祝・50周年! ハードボイルドピカレスクロマンの殿堂 「生きる意味は絶対ある」復讐者役が教えてくれたこと

祝・50周年! ハードボイルドピカレスクロマンの殿堂 「生きる意味は絶対ある」復讐者役が教えてくれたこと

 昨年11月に大好評を博した舞台『修羅雪姫』が、50周年を記念して新たな構成・演出を盛り込んだ拡大版『修羅雪姫―復活祭 50th― 修羅雪と八人の悪党』となって帰ってくる。原作は1972年に週刊プレイボーイで連載を開始した人気漫画で、梶芽衣子主演の映画化作品が大ヒットを記録。映画『キル・ビル』の制作にも影響を与えたビッグタイトルだ。

 「まさかこんなに早く、しかも50周年の節目にまた『修羅雪姫』に携われることが嬉しくて仕方がありません!」と語るのは、前作に引き続き主演を務める今泉佑唯。悪党に家族を殺され、母親に代わり復讐の旅を続ける主人公・雪を演じる。

 「登場人物も増え、より厚みのあるストーリーになっているとのことなので、どんな作品になるのか今からワクワクしています。よりパワーアップした『修羅雪姫』をお届けしたいです」

 また、『修羅雪姫』は今泉の記念すべき女優業復帰作でもある。1年振りの舞台を通じて、今泉はあらためて芝居が大好きだと実感したという。

 「私自身、活動をお休みさせてもらっている間も、SNSやネットニュースでいろんな言葉を投げかけられて“私っていったい何なんだろう”と思いながら生きていたんです。だからこそ、雪の『生まれてきたことに何の罪があるんだ』という心の叫びにはどこか自分と重なる部分もあって。ぐっとこらえているつもりなのに、自然と涙が溢れることがたくさんありました。

 でも久保田さん(脚本)や岡村さん(演出)は私の感情を汲み取って『むしろそれが狙いだ』と言ってくださったんです。演じていてつらくなる場面はたくさんありましたが、雪の苦しさをちゃんと受け止められたことが嬉しかった。それに、みなさんと稽古や本番でストレートな言葉のやり取りを重ねる中で、“誰にどんなことを言われても、私は私が幸せだと思う生き方ができればそれでいいんだ”と前向きになれました」

 前回は久々の舞台とあって、なかなか余裕を持てなかったからこそ、今回は「心の底から楽しんで、お客さんの反応もいっぱい感じたい」と意気込む今泉。

 「私は『修羅雪姫』という作品を通して、“生きていたら駄目な人なんていないんだ、生きる意味は絶対にあるからそんなに落ち込まなくていいんだ”と感じました。だからこそ、今生きることに悩んでいる人にもぜひ観ていただけたら嬉しいです」

(取材・文:いつか床子 撮影:友澤綾乃)

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プロフィール

今泉佑唯(いまいずみ・ゆい)
1998年9月30日生まれ、神奈川県出身。2016年4月にデビューし、年末には第67回紅白歌合戦に出場。ソロ写真集「誰も知らない私」が10万部を超えるベストセラーとなり話題となった。2018年以降は舞台にも精力的に挑戦。2019年『熱海殺人事件 LAST GENERATION 46』で初舞台を踏み、翌年には『あずみ~戦国編~』で主演・あずみ役を熱演した。活動休止期間を経て昨年11月『修羅雪姫』で約1年ぶりに女優業に復帰。チケットは全席完売し、大盛況のうちに幕を降ろした。また、同作では主題歌も務めている。映像作品にも多数出演し、代表作にテレビドラマ『真夏の少年~19452020』や映画『酔うと化け物になる父がつらい』など。愛称はずーみん。

公演情報

修羅雪姫 ―復活祭50th― 修羅雪と八人の悪党

日:2022年3月18日(金)~27日(日) 場:紀伊國屋ホール
料:9,500円 ※特典付(全席指定・税込)
HP:http://www.rup.co.jp/shurayukihime_2022.html
問:Mitt tel.03-6265-3201(平日12:00~17:00)

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