【公演レポート】7 MEN 侍の佐々⽊⼤光主演舞台『学校の七不思議』開幕!

7 MEN 侍の佐々⽊⼤光主演、ガレッジセールの川⽥広樹ら精鋭メンバー出演で繰り広げるコメディホラー舞台『学校の七不思議』が渋谷道玄坂 CBGKシブゲキ!!で開幕した(7月5日まで)。

舞台『学校の七不思議』は、ポンポンペインの湯⼝智⾏作・演出による新作舞台。
奇抜で独創的な作風で知られる湯口が描く、コメディホラーになっている。

【STORY】

とある夏休みの男子高校。様々な理由で補習授業を受けることになった里中海(天野旭陽)、吉田誉(樋⼝拓海)、藤川大樹(川越諒)が集まった教室に、生徒会長の中村光(佐々木大光)も世話係として参加し、何かともめごとを起こしがちの面々を、補習授業に集中させようとしている。そこへ転校生の安部花男(千葉彗太)がやってくる。こんな時期の転校は大変だと、光は早速校内のことを説明しはじめるが、話は次第に学校に伝わる七不思議に発展。花男が持ちだした「こっくりさん」に、教師の脇坂夏生(川田広樹)までが熱中し、やがて校内探索に乗り出した彼らに、次々と思わぬ事態が降りかかり、用務員の重松幸三(棚橋麗音)までが巻き込まれていき……

【REPORT✐】

舞台がはじまってかなりの間、物語はシチュエーションコメディを積み重ねたような展開を見せる。それはおそらく日替わりでどんどん変わっていくのでは?と想像できるその場の掛け合いや、身体的なぶつかり合いも含めた偶発的な笑いも多く含んでいて、作品は目の前で走り回る俳優たちの役柄と素顔が混然となったエネルギーを楽しむタッチで進んでいく。

「こっくりさん」に代表される、学校の七不思議。誰もいないはずの音楽室でピアノの演奏が聞こえたとか、美術室の絵画がこっちを見たとかいう話は、ちょっとクラスメートを怖がらせてやろうと、誰かがいういたずら心で盛ったエピソードに尾ひれがついた、学校にはよくある謂わば都市伝説で、登場人物が豪快に舞台を走り回ってくれる姿にも、良い意味のドタバタ感が常にあった。

けれどもそうした軽快さをずっと手放さない舞台から、伝えたいことが急展開で見えてくる後半から終盤に差し掛かって、作・演出の湯⼝智⾏の仕掛けがわかってくる。

それは賑やかな笑いと勢いのあるコメディホラーに包んだ、作者の力強いメッセージで、その真意は是非実際の舞台を観て確かめ、受け取って欲しいと願う。

そんな舞台で主人公・中村光を演じた佐々木大光は、「7 MEN 侍」として活躍しているアイドルらしいキラキラした明るさが、面倒見の良い生徒会長役に打ってつけ。周りをよく見て、いち早くケンカの仲裁にも入るが、ものすごく怖がりでホラー話は大の苦手、という役柄の起伏も体当たりで演じて、主演者らしいパワーを感じさせた。

転校生として学校にやってくる安部花男の千葉彗太は、詰襟の制服もほかのメンバーとは違い、自然と纏う空気も違っている役柄に、繊細なビジュアルと雰囲気がベストマッチ。「夏休みに転校してくる」というキーワードを、ちょっとした目線も含めてよく表現していて、千葉を観る日と割り切った観劇も面白いだろうなと思わせた。

里中海の天野旭陽は、身体が弱く、出席日数が足りない為に補習に参加する役柄を、千葉とはまたひとつ違った端正さを漂わせて演じている。整った顔立ちが目を引き、欠席が多く、クラスのなかであまり目立たないという設定に無理があることを、ちゃんと脚本がツッコんでいるのも面白い。七不思議探索から大騒動がはじまる後半、走れた喜びを爆発させる表現が心にしみた。

吉田誉の樋⼝拓海は、怪我でテストが受けられずに補習に参加した、部活動命の熱血漢を、大柄の体躯を生かして具現してなんとも豪快。竹刀をもってスッと立つと実に決まるのだが、一方で非常に表情豊かで、コミカルな場面が続く前半も良い味を出しながら舞台を闊歩していた。

藤川大樹の川越諒は、素行不良のヤンキーで補習に参加していて、何かというと拓海と衝突を繰り返すが、そうは言いながらもちゃんと補修に現れている根の真面目さと、やんちゃぶりのバランスが良い。特に怒涛の展開になっていく後半の、喜怒哀楽の表現にも勢いがあって、舞台のスピード感をあげてくれる存在だった。

重松幸三の棚橋麗音は、この学校の卒業生で、用務員として長く学校に勤めている役どころ。いつもにこやかで、シチュエーションギャグにも全力で当たっていくが、物語展開に欠かせない重要人物でもあり、細かい芝居に様々な工夫をしているのが、あとになってわかってくる、的確な演技が光った。

そして、生徒思いの教員、脇坂夏生の川田広樹は、やはり「ガレッジセール」として活躍している出自が生き、他愛ない会話のどこまでがセリフで、どこからがアドリブなのかがわからないほど、舞台でのナチュラルな居方が存在感を発揮。ほとんど生徒に遊ばれているという場面でも、生徒側がやりすぎには見えないのは、川田の柔らかさ故だろう。

ほかに、アンサンブルとクレジットされた、やすのりZizi吉田直哉も大きな働き場があり、他愛ない笑いの積み重ねから、見えてくる人間模様に注目して欲しい作品だ。

(文・撮影/橘涼香)

学校の七不思議

公演期間:2022年6月22日 (水) ~2022年7月5日 (火)
会場:CBGKシブゲキ!!
作・演出:湯口智行(ポンポンペイン)
出演:佐々木大光(7 MEN 侍/ジャニーズJr.) / 千葉彗太 / 天野旭陽 / 樋口拓海 / 川越諒 / 棚橋麗音 / 川田広樹(ガレッジセール) / やすのり / Zizi / 吉田直弥

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