瑞々しさ溢れるキャストで紡がれる、シェイクスピアの不朽の名作 「観に来てくれる方々の人生に影響を及ぼすような作品を届けたい」

瑞々しさ溢れるキャストで紡がれる、シェイクスピアの不朽の名作 「観に来てくれる方々の人生に影響を及ぼすような作品を届けたい」

 世界中で愛されるシェイクスピア作品『ロミオとジュリエット』が、高杉真宙主演、藤野涼子をヒロインに迎え上演される。

 「台本を読んで、全体的に台詞が詩的だと感じました。ああいった言い回しが凄く好き。覚えるのは大変そうですが(笑)、自分のものにして口に出すのは楽しいだろうなと思っています。詩的な台詞に感情を乗せ、観ている方達にも伝わるようにしていきたい。それが今回の課題になりそうです。ロミオとジュリエットは“ニコイチ”、ふたりでひとつだと思うので、藤野さんと呼吸を合わせていくことが大事かなと考えています」

 “ロミジュリ”といえば、誰もがあらすじを知っていて、映画や舞台で多くの人々が演じてきた。そういう点から本作には興味があったと、高杉は言う。

 「映画で観た時は、無謀さや若さが印象に残りました。以前出演した『カリギュラ』は運命に立ち向
かっているイメージがあるのですが、“ロミジュリ”は運命に翻弄され、戦いにすら挑ませてもらえていない、そういう切なさがあるなと」

 演出は蜷川幸雄のもとで演出助手や演出補として経験を積んできた井上尊晶。

 「尊晶さんとは数回お会いし、『作品をやる時、どのような想いでいるか』というお話をお互いにしました。役者の気持ちを尊重してくださる方という印象で、柔らかさの中に意思の強さも感じました。お芝居をする楽しさも大変さも、尊晶さんが一番わかっているのだと思います。尊晶さんの手掛けた
舞台も拝見し、とても楽しかったので、ご一緒できるのが楽しみです!」

 作品ごとに多様なキャラクターを演じ、俳優として伸び盛りを迎えている高杉。

 「元々は誰かに影響を及ぼすことが嫌だったんです。でもある時、自分が『こんなふうに伝えたい』と発した台詞を細かなところまで汲み取って感想をくださった方がいて、『こんなふうに観て、感じてくださる方がいるなら、人の人生を変えるのも悪くない』と思えました。それもあって最近のお芝居の
やりがいは、『観た人たちに少しでも影響を及ぼすことができるような作品を作ること』です」

 そんな高杉に、自身が影響を受けた作品について尋ねた。

 「漫画『ボールルームへようこそ』は、読むたびに『頑張ろう』という気持ちを貰えます。舞台で好きなのは、どんでん返しモノ。藤原竜也さんが出演されていた『とりあえず、お父さん』と『ろくでなし啄木』が大好きで! 面白い作品に出合えた時の衝撃は忘れられないので、いつかあんなふうに人の心に残るものを作れたらと思います」

(取材・文:木下千寿)

プロフィール

高杉真宙(たかすぎ・まひろ)
1996 年7 月4 日生まれ、福岡県出身。NHK 連続テレビ小説『舞いあがれ!』、映画『東京リベンジャーズ』シリーズなどに出演。映像作品のみならず、舞台にもコンスタントに出演を重ねており、近年の出演作に『カリギュラ』、Sky presents『てにあまる』、『ライフ・イン・ザ・シアター』などがある。

公演情報

ロミオとジュリエット

日:2023年9月13日(水)~24日(日) ※他、地方公演あり
場:有楽町よみうりホール
料:9,800円
  U-20[20歳以下]5,500円(全席指定・税込)
HP:https://2023-romeoandjuliet.com/
問:チケットスペース tel.03-3234-9999(平日10:00~12:00/13:00~15:00)

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