長年演劇に携わってきた名プロデューサーの新たな挑戦 大嘘つき4人で挑む“嘘”の話

 Office ENDLESSの代表・下浦貴敬が初めて脚本・演出を手掛ける舞台『魔女の嘘と月の心音』。これまで数多くの舞台をプロデュースしてきた彼が、新たな一歩を踏み出す理由とは。

下浦「今年、久しぶりに劇団で公演を打つことになって(10月上演予定のAND ENDLESS『Anti-Clockwise sprinter』)、せっかくだから自分も何かチャレンジをした上で公演を迎えたいという想いがありました。それが、今までやってこなかった“自分でゼロから責任を背負って作品を作る”ということだったんです」

 本作に出演する田中良子は、「本当にびっくりしました」と振り返る。

田中「完全オリジナル作品だと聞いて、さらに驚きました。そして上がってきた脚本がなかなか手強い(笑)。お客さんも、下浦プロデューサーが普段関わっている作品をイメージして観に来るとびっくりすると思います」

下浦「田中良子という役者を一番近くで見てきた自負が僕にはあるので、彼女の一番良いところを出すだけでなく、“これをどう演じる?”とワクワクしながら作りたい。そういう脚本になっていると思います」

 そんな田中と共にステージに上がるのは、村田洋二郎・相澤莉多・飯窪春菜という面々。

下浦「キャスティングに関してはプロデューサー目線もありつつ、このチャレンジに賛同してくれる人とやりたいなというところでお声掛けしました」

田中「村田くんは日々何でも話しているので、安心感があります。相澤くんは初めてご一緒しますが、ここ1年ほどで何本か作品を拝見して、感覚的にすごく好きな俳優さんだったのでとても嬉しいです。飯窪さんは、どんな厳しい現場でも柔らかい雰囲気で、彼女がこの手強い作品の中にいてくれるのは私にとって救いです。この4人が揃ったのは必然だと思いたいですね」

下浦「今回は企画として本当にやりたいことを色々盛り込んでいて、その中の1つが“表現者割引”。創作や表現活動に携わる人へ特別料金を設定し、より多くの人にこの作品が届くといいなと思っています」

田中「俳優って、大嘘をつく仕事だと思うんです。今回の作品は、大嘘つき4人で挑む嘘の話。お客さまも、こいつらどんな大嘘をついてくるんだよ、“本当”を見せてみろよ!という気持ちで、睨みつけるように観に来ていただきたいです」

(取材・文:西本 勲 撮影:渡邉和弘 衣装:雲出三緒 ヘアメイク:新妻佑子)

プロフィール

下浦貴敬(しもうら・たかのり)
1980年生まれ。日本大学芸術学部在学中より、演出家・西田大輔率いるAND ENDLESS作品の制作に携わり、2011年にOffice ENDLESSを設立。以降、AND ENDLESS作品、舞台『東京リベンジャーズ』、『ブルーロック』、『機動戦士ガンダムOO』、『幽☆遊☆白書』他、様々な舞台作品をプロデュースしながら、近年は自身でも多数の作品の演出を行う。2024年公開の映画『舞倒れ』では、プロデュースと脚本を担当。2025年、次世代のエンタメを担う人材を育成する総合芸術学校ENDLESS ACADEMYを開校し、学院長を務めている。

田中良子(たなか・りょうこ)
1977年生まれ。日本大学芸術学部在学中の1997年にAND ENDLESSへ入団。多数の公演に出演。外部作品にも積極的に参加しており、近年の主な出演作に、朗読劇『chill moratorium』、舞台『玉蜻 〜新説・八犬伝』、『夢職人と忘れじの黒い妖精』、『もしも彼女が関ヶ原を戦ったら』、『恋ひ付喪神ひら』、『パリンドローム』などがある。

公演情報

舞台『魔女の嘘と月の心音』

日:2026年1月16日(金)~18日(日)
場:シアターΧ
料:一般7,500円 表現者割引3,800円 学生割引3,000円 ※表現者・学生割引は要証明書提示(全席指定・税込)
HP:https://officeendless.com/sp/majouso/
問:Office ENDLESS 
  mail:info@officeendless.com(平日10:00~17:00)

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