ダンサー、役者、ミュージシャンの共演で魅せる新感覚のステージ 「初めてのチャレンジで、新しい自分を発見したい」

 朗読、バレエ、音楽、アートムービーで描くJewels Presents『Jewels Story 新選組 ~誠の道~』。新撰組の物語を題材に、これまでにない新感覚のステージを繰り広げていく。

 「和を題材にしたバレエというのは初めて。新たなチャレンジです」というのは、バレエダンサーの康村和恵。作中は花魁役に扮し、和装にトゥシューズであでやかな美の象徴を表現する。

 「やはり花魁というのは選ばれた女性ですから、周りとの差が感じられるようどっしり構えている必要がある。しっとりした色気をみせなければいけなくて、そこが難しいところでもあります」

 バレエシーンではNBAバレエ団の北爪弘史と共演。ほかJewels Competitionの過去受賞者たちの出演が予定されている。

 「北爪さんは古くからの知り合いですが、テクニシャンで回転もジャンプも素晴らしい。ご一緒するのが楽しみです。そして実は私はJewels Competition の審査員も務めていて。だからそこはちょっと責任もありますね(笑)」

 さらに作中は土方役の上田堪大、芹沢役の松永有紘、沖田役の三好大貴ら俳優陣と舞台に立つ。ジャンルを超えた共演は本作の特色であり大きな魅力だ。

 「今年4月に出演したJewelsの『Jewels Story 白鳥の湖 〜Mother’s Tears 〜』もやはり総合芸術で、そこで初めて役者さんと共演しました。バレエと勝手が違ってドキドキもしたけれど、すごく刺激にもなりました。会場にいる子供たちから笑い声が聞こえてきたりして、みなさんも楽しんでくださったようです」

 ドレスデン国立歌劇場バレエのプリマ、Kバレエカンパニーではプリンシパルと華麗なキャリアを経て、2012年に退団。現在はJewels Promotionに所属し、ダンサーのほかモデルや特別講師と活躍の幅を広げている。

 「ここ数年Jewelsで色々なことを経験させてもらっています。『Jewels Story』もそうですが、今の時代は新しいことにどんどんチャレンジしなければいけないし、私にできることがあればチャレンジしていくつもり」

 今回の楽曲は竜馬四重奏が担当。演奏はヴァイオリン、篠笛、津軽三味線、鼓で、四重奏との共演もまた新たなチャレンジとなる。

 「とても綺麗な曲で、完全な和ではなく、クラシックとも違う。この初めての挑戦で、新しい自分を発見できたらという想いがあります。またそれをみなさんにご覧いただき、こういう舞台もいいなと感じてもらえる作品にできたらと思っています」

(取材・文:小野寺悦子 撮影:友澤綾乃)

プロフィール

康村和恵(やすむら・かずえ)
大阪府出身。5歳でバレエを始め、15歳でボリショイ・バレエ学校に留学。1995年、ローザンヌ国際バレエ・コンクールでスカラシップ賞受賞。ハンブルク・バレエ学校留学を経て、1996年、ドレスデン国立歌劇場バレエ入団。2000年、芸術監督デレヴィヤンコ振付・共演による『ジゼル』で主役に抜擢されソリストに昇格。翌年、プリンシパルとなり、劇場よりその年のベストダンサーに与えられる「マリー・ウィグマン・プライズ」を授与される。2003年、Kバレエカンパニーにファースト・ソリストとして入団。ジュニア・プリンシパルを経て2005年にプリンシパル昇格。Kバレエカンパニーの多くの作品に主演。2004年7月、メトロポリタン歌劇場で『ラプソディー』出演。2006年1月、上海大劇院で『ドン・キホーテ』にキトリ役で出演。その他海外では韓国ナショナル・バレエ団でグリゴローヴィッチ版『くるみ割り人形』、セルゲーエフ版『海賊』、『ラ・フィーユマルガルデ』にゲスト出演。Etoile Ballet Gala 2010 in Korea など数々のガラ公演に出演。2012年、Kバレエカンパニー退団。現在は特別講師・モデルとしても活躍。Jewels Promotion 所属。

公演情報

Jewels Story 新選組 〜誠の道〜

日:2023年10月21日(土)17:30開演(17:00開場)
場:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
料:S席11,000円 A席8,800円(全席指定・税込)
HP:https://jewels1000toeshoes.com/
問:キャピタルヴィレッジ
  tel.03-3478-9999(平日12:00~17:00)

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