北村諒があの名作で織田信長として降臨! 「極彩の死」をキーワードに、信長と光秀ほか対極にある“生”を描いていく

北村諒があの名作で織田信長として降臨! 「極彩の死」をキーワードに、信長と光秀ほか対極にある“生”を描いていく

 伊藤マサミ率いる劇団・進戯団 夢命クラシックスの最新作に、北村諒が初出演する。かねてより共演はあったが、ついに念願が叶った。
 「諒が出るんだったらこの作品」と伊藤が選んだのは劇団が誇る名作『Requiem』。「織田信長役は簡単に人に振れない、諒なら見てみたい」と想いを語る。近年は信長と縁が深い役どころを演じている北村も、その言葉に驚きつつも嬉しそうな様子だ。

北村「まさか本人を演じることになるとは! この役はたくさんの方が演じてきてそれぞれの良さがある。今作における信長を一番大事にしたいですね。初演の台本は読みましたが難しくて! 実際に演じて見えることがいっぱいあるのかなあと」

伊藤「クラシックス設立から脚本を全部書いてきましたが、唯一、信長だけは俺も何を言っているのかわからない(笑)。登場人物は皆考えて理由があって喋ります。その理由も俺の中にあるから聞かれたら説明できるけど、信長だけは勝手に喋っているんです。10年ぶりに、書いた当時の不思議な体験を思い出しました」

北村「よく漫画家さんが言う、登場人物がひとり歩きして物語が進行する状態ですね。確かに信長がひとり歩きしているイメージはすごくわかるので、そこに僕も乗っていけたら」

伊藤「よくある信長のイメージとは違って、以前bpmの浅沼晋太郎さんと『諒を演出するなら泥臭い感じの役をやってもらいたい』と話したことがあって、信長は実は対極の存在に見えて一番泥臭いのではと。そして何もかも混ぜ合わせて極限まで泥臭くすると真っ白になると思うんです。なので今回は衣裳も白を基調にしています。諒が今までやったことのない役を提供できたら、一緒にやる甲斐があるよね」

北村「原作モノを演じることが多いと泥臭い役がなかなかないし、歴史上の人物もそれほど演じたことがないのですごく楽しみですね。どう感じ、どんな表情になるのか。何を受けて何を返すのか。初めての挑戦ばかりになりそうです」

伊藤「レクイエムとは鎮魂歌。死をテーマにすることで逆に生きるとは何か――“生”がより輝きます。自分なりの歩み方を感じてもらえたら」

北村「『死ぬ時に何を想うか、最期に何を思い出すのかが大事』と最近言われて納得したことがあって。自分を見つめ直せる作品になりそうです」


(取材・文:谷中理音 撮影:間野真由美)


近新しく始めたこと・始めたいと思っていることは何ですか?

北村 諒さん
「筋トレとウォーキングを始めました。公演で衣装が肌蹴る場面があって、そのために筋トレを始めましたが、それを自宅でも継続してやっています」

伊藤マサミさん
「娘とYoutubeを見始めました。毎朝Youtubeが観たいと娘に叩き起こされます。僕の閲覧履歴が子ども向けチャンネルばかりになっています」

プロフィール

北村 諒(きたむら・りょう)
1991年1月25日生まれ、東京都出身。数多くの人気舞台を中心に、ドラマや映画などでも活躍中。代表作に舞台『憂国のモリアーティ』シリーズ、舞台『刀剣乱舞』シリーズ、『僕のヒーローアカデミア』 The “Ultra” Stageシリーズなど。W主演を務めた映画『ゴーストダイアリーズ』の公開を間近に控えている。

伊藤マサミ(いとう・まさみ)
1982年7月3日生まれ、山形県出身。進戯団 夢命クラシックス主宰。劇団内外で脚本・演出家、俳優、声優として活躍。ミラクル☆ステ―ジ『サンリオ男子』、舞台『新サクラ大戦 the Stage』、『Kiramune Presentsリーディングライブ』シリーズなどの演出を手掛ける。『あんさんぶるスターズ』(ゲームアプリ・アニメ)では声優も務めるほか、bpmメンバーとしても活動している。

公演情報

進戯団 夢命クラシックス #25『Requiem』

日:2021年9月30日(木)~10月3日(日)
場:シアターサンモール
料:前売8,000円 当日8,500円(全席指定・税込)
HP:https://www.shingidan.com/
問:エフチケット事務局 mail:ticket@fortunerest.com




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