「きっと面白いものになる」公演中止を乗り越え、再始動へ―― 小池修一郎×小池徹平が挑む 人気剣劇漫画のミュージカル化

 原作は、明治時代の日本を舞台に新撰組、紀尾井坂の変、池田屋事件など史実を絡ませた剣劇漫画。アニメ・小説・実写映画など多岐に渡り展開されてきた大ヒット作だが、今回は原作で特に人気の高い“京都編”をミュージカル化する。主人公の緋村剣心を演じるのは、今年俳優活動20周年を迎える小池徹平だ。

 「僕は原作をリアルタイムで読んでいたドンピシャ世代。特に京都編は大好きで、宗次郎くんの戦いが強く印象に残っています。戦いが多い京都編をどういう風に先生(脚本・演出を担う小池修一郎のこと)がつくられるのか。期待しかないです」

 本来ならば2020年11月より上演予定だったが、残念ながらコロナ禍で全公演が中止となった。

 「前回は殺陣稽古が始まって2日ぐらいで急に公演中止が決まって。抗えない部分ではあるのですが、正直、悔しさをどこにぶつけていいのか分からないような状況でした。でも、ひょっとしたらまたチャンスがあるのかもしれないなと思い続けて、自分の中で気持ちは絶やさずにいたので、もう一度お話をいただけて非常に嬉しかったです。とはいえ、まだ先が見えない不安もあるので、嬉しさ半分不安半分という心境ですかね」

 共演者には黒羽麻璃央、松下優也、加藤清史郎、岐洲匠、山口馬木也、加藤和樹ら豪華俳優陣が揃う。

 「ほぼ初共演の方ばかり。匠くんと山口馬木也さんとは『魔界転生』で共演したばかりでやりやすいですし、和樹さんとは『1789 -バスティーユの恋人たち-』でWキャストを組んだ仲。同じ舞台に立つのは初めてですし、今回は比古清十郎役ということで、どんな感じの“師匠感”を出してくれるのか。楽しみですね」

 座長としてどんな現場にしたいかという問いに「みんな苦しい思いは必ずすると思いますし、稽古体制がどうなるかはまだ分からないのですが、笑顔や笑いがある現場がいいですね」と答えた小池に、改めて俳優活動20周年を迎えての想いや決意を尋ねると。

 「客観的に20年活動してきたのはよくやってきたなと思います。ここまで応援してくださった方々に恩返しをする一年にしたいですね。僕は課題や、超えなければいけないものがある方が燃えるタイプなので、特にミュージカルのお仕事は自分を高めてくれるものだと思っていて。今回の『るろうに剣心』も、劇場を活かしたきっと面白いものになる予感がある。ぜひ楽しみに観に来ていただけたらいいなと思います」

(取材・文:五月女菜穂)

プロフィール

小池徹平(こいけ・てっぺい)
1986年1月5日生まれ、大阪府出身。第14回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。2002年フジテレビ系ドラマ『天体観測』で俳優デビューを果たし、以降数多くのドラマ・映画に出演。ウエンツ瑛士とともに音楽デュオ「WaT」を結成し、メジャーデビューも。第42回菊田一夫演劇賞 演劇賞受賞(『1789 -バスティーユの恋人たち-』ロナン役/『キンキーブーツ』チャーリー・プライス役)。

公演情報

ミュージカル「るろうに剣心 京都編」

日:2022年5月17日(火)~6月24日(金)
場:IHIステージアラウンド東京
料:14,500円(全席指定・税込)
HP:https://www.ruroken-musical.com/
問:ステージアラウンド専用ダイヤル tel.0570-084-617(11:00~16:30)

©和月伸宏/集英社

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