累計発行部数1億部を超える人気漫画『北斗の拳』が初のミュージカル化 大貫勇輔も胸躍らせる「新しいエンターテイメントの予感」

累計発行部数1億部を超える人気漫画『北斗の拳』が初のミュージカル化 大貫勇輔も胸躍らせる「新しいエンターテイメントの予感」

 連載終了から30年以上が過ぎた今もなお、国内のみならず、世界中で圧倒的な人気を誇る漫画『北斗の拳』。週刊少年ジャンプが生んだ少年漫画の金字塔的作品が、このたび初めてミュージカル化される。
 主人公のケンシロウを演じるのは、『メリー・ポピンズ』のバート役や、『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』のオールダービリー役などで頭角を現した大貫勇輔だ。

 「ケンシロウを演じることに、大きなプレッシャーと責任を感じています。最初は不安が大きかったのが、ヘアメイクや衣装、カメラマンさんなどの力を借りて、完成したビジュアルを見た時に、少し自信が出て。脚本と音楽を合わせた本読みをしたときに、鳥肌と涙が止まらないシーンがあって、“これは行けるかもしれない”と思いました。色々な方の力を信じて、僕は僕の出来ることを精一杯やれば、新しいエンターテインメントが生まれる予感がします」

 原作の連載が終了した1988年生まれの大貫は、本作への出演が決まってから原作を読んだという。

 「はじめは絵の持つパワーや印象的なセリフに目を奪われていましたが、そのベースには、それぞれのキャラクターの生き様や正義、愛が描かれている。読むたびに何かに気づくことのできる作品です」

 ケンシロウはじめ、登場するのは筋骨隆々なキャラクターばかり。ダンサーとして恵まれた体を持ち、類まれな身体能力で観客を魅せることに定評のある大貫だが、今年初めから週2回のパーソナルトレーニング、2月からは空手を始め、筋肉量だけで2キロ増やしたそう。

 「原作ファンの方もいらっしゃるので、キャラクターや作品へのリスペクトを持ちながら、なぜ大貫勇輔がこの役をやるのか。単なるケンシロウのものまねではなく、本当にその役が舞台上に存在できるかどうか――そこに重点を置きたいですね」

 音楽を担当するのは、数々の大ヒット作を生み出してきた米国人作曲家のフランク・ワイルドホーン。

 「音楽と歌詞が入ることで、漫画では描かれていなかったキャラクターの内なる心の声が聞こえてくる気がして面白い。ミュージカルってやっぱりすごいなと改めて思います」

 本作は日本発のオリジナルミュージカルとして、来年には中国でも上演が予定されている。

 「漫画は日本が誇れる文化。中国公演を皮切りに、世界中で上演されるような作品になれたらいいですね」


(取材・文:五月女菜穂)

プロフィール

大貫勇輔(おおぬき・ゆうすけ)
 1988年8月31日生まれ、神奈川県出身。7歳より母の経営するスタジオでダンスを始める。祖父は体操のオリンピック強化選手、母や伯母も元体操選手という生粋のサラブレッド。17歳よりプロダンサーとして数々の作品に出演。バレエ、ジャズ、コンテンポラリー、モダン、ストリート(ブレイク/ポップ/ハウス/ロッキング/ヒップホップ)、アクロバットなど多岐に渡るジャンルのダンスを踊りこなす。
 近年は俳優としての活躍も目覚しく、近作にミュージカル『王家の紋章』、ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』、ドラマ『ルパンの娘』など、多彩な作品に出演している。

公演情報

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター ~北斗の拳~』

日:2021年12月8日(水)~29日(水)
場:日生劇場
   ※他、ツアー公演・中国公演予定
料:最新情報は公式HPにて随時発表
HP:https://www.hokuto-no-ken-musical.com
問:ホリプロチケットセンター
  tel.03-3490-4949(平日11:00~18:00)

©武論尊・原哲夫/コアミックス 1983 版権許諾証GS-111


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