
Case.170 シャッター音を聞かせて
ハプニング1
舞台を観終わって、カーテンコール。気持ちよく拍手をしていると、役者が「この後の日程もまだまだお席に余裕があるので、よかったら今、写真を撮って感想を伝えてください!」とアナウンスが。スマホの電源を切っていたので、慌てて電源を付けていると、シャッタータイムが始まった。みんなが写真を撮っている。でもちょっと、恥ずかしいな。さぁ、どうする?
ハプニング2
「ありがとうございます!!」と、役者たちがカメラのレンズに向けて微笑みかけてくれる。2時間の物語に酔いしれた上に、いいの? こんなサービス? 出演者の誰かが目をつぶってたらいけないので、せっかくなので連写で撮影した。推しの写真を堂々と撮れるのは嬉しい。写真を撮れてよかった! さぁ、どうする!?
ハプニング3
「撮らなくてもいいので、スマホだけでも構えてもらえたらー!」という悲痛な役者たちの叫びに、とりあえずスマホだけは構えた。電源を入れたら結構、仕事の連絡が。ああ、これ終わったら返事しないとな。そんなことを考えていると、シャッタータイムが終了。「ありがとうございましたー! 感想見ますね!」などと言っている。さぁ、どうする!?
診断結果
Aウディネタイプ
最高のホスピタリティですからね! 写真とともに感想も伝えたくなるものです。イタリアの片田舎にあるウディネの映画祭もホスピタリティに溢れていますから、あなたはウディネに訪れたようなものです。写真と感想と共に、ハッシュタグをつけた方が見つけやすいかも!
〈ラッキーイタ飯〉生ハム
B ミラノタイプ
とにかく写真が撮れましたから。誰にも共有せずに自分だけのものにしてもいいですよね。そうやって自分の写真フォルダは誰にも負けないACミランのように強くなっていくのです! ちょっとミラノについての知識が乏しかったので、それですみません! でも感想書いてよ!
〈ラッキーイタ飯〉チーズ
Cフィレンツェタイプ
10年ぐらい前にフィレンツェの映画祭に参加して、僕がうまく回れなかったせいもあるんですけど、あまり写真を撮るような場所がなかったんですよね。それで映画祭自体ももっと盛り上がったらいいのにって思って。なので、ちょっとした言葉だけでも伝えてほしいです!
〈ラッキーイタ飯〉スプリッツァ
Dローマタイプ
写真も撮らなければ、感想も呟かない。まあチケット代は払ってますからね。それに、誰もがSNSをやっているとは限りませんから。アナログでいいですよね。『教皇選挙』っていうローマ教皇没後から始まる映画がすごかったです。アナログだからこそ、人の思惑は凄まじい。
〈ラッキーイタ飯〉クロワッサン
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今月のお言葉
お前の声を聞くより、お前のうわさを聞く方がいい
―――――ジュゼッペ・トルナトーレ『ニュー・シネマ・パラダイス』より
この前に続いて、まるでイタリアに行ってきたかのような心理テストですみません。行ってきたんです。イタリアの右端にあるウディネという街で、映画『リライト』の世界初上映で映画祭に参加しました。イタリアと言えば自分は、ジュゼッペ・トルナトーレ、そしてロベルト・ベニーニ、どちらもコミカルなのにとっても泣ける映画監督でございます。そんなイタリアの熱気を引きずりました。『リライト』いよいよ公開です。読んだ人全員観てほしい!
プロフィール

松居大悟(ゴジゲン主宰)
6月13日より、映画『リライト』公開。
タイムリープとミステリー、観劇好き必見!