松田優作が手掛けた最後の戯曲、舞台『真夜中に挽歌』映像配信決定!

松田優作が手掛けた最後の戯曲、舞台『真夜中に挽歌』映像配信決定!

2025年11月、に上演された松田優作氏が作・演出を手掛けた最後の舞台『真夜中に挽歌』が、期間限定で映像配信をすることが決定した。

1978年初演の本作に今回、監修として松田美由紀氏、優作氏と文学座研究生時代の同期で長年活動を共にして、本作初演ではとおる役を演じた野瀬哲男氏を演出として迎え、新たな若手キャストで上演。

制作はイベント・セルフプロモーション業を展開する株式会社デランジェ(本社:東京都港区、代表:赤松芳幸)。

チケットはカンフェティにて好評発売中。

松田優作の魂が、登場人物全員を通して蘇える!!

まず印象的だったのは、メインの出演者である徳田皓己世森響船津祐太(敬称略)の演技力の高さだ。
一人ひとりの表情や仕草が巧みで、キャラクターが生き生きと舞台上に存在していた。

そして、その素晴らしい演技を最大限に活かす演出家・野瀬哲男氏の手腕も見事だった。
出演者それぞれの魅力を引き出しながら、作品全体の世界観をしっかりと構築していて、まさに「絶妙にマッチ」という表現が適切だろう。

脚本、演技、演出、音楽、照明、美術…すべての要素に「隙がない」作品といえる。
緊張感のあるシーンでは息を呑むような張り詰めた空気が流れ、かと思えば理想的なタイミングで緩和のシーンが入り、観客の感情は巧みにコントロールされているようだった。

大盛況のうちに幕を下ろした本作品のプロデューサー・赤松芳幸氏にインタビューを実施した。

後半のダークな展開が特に見どころ

――作品の出来は100点満点中、何点ですか?

90点です。
1か所だけやり直したい箇所があります、たまたまその部分の稽古に立ち会えていなかったのが悔まれます。

――特に力を入れた箇所を教えてください。

本作はあくまで松田優作作品である事。
諸説ありますが、私が携わるなら実際文献としても残る『松田優作 遺稿』内「真夜中に挽歌 第二稿」に沿って上演する事でした。

――作品の一番の見どころを教えてください!

やはり後半の狂気に満ちたダークな展開でしょうか。
ラストの発狂したハクランの言語が変る箇所は、インパクトが欲しくて小屋入りしてからアイデアを出しました。

――今回、美術にも携わられたと聞きました。

毎週末撮影の企画をしていて、そこで出会ったスタジオやロケ、過去に観た外国映画の記憶を遡り、目指したのはPOPなインダストリアルでした。

また8月に松田美由紀さんにお会いした際に「ダサくない昭和を令和の今、再現する事」と仰った言葉がずっと残っていて、そこに優作さんの東洋思想から来る紋様やハクランの母国の1970年代の色彩を部分的に入れてみて、舞台美術そのものをカラフルで強めの主張とさせて頂きました。

――これから配信で作品を観る方に向けて一言お願いします!

まだ私も全編を観ていないので何ともですが、本編65分程でダレることなく観て頂けると思います。
クリスマスやお正月期間を生かして、たくさんの方に観て頂き、たくさんのご意見を頂戴できますと嬉しいです。

公演情報・チケット

公式X:https://x.com/banka2025

※12月18日(木) 23:59までに購入した方には選べる特典付き!詳細はチケット販売ページをご覧ください。

■出演者
徳田皓己
世森響
船津祐太
上西雄大(特別出演)

■スタッフ
作:松田優作
企画・演出:野瀬哲男
監修・協力:松田美由紀(オフィス作)
劇中歌:松田優作
共同プロデューサー:野瀬哲男、渡邉俊夫

写真:渡邉俊夫/桂志穂

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