称名寺薪能実行委員会主催、第25回称名寺薪能『金澤能』が2022年5月3日(祝・火)に金沢公会堂(神奈川県横浜市)にて上演されます。チケットは3月19日(土)より発売開始予定です。
3月19日(土)10:00よりチケット発売開始予定
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薪能というタイトルながら金沢公会堂でのホールでの上演となる本公演。2部構成で両方の演目をお楽しみいただくことも可能です。
鎌倉殿(源頼朝)を支えた御家人・梶原景時が戦で活躍した様子を描く新作仕舞「二度懸(にどのかけ)」を櫻間右陣師が「金澤能」のために書下ろして初披露。
今回は演目のシテを勤める櫻間右陣師のほかに、野村萬斎師も自らが演じる演目について上演前に解説します。初心者の方でも気軽に能をご覧いただけます。
<第1部>
能「葵上」櫻間右陣
狂言「六地蔵」野村萬斎
新作仕舞「二度懸」櫻間右陣
仕舞「野宮」塚原明
<第2部>
能「殺生石」櫻間右陣
狂言「膏薬煉」野村萬斎
新作仕舞「二度懸」櫻間右陣
仕舞「笠之段」伊藤眞也
櫻間會について
熊本・細川家に仕えた櫻間家
櫻間家は、能楽・金春流の能楽師としてその芸道を守り続けてきました。
文献的にさかのぼれば『平家物語』の「屋島の合戦」にまで至り、平家方の武将として一城を死守しましたが、源義経の率いる源氏勢の猛攻に耐え切れずに遁走したという記述が見られます。
戦国時代末期から江戸時代初期にかけて能楽師として歴史上に登場します。細川家のお抱えとなった櫻間家は代々の細川家当主に能を教える家となり、細川忠興公以来続く能を愛好する細川家において護立公、護貞公とともに舞台を勤め、護煕氏にも能の手ほどきをしました。
明治時代になると、当時の当代・櫻間左陣は、細川護立の招聘に従い東京に移住。細川家の庇護の下、金春流と、能楽界全体の保存・躍進に貢献し、「明治の三名人」の一人に数え上げられるまでになりました。
次代の櫻間弓川はその芸の玄妙さで名を馳せ、1951年度芸術選奨文部大臣賞、52年日本芸術院賞、53年度芸術祭大賞を受賞、57年には日本芸術院会員となり、櫻間金太郎は、アメリカでの巡業を成功させました。
また櫻間道雄は1960年度・67年度芸術祭大賞、69年度芸術選奨文部大臣賞受賞、70年、重要無形文化財保持者各個指定(人間国宝)になるなど、能の家として現在の当主・櫻間右陣に脈々と受け継がれています。
『道成寺』の斜入や『邯鄲』の飛込みなど、櫻間家の伝統を今に受け継ぐ数々の貴重な芸を守り、また、世界に初めて映像で能楽を紹介した『葵上』(1936年収録、NHK「能楽名演集」に現存)の果たした役割を今に受け継いで、海外への能楽紹介にも尽力することを目的として活動しています。
海外との事業は日本の能を紹介すべく、英・独・伊語などの訳文付きで逓信省が制作した、初めて能を海外に紹介する映像に出演して以来、代々、海外公演活動を行っています。
第21代となった当代・櫻間右陣も、海外は欧米のみならず、中国・モンゴル・台湾などでも公演の成功を果たし、櫻間家としての伝統を尊重しつつ、さらに多くの新作能や企画公演を手がけるなど、能楽のさらなる可能性を模索しています。
【櫻間會公式ウェブサイト】
http://www.sakurama.com/about-sakurama-group
公演概要
第25回称名寺薪能『金澤能』
公演日時:令和4年5月3日(祝・火)
【第1部】午後2時開演(1時開場)
【第2部】午後6時開演(5時開場)
※上演時間 約2時間
会場:横浜市金沢公会堂(神奈川県横浜市金沢区泥亀2丁目9-1 金沢区役所隣接)
■出演者
《第1部》
能「葵上」
シテ(六条御息所) 櫻間右陣
ツレ(照日の御子) 阪本昂平
ワキ(横川の小聖) 森常好
ワキツレ(大臣) 舘田善博
アイ(大臣の内の者) 野村裕基
笛 松田弘之
小鼓 幸正佳
大鼓 亀井広忠
太鼓 金春惣右衛門
狂言「六地蔵」
シテ(すっぱ) 野村萬斎
アド(田舎者) 石田幸雄
小アド(すっぱ) 野村太一郎
小アド(すっぱ) 飯田豪
小アド(すっぱ) 岡聡史
《第2部》
能「殺生石」
シテ(里女/殺生石の精) 櫻間右陣
ワキ(玄翁道人) 森常好
アイ(能力) 野村太一郎
笛 松田弘之
小鼓 幸正佳
大鼓 亀井広忠
太鼓 金春惣右衛門
狂言「膏薬練」
シテ(上方の膏薬煉) 野村萬斎
アド(鎌倉の膏薬煉) 野村裕基
主催:称名寺薪能実行委員会(事務局:櫻間會)
Tel・Fax:03-3556-6176(平日午前10時~午後5時)
■チケット料金
S席:7,000円
A席:6,500円
(全席指定・税込)