キャストを新たに、舞台版オリジナルストーリーを描く 異世界生活を満喫!? 有閑貴族冒険者ファンタジー

キャストを新たに、舞台版オリジナルストーリーを描く 異世界生活を満喫!? 有閑貴族冒険者ファンタジー

 作品累計100万部以上を誇り、コミカライズも人気の『穏やか貴族の休暇のすすめ。』を原作とした最新作、舞台『穏やか貴族の休暇のすすめ。2~とある料理人の野望(アリア)~』が2023年1月に上演される。物語は、ファンタジーな世界で宰相として活躍していた青年・リゼルが、突然別の世界へ転移してしまいながらも、持ち前の頭脳と話術で異世界生活を満喫していく有閑貴族冒険者ファンタジー。2022年4月の初舞台化から、キャストを新たにオリジナルストーリーを描く。主演・リゼル役の中島拓人、相棒・ジル役の中山優貴、リゼルを慕うイレヴン役の熊澤歩哉に想いを語ってもらった。

新キャストで描くシリーズ第2弾

―――原作を読んだ印象を教えてください。

中島「僕は普段小説を手に取ることが少なくて、読むと眠くなっちゃうたちですけど、この原作を読んでいる時はまったく眠くならなくて、すごく興味をそそられて集中して読めました。この作品でしたら役づくりもどんどん深めていけるんじゃないかと、今も楽しく読ませていただいています」

中山「特に男は誰しも1度は異世界に入ってみたいと思ったことがあると思うんです。小さい頃からゲームや漫画に触れていたので、お仕事で異世界の中に入れるのはすごく楽しみです。
 僕が演じるジル役は、スラっとしていてクールでちょっと冷徹な面がある役柄です。タバコを吸うシーンもあり、僕自身そういう役をあまり演じたことがないので、挑戦が詰まっている作品ですね」

熊澤「前作に(パフォーマンスユニット・円神の)メンバーが出演していた関係で、面白そうと観に行ったことがきっかけでこの作品を知りました。舞台はとても面白かったです。自分自身もゲームやアニメが好きで、絵も描きますし声優の経験もありましたので、こういう作品に機会があれば絶対に出演したいと思っていました。
 世界観やストーリーが面白いことはもちろんですが、キャラクター同士の絡みが醍醐味で面白くてそこが魅力だと思うので、それを崩さないようにこの3人で表現するやり取りを見せられたらいいなと思っています」

―――とても魅力的なキャラクターばかりですが、それぞれのキャラクターの印象や、演じる上で考えている事をお聞かせください。

中島「これからもっと原作や台本を読み込んでいくと考えも変わっていくとは思いますが、まず変わらないことは、初演はありましたが全員新キャストなので、自分らしさをみんな出して演じることができればと思っています。もちろんDVDなどを拝見して、いいところは引き継がせていただいて。
 リゼルは宰相なので頭が良いのですが、僕自身が普段使う言葉や所作がリゼルとは全く違うタイプなので、そこはちゃんと役として、ふとした時に中島拓人の動きが出ないように稽古中から排除して追及していきたい気持ちです」

―――役作りで何かを参考にされますか?

中島「一度、貴族を演じたことがありまして、その時はネットなどで昔の貴族たちはどうやってお辞儀していたかとかいろいろ調べました。あとは映画を見て動きを研究して、所作から意識していきたいです」

中山「ジルは基本動じずスキがなく、喋っていなくても存在感がすごくあるキャラクターです。稽古中も含めて、ジルが居るか居ないかで空気が違うような差を出していけたら。
 リゼルとはチームを組み相棒のように一緒にいることが多いので、2人の対比も意識していけたらと思っています」

熊澤「今まで自分が演じてきた役は優しい感じのタイプが多くて、このやんちゃなイレヴンの様な性格の役は初めて演じます。中島さんがおっしゃったように、演技中に自分に戻ってしまわないように、このキャラクターの姿勢を意識したいですね。
 セリフはドラマCDを聞いてイメージをつかみ、もっと深めていきたいです。1番気をつけたいのは姿勢や所作を荒々しくすること。ただオラオラするのではなくイレヴンのオラオラを表現できるように頑張ります」

心を許し合える仲になれるまで話しかけ続けます

―――この作品はチーム活動も見どころですが、グループ活動はみなさん経験されていらっしゃいます。チーム活動で心掛けていることは?

中島「その面については心配はしていないです。この3人さえしっかりしてれば、(中山)優貴兄さんもいるので大丈夫だと思っています!」

中山「あははは! みんなグループやユニットの経験者で、チームワークは各々が培ってきたものがあると思うので、そこに各々の良さを出し合ったら良い演技ができると思っています」

中島「熊澤さんはどんなタイプですか?」

中山「クマちゃんがバチバチタイプだったらびっくりする」

熊澤「僕は穏やかですよ!」

中島「肩を組めるような座組になればいいな」

―――“みんなでご飯”はまだまだ難しいですが、そんな時はどうやって距離を縮めますか?

中島「今だからこそ、顔合わせの時から頑張って自分から話しに行くことは心がけています。
 以前は稽古中に喋らなくても、帰り際にちょっと飲みに行きませんか?と言えば、そこで仲良くなれました。今はまだ難しいから稽古中にガンガン喋りに行って、素の自分と相手とまずは仲良くなることを考えています。そうじゃないと芝居の幅も広がらないと思うので、心を許し合える仲になれるまで話しかけ続けますね」

中山「今日も1番最初に話しかけてくれました!」

熊澤「僕も喋ることは好きなので、失言しないように気をつけます!」

一同「(笑)」

ぽっかり時間が空いたら癒されたい!

―――本作は舞台オリジナルのストーリーで、今回は料理がテーマです。みなさんが料理をするシーンがあるそうで、その表現も楽しみです。ちなみに中島さんは料理が得意とのことですね。

中島「言ってますね(笑)。作ることは好きで、なるべく作っています。味付けとかは適当に自分が食べるからいいかなってテンションですけど。
 得意料理は何ですかと聞かれることが多いですが、一周回って“究極のオムライスを作ること”と言ってます。オムライスが得意というと安直な感じもしますが、僕なりの究極のオムライス突き詰めていますね」

―――ではフライパンの扱いは見どころですね。お二人はいかがでしょうか。

中山「僕はもう簡単な鍋くらいですね。具材を切って入れてグツグツと、そのくらいはやったりしますけどオムライスとか凝った料理は……シンプルが1番難しいですよね。レシピを見ないと作れないような細かい料理はまだやったことがないですね」

中島「凝ってない凝ってない(笑)!」

熊澤「ぼくは全く料理をしないので、オムライス? 切って鍋? はい?」

一同「(笑)」

熊澤「グループのYouTube企画とかであれば包丁など使いますけど、普段はご飯だけ炊いて、おかずは買って帰るだけなので憧れますね。できる人って、あるものでちゃちゃっとやっちゃうんですよね! ぜひ今度2人のお料理を頂きたいです!」

中島「ぜひ! そんな機会があるといいな」

―――この作品の主人公は急に異世界に転移するものの、動じずに満喫してしまいます。それを踏まえて、自分のスケジュールが急に1日ぽっかりとあいたら何をしますか?

中島「ディズニーに行きたいです!」

中山「プチ異世界! いいね!」

中島「遊園地とか好きで1人でも行けちゃうタイプなんで都内近郊へぷらっと行きたいですね」

熊澤「僕は美容に行きたいです! 体のメンテナンスは休みじゃないとできないんです」

中山「2人がパワーワード過ぎて(笑)。僕はチワワを飼っているので、ドッグランに連れて行きたいです。インドアタイプだったんですけど犬を飼い始めたら散歩する機会が増えて外っていいなと。ドッグランで思いきり走っている犬の姿を見るとすごく癒されることに最近気がつきまして。のびのびと走らせて癒されたいです」

僕たちにしかできない、エネルギッシュかつ穏やかで貪欲な作品に

―――今作で挑戦となることを教えてください。

中島「自分は2.5次元作品で主演をやらせてもらうことが初挑戦になります。僕はバリバリの主演気質ではないので、1人で突き進んでみんなを引っ張っていくのではなくて、皆に支えられながら、みんなと一緒に進んで行きたいので、みんなとどう座組を作り上げてコミュニケーションをとっていこうか、挑戦ですし楽しみです」

中山「タイトル通り穏やかな雰囲気がすごく漂っていますよね。でも締める所は締めているギャップがこの作品の面白いところだと思っているので、舞台上でもそのメリハリをしっかり出せれば、観ているお客さまたちも引き込めるのでは?と思っています。穏やかな空気を作りつつ、“締めるところは締めて”を意識しながらやっていきたいです。
 ジルは割と締めそうなキャラクターだったので、そこはしっかり引き締められるように頑張りたいです」

熊澤「今回外部で2.5次元作品に出演することが初めての挑戦となります。イレヴンを演じるのはもちろん楽しみですが、この3人の絡みがすごく好きなので早く稽古をやりたいです。みんながどんなキャラクターになるかこれからですが、自分たちがこの世界観を作っていけることが嬉しいです」

―――最後に作品を代表して、リゼルからメッセージをお願いいたします。

中島「シリーズ2作目ですが、キャスト全員が新しくなりました。僕たちにしかできないエネルギッシュかつ穏やかに、そして貪欲にみんなで取り組んでいけたらと思っています。ご覧いただける皆様には期待して待っていただきたいです。劇場でお待ちしております」

(取材・文&撮影:谷中理音)

プロフィール

中島拓人(なかじま・たくと)
1997年7月26日生まれ、東京都出身。舞台を中心に活躍中。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンで注目を集める。近作に、舞台『PERSONA5 the Stage #4 FINAL』、舞台『弱虫ペダル』The Cadence!、舞台『群盗』などがある。

中山優貴(なかやま・ゆうき)
1991年4月2日生まれ、千葉県出身。第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト ファイナリスト。舞台を中心に、ドラマやモデルなど幅広く活躍中。主な作品に、舞台『青山オペレッタ THE STAGE』シリーズ、舞台『戦国BASARA4 皇』シリーズ、ドラマ『下町ロケット2』など。

熊澤歩哉(くまざわ・ふみや)
1996年10月22日生まれ、福島県出身。俳優や声優・歌手、パフォーマンスユニット「円神」のメンバーとして活躍中。主な作品として、朗読劇『Love on Ride~ 通勤彼氏』vol.2、ドラマ『カナカナ』、ラジオ 超!A&G+マンスリースペシャル「熊澤歩哉のいっくまーちゃんねる」など。

公演情報

舞台『穏やか貴族の休暇のすすめ。2 ~とある料理人の野望(アリア)~

日:2023年1月18日(水)~22日(日)
場:シアター・アルファ東京
料:最前席12,000円 一般席8,000円
  (全席指定・税込)
HP:http://www.tobooks.jp/odayaka-stage2
問:東京舞台製作 mail:info@tokyo-stage.com

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