スクルージが辿り着く、人生で一番大切なものとは―― 豪華キャストで描くクリスマスの心温まる物語

スクルージが辿り着く、人生で一番大切なものとは―― 豪華キャストで描くクリスマスの心温まる物語

 英国の文豪・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』を、豪華キャストでミュージカル化。主人公のスクルージを吉田栄作、幽霊のマーレイを吉田要士、イザベラ・イライザ・イボンヌの3役を早見優が演じる。

吉田(栄)「子供の頃、家に絵本があり、物語がとても心に残っています。スクルージ役はいつか演じてみたいと、潜在的に思っていたかもしれませんね。なので今回のオファーはとても嬉しいお話でした」

吉田(要)「マーレイを演じるのは5度目で、またこの役に帰ってくることができる喜びがありました。ただ久しぶりになるので、ゼロから新鮮な気持ちで臨むつもりでいます」

早見「温かく人間味のある大好きな物語で、お話をいただいた時は本当に嬉しかったです。でも3役を演じるのは初めてで、プレッシャーも凄く感じています」

 金貸しで守銭奴のスクルージはクリスマスが大嫌い。しかしクリスマスイヴの夜、彼の前に亡霊のマーレイがあらわれ……。

吉田(栄)「スクルージは時間旅行を経て次第に心が変わっていく。その心境の変化にリアリティを感じるし、台本をしっかり辿れば自然と役に入れるのではないかと思っています。一番の課題は歌で、要士さんが歌うデモテープをもらったけれど、高音が本当に凄いんですよね。あれをクリアしなければいけないと思うと大変です(笑)」

吉田(要)「僕自身以前この役を演じた時は、ダメすぎて演出家に1週間自習してくるようにと言われたくらい。1週間ぶりに戻った時の怖さといったら――(笑)」

早見「えぇ、ドキドキしてきた! 私が演じる3役はみんなカラーが違うので、各々きちんと表現しなければと思っています。何より私の課題はダンスで、振付の先生にご挨拶をした時は目が合わせられませんでした(笑)」

 舞台は11月の山梨公演で幕を開け、全国20カ所で上演を行う。

吉田(要)「最高に幸せな気持ちになれる物語で、3世代、4世代で楽しんでもらえる作品だと思います。1人でも多くの方にご覧いただけたらと願っています」

早見「クリスマスを存分に感じられる作品で、私もワクワクしています。みなさんも魔法にかかって、素敵なクリスマスを過ごしてもらえたら嬉しいです」

吉田(栄)「それぞれのキャラクターに感情移入でき、老若男女楽しめるお話になっています。人生にとって本当に大切なものは何なのか、スクルージと共に考えてもらえたらいいですね」

(取材・文:小野寺悦子 撮影:友澤綾乃)

プロフィール

吉田栄作(よしだ・えいさく)
神奈川県出身。1988年『ガラスの中の少女』でスクリーンデビュー。ドラマ『もう誰も愛さない』などトレンディドラマ俳優として一世を風靡。音楽活動では、NHK紅白歌合戦に出場、第36回日本レコード大賞 優秀賞を受賞。映画・舞台にも数多く出演し、優れた演技で高い評価を得る。近年の主な舞台出演作に、2020年、舞台『メアリ・スチュアート』(森新太郎演出)、2022年、ミュージカル『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』など。

早見 優(はやみ・ゆう)
3歳から14歳までグアム、ハワイで育つ。1982年、歌手デビュー。同年、第24回日本レコード大賞 新人賞受賞。1983年「第34回NHK紅白歌合戦」初出場。バイリンガルとして英会話に関連するテレビやラジオに多数出演。歌手活動や国際交流活動に参加するなど幅広く活動中。

吉田要士(よしだ・ようじ)
神奈川県出身。大学卒業後、ロンドンへ留学。渡英中“ミス・サイゴン・スクール”に在籍。ミュージカル『マイ・フェア・レディ』、『サウンド オブ ミュージック』など、出演多数。現在はミュージカルのみならず、ソロコンサートやサルサバンド「MAMBO MAGIC ORCHESTRA」のライブを行うほか、朗読劇への出演、ミュージカルナンバーの訳詞、またボイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。

公演情報

ミュージカル『クリスマス・キャロル』

日:2022年12月21日(水)・22日(木) ※他、地方公演あり
場:東京芸術劇場 プレイハウス
料:S席8,000円 A席7,000円(全席指定・税込)
HP:https://musical-christmascarol.com/
問:あなぶきエンタテインメント tel.03-6809-1267(平日10:00~17:00)

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