僕の中にあるCUBEで「もう一人の僕」に出会う旅 ポップ&キュートなビジュアルに彩られた、人気作品が再演!

 脚本家・演出家として活躍する松多壱岱の舞台『世界は僕のCUBEで造られる』が、主人公の“僕”に五十嵐啓輔、ヒロインである僕の“彼女”に星守紗凪を迎え6年振りに再演される。2004年の初演以来、何度も再演され、2016年にはサンモールスタジオ選定賞で最優秀団体賞を受賞した作品だ。

五十嵐「過去に友人も出演してますし、演劇賞をもらったことも知ってましたから、正直僕でいいんですか?と思いました。でも今は選んでもらえた嬉しさがこみ上げてきています」

星守「私はヒロインとして主人公の(心の)中に現れますが、そこの住人たちは全て“僕”の一部で、唯一外から入り込む要素なんです。だからこそ沢山の“僕たち”に引っ張られないよう頑張らないといけませんね。台本を読むとすごく難しい、やりがいのある作品です。みなさんと稽古していきながら役作りをしたいです」

 “僕”が出会う「CUBEの住人」という「もう一人の僕」はいろいろなキャラクターを持つが、2人の中で強いのはどんな「もう一人の僕」だろう。

五十嵐「えーと、“怠惰”ですね。特に冬は(笑)。もう布団の中から出たくない。そもそも人間ってすぐに怠けたがりますが、僕もそのタイプです」

星守「私は“孤独”。登場人物だと“ムーンチャイルド”ですね。キャラクターとしても好きなのですが、台本を読むと孤独と言ってもそこにはいろいろな葛藤があるんです。私も家にいると猫と一緒に閉じこもっているので、すごく共感できます」

 再演を重ねるこの作品に挑む2人の意気込みを訊いた。
星守「最近は家で過ごす時間が増えた人も多いと思いますが、独りでいて自分と向き合ったときに響く作品だと思います。とても個性的なメンバーが揃っていますから、ぜひ劇場に足を運んでもらい何度も観てもらいたいです」

五十嵐「どうも近頃、生きていく中で“良い子”でないといけなくて、みんな本心を隠している気がします。でも本心こそが実は大切でしょう。怒りや孤独、悲しみというマイナスの要素にとられがちな感情も、それを感じる理由と表裏一体で、そんな感情も大切にしないといけない。この作品を観るとそう思ってもらえると思います。それに衣装やメイク、世界観がカラフルだし、さらに今回は、とある光を使った照明演出を目論んでいるらしく、おそらく圧倒的なモノをお見せすることができると思います。ぜひお楽しみに」

(取材・文:渡部晋也 撮影:山本一人[平賀スクエア])

そろそろ桜の開花が気になる季節。あなたが考える“最高のお花見プラン”を教えてください

五十嵐啓輔さん

「僕の考える“最高のお花見プラン”それは、オーストラリアでのお花見です!僕、かなり花粉症が酷くて春先はキツい。調べたらAUSの桜の開花は8~9月らしくこの時期なら花粉症に悩まされることなく楽しめるな!というのが一番大きな理由です。
 というか桜って日本独自の花って認識してしまってましたが、ドイツやアメリカ、ヨーロッパとかにも咲いてるんですよね。アジアだけじゃないんですよね。そんな当たり前な事を僕は考えれてなかったなぁと。
 自分の概念を壊したい。そういう意味も込めて海外でお花見してみたいです!
※よくよく調べたらAUSは9月頃から春なので向こうには向こうの花粉があり(そりゃそうだ)、僕は花見をするために花粉と一生戦う宿命なのだと思わされました(笑)。でもAUSの紫色のジャカランダは一度生で見てみたいですね。」

星守紗凪さん

「わたしが考える最高のお花見プランは、“神社の敷地内やその近くにある桜を眺めながら散歩する”です!
 桜と神社という幻想的な組み合わせが好きなことと、そんな中を彷徨っているうちに異世界に迷い込んでしまいそうだなぁ……なんて思うからです(笑)! 稲荷神社がオススメです!」

プロフィール

五十嵐啓輔(いがらし・けいすけ)
群馬県出身。大学時代にスカウトされたことをきっかけにモデルとして活動を開始。2010年、美童浪漫大活劇『八犬伝』〈第二部〉で初舞台を踏む。以降、小劇場や2.5次元など様々なスタイルの舞台に出演して人気を高めている。さらに小説アプリ内でのストーリー執筆や、コント台本の執筆など、多彩な活躍を展開している。

星守紗凪(ほしもり・さな)
秋田県出身。2015年にゲーム『イグジストアーカイヴ』のテレビCMに出演したことをきっかけに本格的に芸能活動を開始。アニメやゲームで声優として活動する傍ら、舞台女優として2016年から数多くの作品に出演している。
普段は猫と一緒に家に閉じこもりがちだというが、好きなサバイバルゲームでは勇ましい格好でフィールドに飛び出していく。

公演情報

ASSH-DX Vol.5 ~劇団☆ディアステージ collaboration~『世界は僕のCUBEで造られる・2022』

日:2022年3月31日(木)~4月10日(日) 場:あうるすぽっと
料:【特典付き】S席11,000円 A席9,000円
  【特典なし】S席9,500円 A席7,500円(全席指定・税込)
HP:https://gekidan.dearstage.com/sekaiha-cube/
問:劇団☆ディアステージ
  mail:info_gekidan@dearstage.co.jp

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