あらゆるエンターテインメントを詰め込んだ“祭シリーズ”、見参! 苦境を耐え抜き江戸幕府を開いた家康の半生を笑いと涙で描く

あらゆるエンターテインメントを詰め込んだ“祭シリーズ”、見参! 苦境を耐え抜き江戸幕府を開いた家康の半生を笑いと涙で描く

 世界に誇れる日本人と日本の歴史を面白おかしくもシュールなタッチで描き、舞台化してきた“祭シリーズ”。初演から12年目を迎える今年は、主役の徳川家康を平野良が演じる。

「家康の半生を描くということで、スパンが長い分、さまざまな経験を積んで変化していく彼の心の在り様を細かく表現できるかなと考えています。時代が圧倒的に移り変わるときでもあるので、センセーショナルにやりたいですね!」

 平野自身の、徳川家康に対するイメージは?

 「策士と言われますが、忍耐の人でもあると僕は考えていて。耐えるという行動は弱者に強いられると思いがちですが、実は耐え忍ぶことって何よりも強いよなと。“それでも生きる”という作品テーマのとおり、何があっても最後まで耐え抜いたのは、家康の強さだと思います」

 平野は、本シリーズで初の単独座長を務めることに。

 「W主演のときは2人で分担して物語を紡いできましたが、1人でテーマを背負うことになるので、責任を感じています。ただ、周りを固めてくれる俳優陣がスペシャリストばかりなので、作品のクオリティに関してはあまり心配していません」

作品の構成・演出を務めるのは板垣恭一だ。

 「板さんはお芝居に関しての知識が豊富で、感情だけで推し進めるのではなく、ロジック面でも芯の通った演出をつけてくださるプロフェッショナル。とても信頼しています。祭シリーズでは、笑いの部分など演者に任せてくれることが多いかもしれないですね。
 今回のキャストで言うと、谷戸(亮太)ちゃんや、(伊藤)裕一さんなどから、勝手に笑いがデリバリーされる(笑)。稽古が進むほどみんなが貪欲になり、攻めの姿勢でアイデアを持ち寄るので、板さんはそれをおおらかに受け入れつつまとめてくれる。クリエイトの現場としては理想的だなと思います」

 主演として意識することは?

 「欲が出る部分もありますが、軸として、周りが何をやっても本編にきちんと戻れるよう、作品として成立するような居方を意識しています。ただ今回はソウルメイト、“ズッ友”の宮下雄也がいるので、僕もちょっと乱れちゃうかもしれません(笑)」

 年末に東京、年明けには大阪でも上演される本公演。

 「笑って泣けて、笑って終われるというのがこのシリーズの魅力。ぜひ観劇納め、観劇初めにお越しいただきたいです!」

(取材・文:木下千寿 撮影:岩田えり)

あなたが一番、プレゼントをあげたい人やモノはなんですか?

「ありきたりですが、両親への孝行です。最近、生まれてから今までをじっくり振り返る機会があったのですが、実に多くの方々の支えや助けに生かされてきたのだと再認識することとなりました。今までに積み重なった経験や記憶やスキルを余すことなくお芝居に乗っけて皆さんに還元していきたいと思っています。それと同時に、産んでくれた母、温かさや優しさを育んでくれた父に多大なる感謝を感じています。少しでも誇れる息子としてこれからもまっすぐ歩んでいきたいです」

プロフィール

平野 良(ひらの・りょう)
1984年5月20日生まれ、神奈川県出身。ドラマ『3年B組金八先生』第5シリーズに中込祥夫役で出演。ミュージカル『テニスの王子様』1stシーズンに一氏ユウジ役で出演し注目を集める。その他の主な出演作に、ミュージカル『憂国のモリアーティ』シリーズ、シン る・ひま オリジナ・る ミュージカ・る『明治座で逆風に帆を張・る!!』、ミュージカル『あなたの初恋探します』など。

公演情報

笑う門には福来・る祭『明治座でどうな・る家康』

日:2022年12月23日(金)~26日(月) ※他、大阪公演あり
場:明治座
料:S席[1階席・2階席]13,500円 A席[3階席]6,000円(全席指定・税込)
HP:https://douna-ru.com/
問:る・ひまわり mail:info_lesai-dounaru@le-himawari.co.jp

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