2023年5月15日(月)より上演される、ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』の制作発表が都内にて行われた。
アラン・ニーによる戯曲『The Man Who Was Peter Pan』と、ジョニー・デップ主演で同タイトルの映画(邦題「ネバーランド」)を元に創られた、実話をベースとしたミュージカル作品。
ミュージカル版は2015年にブロードウェイで開幕し、多数メディアから絶賛され、日本では2017年にツアー版の招聘公演が実施された。
制作発表には、新作ミュージカルの主演は実に7年ぶりの山崎育三郎をはじめ、濱田めぐみ、武田真治、夢咲ねね、杜けあき、翻訳・演出の小山ゆうならが登壇した。
上演に先駆けて3曲の歌唱披露も行われ、昨年FNS歌謡祭で山崎が披露した『ネバーランド』を濱田とともに歌い、『行くべき場所』、『足元が揺れるとき』といった珠玉のナンバーでその世界観とメロディの美しさを届けた。
先日行われた全員での本読みでは、各キャストが涙を流してしまったエピソードから、山崎は「大切にしているものに気づいたり、自分の原点にかえれるような作品になっています。子供心を持った大人、バリはそんな“遊び心”満載な人物です。そんなバリに近づけるようになりたい」と意気込んだ。
未亡人シルヴィア役の濱田は、出演者の子役との稽古を通して「大人の子供心の部分と、子供たちが持つ大人心の部分が会話をして、嘘のない世界が繰り広げられているなと感じます。この作品を通じて、勇気を持って自分に素直に生きていくことを感じ取っていただけたらと思っています」と力強く話す。
フック船長とチャールズ・フローマン役を演じる武田は、ミュージカル「ピーター・パン」以来の11年ぶりのフック船長について「バリのクリエイティビティが常識を超えるときに、彼を導くダークな側面として現れるのですが、その登場の仕方がカッコいい」と見どころを説明。
バリの妻メアリー・バリ役の夢咲は先の歌唱に触れ、「『足元が揺れるとき』が心に刺さって、素敵な作品に巡り合えたなと思いました。バリの子供心を理解しようとするが、それについていけない…そんな大人と子供の対比を描いたような立場の役です」と思いの丈を語った。
モーリエ夫人役の杜は「この物語を見た後は、心が洗われ、若返る」と力強く言い、「さざ波のように愛がたくさん詰まっていて、どんな年齢になっても、経験で成長できるというメッセージが隠れています。パフォーマンスで素敵な夢を皆さんに届けたい」と他共演者を見渡しながら話した。
最後に山崎は「12歳の時に子役としてミュージカルでデビューしましたが、その時の脚本家が高橋亜子さん(訳詞)。運命を感じているとともに、この作品を通して、なぜ「ステージに立つ」という覚悟を決めたのか、原点に帰るような気持ちになっています。2023年最も泣けるミュージカルであることは、間違いありません。」と決意を語った。
東京公演は5月15日~6月5日まで新国立劇場 中劇場にて上演。大阪・福岡・富山・愛知を巡演する。
ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』
■期間:2023/5/15(月)~6/5(月)
■会場:新国立劇場 中劇場
■原作:デヴィッド・マギー脚本によるミラマックス映画作品 アラン・ニーによる戯曲『The Man Who Was Peter Pan』
■台本:ジェームズ・グラハム
■作曲・作詞:ゲイリー・バーロウ&エリオット・ケネディ
■翻訳・演出:小山ゆうな
■訳詞:高橋亜子
■キャスト:
ジェームズ・バリ:山崎育三郎
シルヴィア・デイヴィス:濱田めぐみ
フック船長/チャールズ・フローマン:武田真治
メアリー・バリ:夢咲ねね
デュ・モーリエ夫人:杜けあき
キャナン卿:遠山裕介
クローマー:廣川三憲
ヘンショー:星 智也
家塚敦子、石川 剛、伊藤かの子、榎本成志、大久保芽依、工藤 彩、塩川ちひろ、永松 樹、福島玖宇也、MAOTO、ルイス魅麗セーラ (五十音順)
ジョージ:越永健太郎、ポピエルマレック健太朗(Wキャスト)
ジャック:生出真太郎、豊田侑泉(Wキャスト)
ピーター:小野桜介、長谷川悠大(Wキャスト)
マイケル:奥田奏太、谷慶人(Wキャスト)
スウィング:大倉杏菜、齋藤信吾(五十音順)