「サタデーナイトスペシャル」と呼ばれる銃が織りなす人間ドラマ 女性バディ!! 刑事と記者の活躍を描くスリル&サスペンス

「サタデーナイトスペシャル」と呼ばれる銃が織りなす人間ドラマ 女性バディ!! 刑事と記者の活躍を描くスリル&サスペンス

 佐藤信也(疾駆猿)と石毛元貴(Mile Stone)のタッグで送る、CRUSH KITCHEN ENTERTAINMENT 第3弾は、ひょんなことで行動を共にすることになった女刑事と雑誌記者のバディ作品! 銃が絡むハードな世界を緻密な会話劇と濃厚な人間ドラマで描いていく。作品を代表して、主演で堅物の女刑事・不破真守(ふわまもる)役の澄華あまねと、雑誌記者・空坂昊(そらさかあきら)役の新條由芽に話を聞いた。

共通点が1つあるだけで心強い

―――本日はビジュアル撮影現場でお話を伺っております。衣裳を着用すると色々スイッチが入ると思いますが、撮影はいかがでしたか?

澄華「自分がイメージしていた感じと近くて、しかも写真ではこう見えているんだとわかって、役を作る上でとても参考になりましたし更に楽しみになりました。もっと役を掘り下げて進んでいこうと気持ちも引き締まりました」

新條「衣装を着て、また新たに昊のイメージが自分の中で1つ固まりました。ピンクの衣装でわかるようにとても明るい役、自分が想っていたイメージ通りで嬉しいです」

―――お二人は初共演ですが同世代ですよね。お互いの印象は?

澄華「そうなんです。先日の顔合わせで同い歳という事が発覚しまして、それまでお互い自分より大人っぽいと思っていて敬語で話していて(笑)」

新條「まさかの同い歳で嬉しかったです!」

澄華「嬉しかったです! この作品は2人で一緒に進めていくことが多いので、共通点が1つあるだけで心強いですね。もうこれは成功する!と」

―――2人とも初めての役柄に挑むそうですが、演じるキャラクターについてどんな印象を持っていますか?

澄華「男勝りな女刑事役を演じます。刑事役は初めてですし男勝りな役も初めてです。
 真守は警察という男社会の中にひとり女性で、揉まれて必死に生きてきました。強がっているけどひとりの人間としての悩みもあります。その頑張って生きている感じから、弱さもあるけれど立ち向かって生きている真守の人生みたいなところを見せて行けたら。
 自分にもサバサバしているところがありまして、その共通部分をうまく共鳴させて役を作っていけたらと思っています」

新條「私も記者役は初めて演じますが、仕事柄、記者さんと会うことは何度もあったので、そういう点ではこういう感じなのかな?とイメージは湧きやすかったですね。
 実際台本を読んで、昊はけっこう不破刑事に対してグイグイ攻めたり、最初の編集長とのやり取りから、女だけどひとりで頑張る一匹狼タイプ。そこはかっこいいなぁと思いましたし、私とは違う部分なので、そこをどう出していくのか、今後お稽古で見つけていけたら」

―――それぞれ何を意識して演じようと思っていますか?

澄華「会話劇は、誰に対してどういう思いで何を言っているのか、人によって出していくものが違うと思っています。登場人物がたくさん関わってくるので、会話の相手を意識して演じていきたいです。さらに真守はパーソナルな部分を明かすシーンがあるのですが、“この人も人間なんだ”“生きているんだ”と、お客様にわかってもらいたいですし伝わったらいいなって思います」

新條「難しいと思ったのは、最初のグイグイいく昊と、実は抱えているものがある昊、後半に進むにつれて変化していくんです。それを前半にどう含ませればいいのか、それがいまの課題の1つと思っています。台本を読みこんで心の内に秘めたものをどうにじませるか、もっと深く考えたいですし意識したい所ですね」

何度観ても楽しめる作品に

―――脚本の印象をおうかがいします。

澄華「はじめは役の目線で台本を読み進めていましたが、中盤あたりから普通に面白くて、次はどうなるんだろうとお客さま目線で楽しんでしまいまして、読み終わった後シンプルに面白いお話だったと(笑)。台本は自分の役割を捉えながら読むことが多いので、なかなかない事で新鮮でした。お客様にもその感情を持っていただけたら嬉しいです。お話は面白いので、あとは自分が頑張らないと!」

新條「本当に伏線がたくさんはられていて、めまぐるしく場面が入れ替わる作品ですが、全部が結末に繋がっていきます。観客のみなさんはとても頭を使うと思いますし、どの人の立場になって観るかでも考え方が全然違ってくると思っています。結末を知ってからまた最初から観ると違った目線で見られると思うので何度観ても楽しめる作品になっていると思いました!」

―――自分のキャラの見どころ、挑戦と思うところを教えてください。

澄華「役としてはパーソナルな部分を見て欲しいです。脚本の佐藤さんが『死ぬ時に幸せただったと思える人生だったかどうか、それが大切』、『みんな生きている中で、過去と未来を背負って今がある』とおっしゃっていました。この物語が終わっても役はいろんな方向に生き続けます。物語の面白さだけではなくて、見終わった後にお客様の生きる活力や、みんな生きているから私も頑張ろうという気持ち、面白さもそうですが何か持って帰れるような、そういうところまで持っていけるように深めて作っていけたらと思っています」

新條「やはり昊が心の内に抱えるものがどう変化していくか、最初の昊と後半の昊は全然印象が違っていて、最初の明るい昊がどう変わっていくのか、どんなものを抱えていたのか、その部分に注目して見ていただけたら面白いと思います」

明日への活力になるように

―――まだコミュニケーションが難しい時期でもありますが。距離を縮める方法は?

澄華「お芝居をすることは、その人と距離を縮めること。その人のことを知って、関係性を築いていかないと良い作品はできないと思っているので、積極的にディスカッションをして作品を含めてお互いの関係も深めて落とし込んでいくことが多いですね。今回もそうしていけたらいいなって」

新條「私は人見知りで、顔合わせでも緊張しが凄すぎて! 距離を縮めることが苦手ですが、稽古初日が終わったあとに2人で読み合わせをさせてもらったんです。そこで同い歳と発覚したので、共通の話題を見つける事が私にとって1番距離を縮めやすいのかな。読み合わせに誘っていただいて嬉しくて安心しました(笑)」

澄華「私も人見知りです(笑)。スタッフさんからせっかく2人が揃っているからとお声がけいただけて。お互いきっかけさえあれば!」

―――しかも本作は登場人物が多いですね。気になるキャラはいますか?

澄華「私は多々良(たたら・不破の相棒)とのシーンから始まりますが、多々良役の堀田怜央さんがとても声が大きくて自分のイメージを上回るところがあり、自分もそれに乗っかって良いお芝居ができたらいいなって思います。男性陣は共演経験があるようで初日から仲良くなっていたので、私もその中へするっと入って馴染んで、いつの間にか仲良くなっていたいです」

新條「私は双子の役ですが、弟の晃(ひかる)役の石賀和輝さんがとても気になっています。姉弟の雰囲気が結構難しいねとお話していて、私には妹がいますが弟がどんな感じなのかなと、どう表現していくのか姉弟感も挑戦です」

―――弟は目を見て話したりしないですね。名前も呼ばれず「おい」とか。

新條「そうなんですか!? 女の姉妹とは全然違いますね。そこは難しい所かもしれないですが、新鮮で発見がありそうです!」

―――澄華さんは座長公演でもあります。

澄華「自分はどちらかというと人に合わせたり、ついて行くことが多かったので、不安に思うことが多いですが、今回は心強いバディもおります。とりあえず今は目の前にあることに全集中して真剣に取り組むだけです。その姿で色々感じてもらえるように頑張ろうと思っています」

新條「この作品は女性2人のバディもので、それだけですでにカッコイイですし見どころのひとつで楽しみにして欲しいです。物語も伏線がたくさんあって、また観たくなる作品です。結末を知った方はぜひ見返して欲しいです。お楽しみにしていてください」

澄華「本当に2回以上観たくなる作品だと思います。とても愛おしいキャラクターばかりで、落ち込むことも多いですが、見終わった後はスカッと晴れやかな気持ちになれる、かつ明日への活力になるような作品を目指しています。ぜひ元気をもらいに何回でもいらしてください。劇場でお待ちしております」

(取材・文&撮影:谷中理音)

プロフィール

澄華あまね(すみか・あまね)
2月26日生まれ、東京都出身。2016年に宝塚歌劇団に入団。2021年の退団後は、舞台を中心に活動中。近作に、劇団アレン座 第八回本公演『アジール街に集う子たち』(主演)、舞台『純血の女王』(主演)などがある。

新條由芽(しんじょう・ゆめ)
1998年4月27日生まれ、群馬県出身。『魔進戦隊キラメイジャー』速見瀬奈/キラメイグリーン役で注目を集める。CM・ドラマなど幅広く活躍中。近作に、ドラマ『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』、DisGOONie “Sailing” Vol.10 anniversary ship 舞台『MOTHERLAND』、映画『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』など。

公演情報

CRUSH KITCHEN ENTERTAINMENT VOL.3
『サタデーナイトスペシャル』

日:2022年10月5日(水)~9日(日)
場:六行会ホール
料:S席[特典付]7,500円
  A席[後方指定席]6,500円
  【平日割】S席[特典付]7,000円
       A席[後方指定席]6,000円
  (全席指定・税込)
HP:https://cke.amebaownd.com
問:CRUSH KITCHEN ENTERTAINMENT
  mail:crush.kitchen.e@gmail.com

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