韓国ミュージカル『MURDERER』が3月7日より本多劇場で上演される。ゲオルク・カイザーの戯曲『メデューズ号の筏』をベースに、設定を戦時中の収容所に置き換え、2019年に韓国で初演。極限状態で必死に生き抜こうとする子供たちの7日間を描く本作は、演出を松崎史也が務め、子供の1人であるピーターを小西成弥が演じる。
小西「僕が演じるピーターは、すこし変わった正直者という印象。大人になると、空気を読んで自分を封じることも多いですよね。ピーターは、より人間的な部分が滲み出ている人だと感じます。自分自身も人に流されないところがあるので、ピーターとリンクする部分があるかもしれません」
松崎「稽古はこれからなので今の印象ですが、私は小西くんの目つきや秘めた佇まいから“怒り”を感じているんですよね」
小西「(笑)」
松崎「そのまま=ピーターではないけれど、ピーターを演じる上でいい軸になってくれそうな気がしています」
初めて韓国ミュージカルへ臨むという2人に、本作の魅力について尋ねると。
松崎「韓国版の楽曲やせりふをお借りしつつ、このチームで、自分たちが信じる演劇を上演することに意味があると考えています。演劇の醍醐味は、やっぱり“俳優”を堪能すること。本作はそれを可能にする台本です。2026年の今、なぜ東京の下北沢でこの作品を上演するのか、感じとっていただけるような作品を目指したいです」
小西「収容所を舞台にしているものの、観ている人にとって遠い話ではないと思います。自分にとって身近なこと、自分がこの社会を生きている中で抱える問題とリンクするものを感じました。難しい話ではないので楽しんでいただきつつ、観劇後の帰り道にふと思い出して考えてしまう、そんな作品になると思います」
松崎「劇場には、未知に出逢いに行くという側面があると思っています。脚本の時点で、この作品はそうなり得る、なるべきなので、そのように皆で創ります。この俳優陣やスタッフ、どこかに興味を持たれた方は是非、劇場までお越しください」
(取材・文:山田浩子 撮影:間野真由美)
松崎史也さん
「ここ一番!という時が大体劇場でお弁当を食べている時でして、制作の方が日々少しでも楽しませてくれようと色んなお店、色んな種類のお弁当を用意してくれるのをありがたくいただきながら、場当たり、ゲネ、本番に臨んでいます。あと終演後は少しだけハイになって肉など食べたくなりますが昔のように焼肉だのステーキだのという胃腸でもありませんので、劇場の近くに『ねぎし』があると喜んで1人打ち上げしています」
小西成弥さん
「焼肉です‼ やっぱりお肉を食べると元気が出ますし、ご褒美感もあるので、気合いを入れたい時によく食べます。稽古中や本番期間などは、座組のメンバーで焼肉に行くことも多いですね。とはいえ、最近は脂っこいお肉はあまり食べなくなってきました。歳ですね(笑)」
プロフィール
松崎史也(まつざき・ふみや)
1980年3月26日生まれ、東京都出身。日本大学藝術学部演劇学科卒業。演出家・脚本家・俳優。演劇プロジェクト SP/ACE=project 主宰。同プロジェクトの人気シリーズCasual Meets Shakespeare では脚色と演出を手がけ、シェイクスピア作品をシリアス版/コメディ版の2バージョンで上演をしている。近年の演出作品に、MANKAI STAGE『A3!』シリーズ、『チェンソーマン』ザ・ステージなど。
小西成弥(こにし・せいや)
1994年9月6日生まれ、大阪府出身。2010年、映画『大奥』でデビュー。ミュージカル『テニスの王子様』2nd シーズンで注目を集め、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズや演劇『ライチ☆光クラブ』2025 など2.5 次元ミュージカル作品から、タカハ劇団『他者の国』やCEDAR『わが友ヒットラー』などストレートプレイの作品まで幅広く活動している。アプリゲーム『A3!』では泉田莇役で声優として参加している。
公演情報
ミュージカル『MURDERER』
日:2026年3月7日(土)~15日(日)
場:下北沢 本多劇場
料:一般11,000円 学生7,700円 ※要学生証提示(全席指定・税込)
HP:https://ae-on.co.jp/murderer2026
問:アイオーン mail:info@ae-on.co.jp