魚河岸の街・築地を舞台に、老舗の寿司屋を巡る人気シリーズ令和最新作 受け継ぐことの難しさ、そして大切さを考えさせられる物語を再び!

魚河岸の街・築地を舞台に、老舗の寿司屋を巡る人気シリーズ令和最新作 受け継ぐことの難しさ、そして大切さを考えさせられる物語を再び!

 築地で大正時代末に創業した玉寿司(現・築地玉寿司)。その2代目“中野里こと”にスポットを当てた舞台、シリーズ4作目の上演が決定。2017年の初演以来、3作品が上演されたが、続く4作目は新型コロナの蔓延により公演延期となっていた。上演を迎えるにあたり、主役の中倉ことを演じる鳳恵弥が抱負を語ってくれた。

鳳「復活です! 話が決まったときは涙もので、飛びあがって喜びました。この役をまた演じる事ができる喜びを噛み締めています。今作は演出も務めますので初演から支えてくださるメンバー、さらに100名を越えるご応募を頂いたオーディションを乗り越えてきたメンバーと共に舞台を務めます」

 そんな鳳の想いは、同じく1作目から出演のIKKANにも伝わっている。

IKKAN「今回は出演だけでなく演出補佐も務めます。実は延期になった公演はスケジュールが合わず出演を見送っていたので、延期後の公演に参加できるのは運命じゃないかと思いました。新しい物語を最高の演出でお贈りしたいと思います」

 今回初参加となるヒデには運命的な暗示があったという。

ヒデ「先日ロケ帰りに、駅ビルに入っている築地玉寿司さんで、少し高級な寿司折りを買って家に帰ったんです。そうしたらその夜にお話をいただいたんです(笑)。世界に誇る日本の食遺産・寿司。それを支える板前さんの物語を、我々が板(舞台)の上からお贈りしたいと思います」

 脚本は1作目を手掛けた、江頭美智留が再登板。数々の人気ドラマを生み出した江頭は、どんな物語を紡ぎ出すのか。

江頭「第1作で大好きなお寿司の世界と強い女性の話が書けるということで、是非にと参加させていただきました。今回もう一度脚本を書けることはとても光栄です。エンターテインメントと食というのはセットだと思っています。演劇や音楽を楽しんだ後に、美味しいものを飲み食いできる世界を早く取り戻したいという想いを込めて書いています」

 公演を挟んだおよそ1ヶ月の期間に、劇場近くの築地玉寿司3店舗で公演を記念した特別メニューの用意があるという。ぜひこの機会に目でも舌でも楽しみたい。

 なお、鳳恵弥が歌う主題歌・挿入歌は昨年復活したTM NETWORKの木根尚登が作曲。メインビジュアルは漫画『Dr.コトー診療所』の山田貴敏と今年度の日本アカデミー賞にノミネートされた『アイの歌声を聴かせて』の作画監督を務める郷津春奈が共作する。

(取材・文&撮影:渡部晋也)

プロフィール

鳳 恵弥(おおとり・えみ)
東京都出身。02年、準ミス・インターナショナルとして日本代表に選ばれる。これを機に俳優・モデルとして活動をはじめ、04年 ★☆つかこうへい劇団に13期生として入団。ドラマ・映画・舞台と本格的に女優活動を展開する。公演プロデュース・キャスター・執筆活動・演技指導・ダイエット指導などマルチに活躍。19年には演劇ユニットACTOR’S TRIBE ZIPANGを旗揚げし、演出・脚本も手掛けている。3月に授賞式が行われた「劇場都市TOKYO演劇祭」では、江頭脚本の『ナビゲーション』にて最優秀主演俳優賞を受賞。

IKKAN(いっかん)
北海道出身。高校の演劇部で演劇に触れ、92年からテアトル・エコーに所属。声優として数多くの作品に参加している。いくつもの演劇ユニットを立ち上げ、俳優として公演をおこなう傍ら、お笑い芸人の演出や書籍出版の監修に参加するなど活動は多岐にわたる。舞台作品として書き下ろした『ビューティフル・ランナー』が漫画化。

ヒデ
千葉県出身。お笑いコンビ・ペナルティのツッコミ担当。学生時代はサッカー選手として活躍。大学卒業後、後輩のワッキーと吉本興業が運営する銀座7丁目劇場のオーディションに合格しお笑いの道に進む。サッカーはもちろん、アニメ・家電・アウトドアなど趣味が多彩で知識が豊富なため、それらに関する番組に数多く出演。

江頭美智留(えがしら・みちる)
兵庫県出身。読売ゴールデンシナリオ賞受賞をきっかけに脚本家を志し、90年に火曜サスペンス劇場『人生相談殺人事件』で脚本家デビュー。その後はドラマ『ナースのお仕事』、『ごくせん』、『1リットルの涙』など数々のヒット作を世に送り出す。舞台では、08年に自ら主宰として劇団クロックガールズを旗揚げし、オリジナル脚本を発表している。鳳恵弥とは『こと~築地寿司物語~』のほか、主演ドラマ『あじさい』でも脚本を担当した。

公演情報

こと~築地寿司物語~百年の絆

日:2022年5月11日(水)~15日(日)
場:築地本願寺ブディストホール
料:S席8,000円 A席6,000円(全席指定・税込)
HP:https://twitter.com/koto_sushistory
問:しぃぼるとぷろだくしょん
  tel.03-3951-7051

Advertisement

インタビューカテゴリの最新記事