演劇企画NAGASE 第一回公演 『朧月』が2022年8月3日(水)~8月7日(日)にシアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都北区)にて上演されます。チケットはカンフェティにて発売中です。
【あらすじ】
昭和13年。月夜の光が山合いを照らす5月の暮れ。
ある小さな村落で大量殺人事件が勃発した。
被疑者「岡本 幸生」は村民30人を殺害し自ら命を絶った。
彼はなぜ殺人を行ってしまったのか。
孤独と狂気、何者かになりたい幸生。
過去・未来・今が錯綜する時間の中。
彼の生きた結果と向き合う物語。
津山事件を題材に人間が持つコミュニケーションの不和を描きます。
[上演に至った経緯]
コロナウイルスが世界的大惨事になってから2年が立ちます。リモートワークの推奨で家から出なくても会話ができるようになり、人と対話するときはマスクをつける事が日課になりました。時代はどんどん新しいものへと変化していく中でどこか閉塞感を感じます。この閉塞感はなんだろうかと考えました。
①スマホがあれば、直接会わなくても会話ができる。
②自分中心の世界が広がり、他者との繋がりが薄くなっている。
こういった自分の世界に入る人が多くなり、意見を持って話せない人が増えました。これが、閉塞感の原因であり、人に傷つけられる事が怖くてコミュニケーションをしなくなる社会が今あります。私は閉塞感のある社会を変えていくためにどう行動したらいいのかと考えました。答えとしては、演劇が最適だと思います。演劇は劇場という空間で「今」を体験し「今」人と会える芸術だからです。
本公演で扱うのは津山事件という岡山の村で起きた大量殺人事件です。肺結核を患ったことにより村八分にあった都井睦夫(被疑者)は恨みの末に30人もの村人を殺しました。これは都井睦夫が村人とコミュニケーションが取れず、自分の世界を信じた故に起きた悲劇です。現在でも自分の世界に閉じこもる人が増えたわけですから、コミュニケーション障害による悲劇はまた起こるかもしれません。
私は都井睦夫が当時抱えた孤独と今の日本人が持つ閉鎖的な社会での孤独に対して似た傾向を感じ、もしかしたらこの作品を上演することでコミュニケーションができない現状を改善できるのではないかと思いこの企画を立ち上げました。今回の本公演を一つの出発地点とし、コミュニケーションができなくなっていく悪循環を打破できたらいいと願います。
公演概要
演劇企画NAGASE 第一回公演 『朧月』
日時:2022年8月3日(水)~8月7日(日)
■タイムテーブル
8月3日(水)14:00(ゲネ割)/19:00
8月4日(木)14:00/19:00
8月5日(金)19:00
8月6日(土)14:00/19:00
8月7日(日)13:00
■スタッフ
作:永瀬 巧真 (演劇企画NAGASE)
演:中山 美里(もじゃもじゃ)
演出助手:岩崎 珠己
制作 :大内 花音(演劇企画NAGASE)
舞台 :吉野 葵
照明 :露崎 嘉一(LDO/一刻者)
照明操作:野田 彩乃(LDO)
音響 :北村 萌
美術 :岡田 新
衣装 :熊倉 由香(演劇企画NAGASE)
映像 :Studio LASP
■キャスト
新垣 亘平(一刻者)
阿部 駿佑
石津 雄司
岡田 隆成(はちみつ)
夏七美(演劇企画NAGASE)
齋藤 芳隆
七瀬 いづみ
平子 亜未
■チケット
一般:3,500円
学生:3,000円
ゲネ:2,500円
アーカイブ:2,000円
※開場は、開演の30分前
※上演時間:約1時間45分予定
演劇企画NAGASE とは
演劇企画NAGASEとは、普段私たちが観る演劇の形を180度変え、新しい体験を劇場で表現していくために設立した団体です。「表裏」をテーマに人間の汚さに潜む美しさを追求した作品の企画、上演を目指します。
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