【公開記念舞台挨拶レポート】映画『パラフィリア・サークル』

【公開記念舞台挨拶レポート】映画『パラフィリア・サークル』

映画『パラフィリア・サークル』公開記念舞台挨拶が24日、東京・池袋HUMAXシネマズで行われ、主演の玉城裕規、共演の縣豪紀、中山峻、イジリー岡田、大浦龍宇一、メガホンをとった旭正嗣監督が登壇した。

本作は、2.5次元舞台・ミュージカルで活躍中の実力派俳優たちが集結し製作された最高に狂ったサイコ映画。

デビュー作は売れたが、その後は不振が続き崖っぷち状態にあった小説家・玉川健斗(玉城)が、編集長や妻に勧められてサスペンス小説に挑もうとする中、ネットで知り合った謎の男に出会い、絡まり合うはずのない4人のストーリーが紡がれていく。

 自身の役を演じる上で意識した点を尋ねられると、玉城は「混沌とした『パラフィリア・サークル』の世界の中で、ただただ身を任せるということを意識しました。いろんなカオスな部分を目の当たりにするので、それをどう感じるかというところを楽しみながら撮影に挑みました」と打ち明け、「個人的に、日本三大奇書の『ドグラ・マグラ』という作品に参加させていただいたことがあって、その感覚と少し似ていて、どこか懐かしい感じもして、不思議で素敵な時間を過ごさせていただきましたね」としみじみと語った。

 人には知られたくない秘密を持つエリート弁護士・栗野宗一役を演じる縣は「瀬戸(啓太)くんが演じた京と絡むシーンもあるんですけど、変化をもらう側として、そしてわかりにくい変化を与えるんですけど、人って変化するんだなってところを強調して出したいなと思っていたので、最初に見た印象と(後半の印象が)変わるんじゃないかなと思います」と答え、川上将大が演じた、普通のサラリーマンだが心の奥底に裏の顔を持つ佐川貴史の上司を演じた中山は「普段、僕は旭監督とヤクザ映画でよくご一緒するんですけど、出る前に『俺で大丈夫ですか?』と確認を取って、サラリーマンに見えるように頑張ってみました(笑)」とにっこり。

 バーのマスター役を演じたイジリーは「先ほど、改めて本編を見たんですけど(出演シーンは)きっちり測って1分32秒でした」と告白して会場の笑いを誘い、「でも、この間のドラマはオンエア5秒だったので、かなりの長編映画に出たような感じと言っても過言でないんですけど、気をつけた点は、結構セリフをいただいていたので、その1分32秒のセリフとセリフの間にベロを出すことを我慢したことですね。あとは渋谷の道玄坂の途中にロケ地があったので、膝を壊さないように現場に行ったことですね」とコメント。瀬戸が演じた、より強い刺激を求めて相手かまわず欲望の世界をさまよう大学生・森瀬京のプレイ相手を演じた大浦は「内容はあまり言えないんですけど、いただいたセリフ通りに、どうやったらそのまんま言えるかなというところを意識したので、その辺を見てください」と語った。

 また、撮影エピソードを聞かれると、玉城は「監督が強面じゃないですか。“現場で怖いかな…”って正直不安だったんですけどすごく優しくて、この混沌とした世界の中で監督が癒しでした(笑)」と打ち明け、イジリーも「かわいい目をしていますよね」と指摘。これにMCを務めたX-GUNの西尾季隆が、強面の旭監督が怖いと思っていたことを明かすと、縣は「強面なんですけど、サラッとナチュラルに話しかけていただいたり、積極的にお話をしてくださったので、撮影初日はやっぱり緊張するんですけど、監督のおかげで打ち解けて撮影に挑めたのが印象に残っていますね」と旭監督に感謝した。加えて、大浦は「僕の撮影現場は六本木付近にあるSMホテルだったんですけど、入ったら渦巻いた世界で、(本作は)それと似た感じの作品かもしれません。独特な空気感をぜひ見て、嗅いで、もらえたらと思います。」とアピールした。

さらに、本作を見た感想を求められると、イジリーは役名が“P”だったことを明かし「Pからどう連想して役作りをすればいいと思う?西尾くん」と声を荒らげ、「わからないまま『おはようございます』って入って、人見知りだから監督に挨拶して、何もコミュニケーションを取れないままマイクとか付けられてやったんですよ。その中でずっと“Pって何?プリティーなわけないし…”って思ったときに、“『パラフィリア・サークル』のP…、俺この作品を背負っちゃってるの?…いや違うな。ペロペロのPかな”とか思ったんですけど、監督Pってなんなんですか?」と質問すると、旭監督は「なんだったかな?」と首を傾げ、イジリーは「こら!また来週!」と突っ込んで笑わせた。

 続けて、イジリーは「試写会で見たんですけど、1度ではわからないから最低5回は見てほしいです」とオススメして関係者から拍手を浴び、主演の玉城も「わかりません」とぶっちゃけ、「出ていてもわからないので、何度も足を運んでいただけたらなと思います」と呼びかけた。

 最後に、PRコメントを求められると、旭監督は「確かに1回見ただけじゃわからないと思うので、ダメ出しも含めて何度も見ていただければと思います。これから(上映される)劇場も増えていきますけど、DVDやBlu-rayになったり、ネット配信になったりしても、またご覧になっていただければ幸いです。劇場公開が始まったばかりなので、周りの方にも伝えていただければなと思います」とお願いし、縣は「自分のメンタルだったり、見るときの気持ちの持ちようで見え方も変わるので、友だちと話したりいろんな楽しみ方がありますし、自分の中の正解を見つけるのも楽しいと思います」とコメント。玉城は「この作品をやらせていただくときに、まっさらな気持ちで挑みました。みなさまもまっさらな気持ちで見ていただき、『パラフィリア・サークル』の混沌とした世界にどっぷり浸かっていただけたらなと思います」と笑顔で語った。

パラフィリア・サークル

池袋HUMAXシネマズほか全国順次公開中

【あらすじ】
玉川健斗(玉城裕規)は小説家で、デビュー作は話題になって売れたが、その後不振が続き、崖っぷち状態にあった。 文芸誌編集長の三河(三浦浩一)に「小説にリアリティがない」とダメ出しされ、妻にも勧められてサスペンス小説に挑もうとする。そしてネットで知り合った自称サイコパス狩りという男に出会う。
ここから絡まり合うはずの無い4人のストーリーが始まる。
エリート弁護士の栗野宗一(縣 豪紀)には人には知られたくない秘密があった。良家の令嬢である婚約者がありながら、別に恋人があり、その恋人に苛烈な拷問を仕掛けていく。
大学生の森瀬京(瀬戸啓太)は恋人とのプレイに満足できず、より強い刺激を求めて相手かまわず欲望の世界をさまよう。
佐川貴史(川上将大)は普通のサラリーマンだが、心の奥底に裏の顔を持っている。森瀬の懇願に応えてしまってから、その欲望に歯止めがかからず……。
果たしてこの物語の終着点はどのように描かれるのだろうか!

【出演】
玉城裕規
川上将大 瀬戸啓太 縣豪紀
園田あいか 鈴木聖奈  川村海乃
吹越ともみ  和泉宗兵
中山峻
脇崎智史 佐竹桃華 タカハシシンノスケ
田辺歩 高橋改 宮崎寿々佳
中村美緒莉 坂本澪香 咲谷菜月
七瀬七名 藤崎朱香 和泉ゆり
相葉千春 滝山康平 馬場莉乃
鈴木征爾 江藤正輝
イジリー岡田 (特別出演)
大浦龍宇一
三浦浩一

【スタッフ】
企画・原案:大勝ミサ
監督:旭 正嗣
脚本:光伸 春
主題歌:「盗まれた時間」あるとないと
配給:MARCOT

公式サイト:https://paraphilia-circle.themedia.jp
公式Twitter: @paraphilia_cir

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