水野美紀の演劇ユニット「プロペラ犬」が、6年ぶりの本公演! 歌あり踊りあり「ジェットコースターのような舞台に」

水野美紀の演劇ユニット「プロペラ犬」が、6年ぶりの本公演! 歌あり踊りあり「ジェットコースターのような舞台に」

 水野美紀が主宰を務める演劇ユニット「プロペラ犬」が6年ぶりとなる本公演を上演する。

水野「前回公演はお腹の中に子どもがいて、その子がもう5歳。期間が開いてしまったのですが、今この時代、この瞬間に感じていることでしか作れないものがある。私がこの6年間で経験したこと、考えたこと、感じたこと、やりたいことを全部詰め込みます」

 物語の主人公は、生きづらさを抱えて生きているミチル。創作のきっかけは、とある無差別殺人犯に迫ったルポルタージュだったという。

水野「喜怒哀楽も道徳観も理性もあるのに、明らかに相手の空気や感情を読む非言語的コミュニケーションができない。それらが歪みに歪んで、孤独に陥って、刑務所に入るような行動を起こして……それが衝撃的でした。コミュニケーションが難しくて生きづらさを抱えている人と、コミュニケーションに障害を感じていない人。その境界線を、創作の中でうまく掬えないかなと思ったんです」

 ミチルを演じるのは、2.5次元舞台などで活躍する崎山つばさ。

崎山「プロットを読んだ時に、めちゃくちゃ重いなと思ったんですけど、面白そうだなとも思って。今まで演じてこなかった役柄ですし、未知なことが多いんですが、水野さんの演出のもとで挑戦してみたいと思いました」

 配役について水野は「物語を背負って苦悩する役の崎山さんを見てみたいし、小学生の頃から大人になるまでの過程を演じてみてほしいと思った。彼は黙っていても醸し出すものがあるんです」と話す。

 ファンタジーと現実の世界を行き来し、歌あり踊りありのエンタメ要素もある舞台。

崎山「この作品を今やる意味を大切にしながら演じていきたいと思います。感染予防対策でお客様にストレスをかけてしまうご時世ですが、それでもお金を払って観に来てくださるお客様に対して、何かを持って帰っていただけるようにしたいです。2022年最後に観劇する舞台になるかもしれませんからね。ぜひ楽しみにしていただければと思います」

水野「思いっきり楽しんでもらえることが大前提。そのために色々と力を尽くそうと思っています。重いテーマを扱うけど、笑った! 面白かった!とスッキリして帰っていただけるようなものを目指します。1時間半強、ジェットコースターのような舞台になるでしょう。ぜひ観ていただければと思います」

(取材・文:五月女菜穂 撮影:平賀正明 ヘアメイク:面下伸一(FACCIA) スタイリスト:MASAYA(崎山つばさ) 山下友子(水野美紀))

プロフィール

水野美紀(みずの・みき)
1974年6月28日生まれ、三重県出身。2007年に自身が主宰する演劇ユニット「プロペラ犬」を旗揚げ。第4回公演『ネガヒーロー』で脚本に挑戦。第7回公演『珍渦虫』では脚本・演出も担当。2021年には『2つの「ヒ」キゲキ』で新国立劇場 小劇場に進出。脚本家・矢島弘一の作品と2作品同時上演し、話題となった。主な舞台出演作は、KERA・MAP『グッドバイ』、シス・カンパニー『ヘッダ・ガブラー』など。

衣装:ワンピース 31,900円(RACEA/ジオン商事 プレスルーム tel.03-5792-8008) ピアス 27,500円(Grossé/グロッセ・ジャパン tel.03-6741-7156) 眼鏡 38,500円(999.9/Four Nines tel.03-5797-2249)

崎山つばさ(さきやま・つばさ)
1989年11月3日生まれ、千葉県出身。2014年、俳優デビュー。ミュージカル『刀剣乱舞』、舞台『幽☆遊☆白書』、『LOOSER〜失い続けてしまうアルバム~』、『幕末太陽傳 外伝』、音楽劇『キセキ-あの日のソビト-』など、数多くの人気作品に出演。2019年、初の主演映画『クロガラス』にてミニシアターランキング2位を獲得した。

公演情報

プロペラ犬 第8回公演『僕だけが正常な世界』

日:2022年12月16日(金)~25日(日) 
場:東京芸術劇場 シアターウエスト
料:前売8,500円 夜割8,000円 ※18:00開演の回
  高校生以下3,000円 ※カンフェティのみ取扱/要学生証提示(全席指定・税込)
HP:https://bokudake2022.com/ 
問:プロペラ犬 mail:bokudake2022@gmail.com

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