:https://www.shingidan.com
問:進戯団 夢命クラシックス
  mail:info@shingidan.net

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