ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」の公開ゲネプロが5月14日(土)に行われ、山崎育三郎、濱田めぐみ、武田真治が登壇した。
本作は、アラン・ニーによる戯曲『The Man Who Was Peter Pan』と、ジョニー・デップ主演で同タイトルの映画(邦題「ネバーランド」)を元に創られた、実話をベースとしたミュージカル作品。ミュージカル版は2015年にブロードウェイで開幕し、多数メディアから絶賛され、日本では2017年にツアー版の招聘公演が実施されたが、今回は初の日本人キャスト・新演出となる。
物語の主人公で『ピーターパン』の作者である劇作家ジェームス・バリを山崎育三郎、『ピーターパン』の物語を4人の子どもたちとともに作り上げていく未亡人シルヴィアを濱田めぐみ、劇場主のチャールズ・フローマンとバリの想像から出てくる”影の部分”であるフック船長の2役を武田真治が演じる。
会見では本作の見所を「演じる役の葛藤、思いが、「ピーターパン」の物語に全てマッチして組み合わさるシーンがあり、涙を堪えるのが大変というくらい美しい。特に、ラスト15分は注目して頂きたいシーンです」(山崎)、「1幕ラストにバリとフック船長のシーンがあり、面白く、ワクワクするぐらい、とにかく素晴らしいです」(濱田)、「ミュージカル界のトップランナーである2人(山崎・濱田)の奇跡の共演は、どのシーンでも見どころになると思います。(自身が演じるシーンでは)プロデューサーであり劇場主のチャールズと、常識を壊しファンタジー作品に着手するように誘ったバリのイメージの中のフック船長の演じ分けは見どころです。」(武田)、「子どもたちだけのナンバーがあり、楽しく見ていただければと思っております。」(演出・小山ゆうな)と各々熱く語った。
本作のテーマについて山崎は「この作品に出会い、改めて一番大切なものに気づかされました。皆さんにとって、自分の原点に帰れるような作品。皆さんの人生に重ね合わせるような作品になっていると思います。」と述べた。また濱田は「本作で使われる言葉【イマジネーション】の大切さと面白さ。そこに着目して観ると面白いのではないかと思います。」と思いを伝え、武田は「僕が感じるこの作品のテーマは、【常識に囚われるな】ということです。当時のイギリス演劇界としては考えられなかったファンタジー作品に着手するので、自分を見つめ直すきっかけになり得るのかなと思います。」と続いた。
意気込みを問われた際、武田は「演じるたびに自分自身がエネルギーを得る作品なので、そのエネルギーが皆様にも伝わると思います。ご観劇頂き、コロナ渦の中で諦めていた夢、やらなかった事にチャレンジしてみよう!と、思える作品です。劇場に元気を貰いにきてください!」と熱く呼びかけた。また山崎は「こんな作品を待っていました!というくらい大好きな作品となりました。演劇でしか作り出せない奇跡のステージが出来上がっておりますので、是非会場で体感して頂きたいです!」と思いを述べた。
本作はイギリスの人気ポップスグループ「テイク・ザット」のゲイリー・バーロウと、グラミー賞受賞作曲家でシンガー・ソングライターのエリオット・ケネディが音楽をてがけている。耳も心も虜になるような楽曲と『ピーターパン』の作家と彼を取り囲む人々の思いが程よく重なるので心地よい作風となっている。
また、大人の出演者だけでなく、ジョージ・ジャック・ピーター・マイケルといった4人の子どもや、本物の犬も出演し、子ども心をくすぐるような冒険心もあり、心温まる物語・演出となっている。
東京公演は5月15日~6月5日まで新国立劇場 中劇場にて上演。大阪・福岡・富山・愛知を巡演する。
ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』
■期間:2023/5/15(月)~6/5(月)
■会場:新国立劇場 中劇場
■原作:デヴィッド・マギー脚本によるミラマックス映画作品 アラン・ニーによる戯曲『The Man Who Was Peter Pan』
■台本:ジェームズ・グラハム
■作曲・作詞:ゲイリー・バーロウ&エリオット・ケネディ
■翻訳・演出:小山ゆうな
■訳詞:高橋亜子
■キャスト:
ジェームズ・バリ:山崎育三郎
シルヴィア・デイヴィス:濱田めぐみ
フック船長/チャールズ・フローマン:武田真治
メアリー・バリ:夢咲ねね
デュ・モーリエ夫人:杜けあき
キャナン卿:遠山裕介
クローマー:廣川三憲
ヘンショー:星 智也
家塚敦子、石川 剛、伊藤かの子、榎本成志、大久保芽依、工藤 彩、塩川ちひろ、永松 樹、福島玖宇也、MAOTO、ルイス魅麗セーラ (五十音順)
ジョージ:越永健太郎、ポピエルマレック健太朗(Wキャスト)
ジャック:生出真太郎、豊田侑泉(Wキャスト)
ピーター:小野桜介、長谷川悠大(Wキャスト)
マイケル:奥田奏太、谷慶人(Wキャスト)
スウィング:大倉杏菜、齋藤信吾(五十音順)