「彼は毎朝、ワタシに一目惚れしてくれる」 大人気作再演! 劇団唯一のラブストーリー、東京&福岡で上演決定!

 6月、劇団ナイスコンプレックスが『キスより素敵な手を繋ごう』を東京と福岡で上演する。2010年の初演以来、再演を繰り返してきた人気作だ。前回に続き主人公・倉持裕樹を中村誠治郎、“下宿のおばちゃん”玲子を劇団員・早野実紗、ヒロイン“下宿の娘”沙耶を護あさなが演じる。

中村「本当に大好きな作品で、毎回新鮮な感覚で演じていました。2度目の裕樹役ですが、前回をなぞりたくはない。まっさらな気持ちで臨むつもりです」

早野「初演から玲子を演じています。初演時、私は30代で、50代をどう演じるかが課題でした。でも実年齢が近づいてきて頭で考えずに捉えられるようになってきた。新しいキャストに気づかされることも多く、この12年で積み重なってきたものがあるのを感じます」

護「今回はじめて参加しますが、台本を読んで涙が止まりませんでした。この物語は全員が常に誰かを想っていて、台詞も誰かのためにと、大きな円ができている。その1つのピースになれたらという思いでいます」

 記憶障害を患い、1日しか記憶を保てなくなった刑事の裕樹。毎朝起きると妻と出会った日に記憶が戻り、下宿の一人娘に告白をする――。

中村「裕樹役での苦労というのはただ1つ、涙を堪えて演じること(笑)。あとは難しく考えず、素直に目の前の物事に反応するようにしています。護さんとは10年前に共演していますが、益々綺麗になって。一目惚れしない男なんていませんよね(笑)」

護「ありがとうございます(笑)。沙耶はこの下宿の娘であり、ヒロインでもある。とても難しい役どころだけど、まずは真っ直ぐぶつかっていこうと思っています」

早野「中村さんは二枚目のイメージがあったけど、裕樹の可愛らしさも見え隠れして、愛せる旦那さんですね(笑)。今回ははじめてのキャストも加わり、この物語がどう新しくなっていくか私自身すごく楽しみです」

 前回公演から1年の時を経た今、舞台はどんな進化を遂げるのか。6月の開幕に向け意気込みを聞いた。

中村「裕樹は55歳なのでかなり年上ではあるけれど、1年経って少しだけ役に近づいた。そのリアリティを出していけたらと考えています。演出のキムラ真さんが、僕が裕樹の年齢になるまで上演を続けたいと言ってくださっていて、こんなに嬉しいことはありません。絶対面白い作品にする自信があります。ぜひ劇場でご覧いただけたら嬉しいです!」

突然ですが、急遽一週間の休暇が取れることになりました。どこへ行っても、何をしても自由だとしたら……どのように過ごしますか?

中村誠治郎さん
「旅行で九州一周したいです。
 が、一人では寂しくて行くことはできないので3、4人くらいで行きたいですね。車で移動しながら鹿児島でしろくま、宮崎で地鶏、長崎でちゃんぽん、熊本で馬刺し、大分で鳥天、佐賀でイカ、最後は福岡(地元)のラーメンでしめるっていうのやりたいです」

早野実紗さん
「山道で太陽の光に照らされる黄緑色の葉っぱを見ながら、ひたすら車を運転したいです。そのあとは、バンガローを作って、キャンプファイヤー見ながら温かいコーヒー飲みたいです。
 ん? 私はキャンプがしたいのかも? キャンピングカー欲しいです」

護あさなさん
「ランスのパリです。一度訪れたことがあるのですがその時はお仕事だったこともあって観光する時間はほとんどありませんでした。それから少し後に『ミッドナイト・イン・パリ』という映画を観て、あの主人公のようにパリを楽しむことが出来たら、素敵な思い出だったのにという気持ちが残りました。
 当時の記憶でもパリに住む人々はなんだかカッコよくて、好きな格好をし、ちょっと高いサンドウィッチを食べて、人の目を気にせず自分らしく生きているように感じました。
 30歳を過ぎ、人から『いい歳なんだから』とか『大人らしい行動を』と言われますが、私自身が重ねてきたものは子供の自分もいれば大人になってからの自分もいます。そしてその内訳は子供だった時間の方が多いわけです。
 言葉もわからない……文化もそれほど、そんな場所で好きな格好をし、言葉を学び、好きなものを食べ、好きな場所へ行く。パリに置いてきた気持ちを取り戻しに行けたら素敵だなぁと思います」

プロフィール

中村誠治郎(なかむら・せいじろう)
1980 年4月5日生まれ、福岡県出身。2005 年初舞台『昇龍演舞』で主演・洪煕官役、2008年ネオロマンス♡ステージ『遙かなる時空の中で』シリーズ・森村天真役で注目を集める。役者のほか殺陣指導や振付など幅広く活躍。近作にミュージカル『刀剣乱舞』~静かの海のパライソ2021~、ドラマティック・レビュー『うたかたのオペラ』など。

早野実紗(はやの・みさ)
1976 年9 月3 日生まれ、福岡県出身。劇団ナイスコンプレックス団員。女優・リポーター・司会と幅広く活躍。主な出演作に、劇団ナイスコンプレックス『ゲズントハイト~お元気で~』、『YAhHoo!!!!』、『えんとつ町のプペル』など。

護あさな( まもる・あさな)
1990 年5 月4 日生まれ。東京都出身。2012 年女優デビュー後はドラマ『牙狼-GARO-魔戒ノ花-』、『監獄学園- プリズンスクール-』など話題作に出演。主な出演作に、舞台『戦国BASARA』シリーズ、『BRAVE10』シリーズ、『十二大戦』、『GARNET O PERA』など。

公演情報

劇団ナイスコンプレックス N35 キスより素敵な手を繋ごう

日・場:【東京】2022年6月15日(水)~19日(日)シアターサンモール
    【福岡】2022年6月26日(日)北九州芸術劇場 中劇場
料:Nシート[前方席・お土産付]10,000円 S席[お土産付]8,000円 S席[お土産なし]6,500円 A席4,800円 B席3,500円(全席指定・税込)
HP:http://naikon.jp/
問:ナイスコンプレックス mail:info@naikon.jp

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