原作の名シーンを再現! 男たちの熱いバトルを描き出す格闘技イベントとも通常の2.5次元舞台とも毛色の違う舞台に

 板垣恵介の漫画『グラップラー刃牙』が初舞台化。主人公・範馬刃牙が“地上最強の生物”と謳われる父を超えるため、最強を名乗る格闘家たちとの闘いを描く長編作品だ。範馬刃牙を演じるのは、佐藤祐吾。

佐藤「舞台化の噂は以前から聞いていましたが、まさか自分が刃牙を演じるなんて、まだ信じきれていません。原作も大好きなのでとても嬉しいです」

 佐藤は原作の魅力を「バトル漫画としての熱さとシュールな面白さ」と話す。

佐藤「みんな真剣に熱い思いで戦っていますが、一歩引いてみると面白い技が沢山ある。そこだけを切り抜かれてネットで話題になることもあります。きっとお客さんもそうした面白さにも期待を寄せていると思うので、どう再現していくのか楽しみです」

 脚本・演出は、舞台『魁!!男塾』などを手掛けた田中大祐が務める。

田中「10代の頃から愛読している作品です。板垣先生は実際に格闘技をされてきた方なので、経験に裏打ちされた格闘シーンの迫力に衝撃を受けました。キャラクターも魅力的で、振り切れた世界観に惹きつけられます」

 今回の舞台化では、単行本42巻からなる『グラップラー刃牙』を再構成して展開する。

田中「『グラップラー刃牙』のクライマックスは“最大トーナメント”ですが、今回は作品全体がトーナメントの構造になるような脚本にしています。これは外せないという試合や名シーンを可能な限り入れつつ、原作未見の方も楽しめるような作りになっていると思います」

 力を入れるのは、当然ながらアクションシーンだ。

田中「説得力のある所作をお見せしたいですね。原作では、多くのキャラクターに実在する人物のモデルがいて、そうした人物の動きをファンタジー化しています。今回の舞台でも格闘技的な所作をしっかり抑えた上で、舞台映えするファンタジーなアクションを探っていきたいと考えています」

 原作のキャラクターがそのまま抜け出してきたかのようなビジュアルも話題だ。

佐藤「刃牙というキャラクターに説得力を持たせる上で、体を作ることは重要なポイントです。本番までに体脂肪を落とし、筋肉のカットがよく見えるようにしていきたいですね。今回、舞台化するのは『グラップラー刃牙』ですが、ビジュアルのイメージはシリーズ後半の『バキ道』くらい。大人びたセクシーな格好良さもある刃牙を作り上げていきたいと思います」

(取材・文:嶋田真己 撮影:かしわだにたかし)

プロフィール

佐藤祐吾(さとう・ゆうご)
1994年8月29日生まれ、埼玉県出身。声優・俳優として活躍。主な出演に、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン、『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra”Stage シリーズ、舞台『鬼滅の刃』シリーズ、アニメ『遊☆戯☆王 SEVENS』など。

田中大祐(たなか・だいすけ)
1976年11月9日生まれ、東京都出身。2001年より放送作家として活動。2011年、劇団「気晴らしBOYZ」を旗揚げ。全作品の脚本・演出を担当。ドラマ・演劇・映画など、幅広いジャンルで活躍。手掛けた主な作品に、舞台『魁‼男塾』、舞台『サルまん』、『前田慶次かぶき旅STAGE&LIVE』(脚本)など。

公演情報

刃牙 THE GRAPPLER STAGE -地下闘技場編-

日:2024年12月4日(水)~8日(日)
場:新宿FACE
料:特典付きチケット9,900円 
  一般チケット8,800円(全席指定・税込)
HP:https://baki-stage.jp
問:公式HPよりお問合せください

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