浅草を舞台にした笑って泣ける生のエンタメ! RISU PRODUCE『笑いの神様へ』清水麻璃亜主演で再演へ

 1999年に活動を開始したRISU PRODUCEが、2014年に上演した『笑いの神様へ』を再演する。浅草の演芸場で奮闘する“浅草芸人”たちと、彼らに心動かされ変わっていく少女の交流を描くハートフルな作品だ。

 主宰の松本匠は9年前の作品を、今再演することについてこう語った。

松本「社会派で重めな作品が続いた時期に、それとは真逆の作風の舞台を作りたいと思って生まれたのがこの『笑いの神様へ』でした。ここ数年はコロナ禍で日本全体が落ち込んでしまいましたが、こういう時期だからこそ、明るく笑える喜劇をお届けしたいと思ってこのタイミングでの再演を決めました」

 主演は8月にAKB48を卒業したばかりの清水麻璃亜が務める。

清水「節目のタイミングで出演オファーをいただけたことに感謝しています。劇中劇というか、芸人役の皆さんが実際にお笑いライブをやるシーンもあるので、舞台ではありつつもお笑いライブの雰囲気も味わえる、画期的な作品だなと思います」

 AKB48も秋葉原に専用劇場を有するが、そこで約9年活動した清水には“浅草芸人”と通ずるものがありそうだ。

清水「芸人さんたちにとっての、いわゆる演芸場と同じように、専用劇場は私たちが頑張る場所であり、いつ来ても安心できる“ホーム”でもありました。映像のお仕事も楽しいですが、舞台ではお客さまからのリアクションが直接伝わってきます。それによって私たちのテンションやパフォーマンスも変わってくるのが楽しくて、醍醐味だなと思います。私は47都道府県から1人ずつ選出されるチーム8の群馬県代表として活動していました。
 当初は群馬から東京までお仕事の度に通っていて、浅草は乗換で使う駅でした。時間がある時は1人で散策したり、浅草で売っていたメロンパンにハマって休みの日にわざわざ浅草まで買いに来たりもしていたので、東京で一番思い入れがある街かもしれません。AKB48を卒業して初の舞台、色々なご縁に感謝しながら、改めて気合を入れて頑張るので、ぜひ観に来ていただきたいです」

 一方で松本は、とある野望を抱えながら今作の公演に挑むようだ。

松本「来年でRISU PRODUCEは25周年を迎えますが、今まで書いた戯曲を映像化するのが次の目標で、あえて来年は劇場を予約していないんです。活動休止とまではいかないですが、1~2年お休みして映像を作る期間に入るので、その前の最後の舞台作品として、9年ぶりの再演、ぜひ沢山の方に笑って楽しんでいただけたら幸いです」

(取材・文:通崎千穂 撮影:山本一人(平賀スクエア))

あなたにとって、ご褒美の1杯はなんですか?

清水麻璃亜さん
「私にとってのご褒美の一杯は、天気の良い日に外で飲むアイスコーヒーです! コーヒーやラテが大好きで、毎日のように飲むのですが、天気が良い日の青空の下で飲むアイスコーヒーには、とっても幸せを感じます♪ お気に入りのお店でテイクアウトして、公園でひとりでのんびりする時間が、私にとって至福なご褒美時間です!」

プロフィール

松本 匠(まつもと・たくみ)
1971年4月1日生まれ、大阪府出身。1999年にオフブロードウェイにて上演された舞台『THE WINDS OF GOD』に出演。自身も役者として活動する傍ら、1999年にRISU PRODUCEを立ち上げ。全作品の作・演出を担当する。刑事施設を題材にした社会派3部作の『ぼくはだれ』、『ゼロ番区』、『シロとクロの境界線』はRISU PRODUCE の代表作として知られる。

清水麻璃亜(しみず・まりあ)
1997年9月29日生まれ、群馬県出身。2014年、AKB48チーム8群馬県代表として加入、2023年8月卒業。在籍中から女優として、舞台のみならず、映像分野でも活躍。主な出演作に、短編映画『はじまりの森』、ドラマ『帰らないおじさん』、『スーパーのカゴの中身が気になる私』、舞台『観劇者(再)』、“Le gai mariage”『ル・ゲィ・マリアージュ〜愉快な結婚』など。

公演情報

RISU PRODUCE vol.28 『笑いの神様へ』

日:2023年11月1日(水)~5日(日)
場:赤坂RED/THEATER
料:S席[最前列]7,500円
  A席[2列目以降]6,000円
  平日マチネ割引[11/2 14:00]
   S席6,500円 A席5,500円(全席指定・税込)
HP:https://risuproduce.stores.jp/
問:RISU PRODUCE
  mail:risuproduce1999@gmail.com

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