汐見夏衛のベストセラー小説で、映画版もヒットした『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が、朗読劇として7月に上演。ある日突然、戦時中の日本にタイムスリップしてしまう百合と、そこで出会う特攻隊の青年・彰の物語で、それぞれの役を日替わりキャストが演じる。最終日に出演する前田佳織里と佐藤永典に、公演に向けての思いを聞いた。
前田「現代で色々なモヤモヤを抱えていて、学生らしいところがたくさんある百合が、タイムスリップを経てすごく成長します。その幅を丁寧に表現したいと思っています」
佐藤「今の時代を生きている自分にとって、彰の置かれた状況や心情を理解するのはやはり難しいです。それでも大切な人たちのために彰ができること、選んだ道はこれしかなかったのだなと。そんな彼の気持ちにしっかりと向き合いたいと思います」
前田「普段、アニメや吹替など、映像に声をあてさせていただく仕事が多い中で、朗読劇は色々な表現のお仕事の方々とお芝居できて、毎回違う発見があるので本当に大好きなんです。照明や音楽など全てが1つになって、同じお芝居をしていても唯一無二のものになるところがとっても楽しいです」
佐藤「僕はストーリーテラーや言葉を操るような役柄がとても好きなので、今回朗読劇に参加させていただけて嬉しいです。朗読といっても作品によって全然テイストが違うこともあるので、今回はどのようなものになるのかとても楽しみです」
前田「朗読劇だからこそ、彰と百合の心情や状況が表現しやすいところもあるのかなと思っていて、私もどんな朗読劇になるのか楽しみです」
佐藤「小説や映画とはまた違った世界が広がるのではないかなと思います。現代から現れた百合だからこそ発することができてしまう言葉、そして特攻隊として生きることを決意しながら、そんな彼女に初めて出会った彰に生まれる新たな感情、それらを一つひとつ感じながら、心を込めて読みたいです」
前田「朗読劇だからこその表現をぜひ感じていただきたいです。私なりに素敵な百合を表現できたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!」
佐藤「当日の緊張感なども大事にして、その日しか観られない、味わえない公演にできたらと思います。演出も素敵なので、ぜひ楽しんでくださいね。精一杯頑張ります」
(取材・文:西本 勲)
プロフィール
前田佳織里(まえだ・かおり)
1996年生まれ、福岡県出身。2017年、アニメ『100%パスカル先生』で声優デビュー。主な出演作に、『ウマ娘 プリティダービー』、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』、『アイカツスターズ!』、『2.5次元の誘惑』、『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』など。2023年よりアーティスト活動を開始し、今年4月にはLINE CUBE SHIBUYAで初のワンマンライブを成功させた。
佐藤永典(さとう・ひさのり)
1990年生まれ、埼玉県出身。2008年、ミュージカル『テニスの王子様』1stシーズンで俳優として本格デビュー。映画・ドラマにも出演しつつ、舞台・ミュージカルを中心に経験を重ねる。主な出演作に、舞台『ライチ☆光クラブ』、學蘭歌劇『帝一の國』シリーズ、舞台『文豪とアルケミスト』シリーズ、『ROCK MUSICAL BLEACH』シリーズなど。今年9月には、ミュージカル『黒執事』〜緑の魔女と人狼の森〜に出演予定。
公演情報
朗読劇『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
日:2025年7月3日(木)~6日(日)
場:シアター1010
料:8,800円(全席指定・税込)
HP:https://ano-hana-reading.com
問:ハピネット・メディアマーケティング舞台担当
mail:stage_info@hsn.happinet.co.jp