“ なぜ生きるのか” 重厚な物語が2作連続で幕開け 篠田みなみ・汐谷文康出演の『デストルドー9』シリーズ最新作が上演!

 2019年より始まったオリジナル舞台作品『デストルドー9』シリーズの最新作『復讐の婚礼』、『さよなら、デスナイン。』が2作連続で上演される。『復讐の婚礼』では初演の20年後の世界が、初の女性主人公・竺沙(ちくさ)なずなの視点で描かれる。なずなを演じるのは声優としても活躍中の篠田みなみだ。

篠田「お話をいただいた時にぜひやってみたい!と思いました。企画書や過去公演の資料を拝見すると、とにかく作品の熱量がすごい。特殊な設定のキャラクターが多い中、私が演じる竺沙なずなは、ごく普通の家庭で育った26歳。恋人の小早川綜真(こばやかわそうま)が失踪したことで、この物語に巻き込まれていきます。今作で初めてこのシリーズを観るお客様と同じ視点になるキャラクターなので、共感してもらえるように、大切に演じたいですね」

 小早川綜真をはじめ、過去に登場したキャラクターも登場する本作。初演に野一色頼(のいしきより)役で出演した汐谷文康は、再び頼という役に向き合い、さらに後半に上演される『さよなら、デスナイン。』では主演を務める。

汐谷「生と死をテーマに極限状態の姿が描かれるので、人間の醜い部分も出てきてしまう。初演では頼もだんだんと壊れていってしまって……。果たして20年経って彼がどうなっているのか、観ていただけるのが楽しみでもあり、怖くもあり。『さよなら、デスナイン。』は初のお客様参加型の作品で、一応ハッピーエンドへの分岐もあると聞いているのですが……ただでは終わらないのが『デストルドー9』なので」

 “デストルドー”はドイツ語で死へ向かおうとする欲動、という意味であり、“なぜ生きるのか”を軸に展開している本シリーズ。重いテーマではあるが、この時世に上演される意味があるようにも感じる。そんな中、2人に「なぜ今、演劇をやるのか」を聞いてみた。

汐谷「自分自身が生きていていいんだ、と思うためかなと。キャラクターの人生を背負う責任感と、作品を楽しみに待ってくださるお客様の気持ちを思うと、どんなに辛くても生きなくては、と思えるので」

篠田「エンタメは本当に必要なものか見つめ直したこともありました。でもこういう状況でも一生懸命になれるということは、自分にとって今、お芝居は必要なものなんだなって思います。皆様にとってもそうであって、一緒に時間を過ごしてくれるのなら、こんなに幸せなことはないです」

(取材・文:通崎千穂 撮影:間野真由美)

「そろそろ桜の開花が気になる季節。あなたが考える“最高のお花見プラン”を教えてください」

篠田みなみさん
「“花とだんごとあんこと私”プランですね! ここ数年であんこにどハマりしていて。街で和菓子屋さんを見つけてはあんこの入ったお菓子を買っています。桜を見ながら、桜餅やあんこの食べ比べが出来たら嬉しいです。
 京都にいつか行ってみたいあんこが美味しいと有名なお店があるので、お花見もかねて春の京都に行きたいです。」

汐谷文康さん
「夜桜を静かに眺めるのも好きですが、天気の良い日に代々木公園や新宿御苑でレジャーシートを敷いて、友達とわいわいご飯を食べながら桜を眺めるのが、王道ですが最高だなと思いますね。食後の運動も兼ねて周りを散策しながら、誰が一番映えな桜の写真を撮れるか選手権を開催しても面白そうです。
 あとは、六義園という庭園には茶屋があるので、桜を眺めながら和菓子とお抹茶をいただくというのもおつなもので一度はやってみたいですね。夜はライトアップされた夜桜も楽しめるそうです。」

プロフィール

篠田みなみ(しのだ・みなみ)
1994年6月3日生まれ、千葉県出身。主な出演作品として『ふらいんぐうぃっち』木幡真琴役、『Tokyo 7th シスターズ』シリーズ 春日部ハル役、『温泉むすめ』シリーズ 道後泉海役など。

汐谷文康(しおや・ふみよし)
1992年7月6日生まれ、岩手県出身。主な出演作品として『アイドルマスター SideM』シリーズ 北村想楽役、アニメ『XL上司。』成田陸役など。近年では朗読劇にも数多く出演している。

公演情報

デストルドー9 クローゼット・ドラマ『復讐の婚礼』 / インソムニア『さよなら、デスナイン。』

【復讐の婚礼】日:2022年4月9日(土)・10日(日)
【さよなら、デスナイン。】日:2022年4月16日(土)・17日(日)
場:座・高円寺2 料:S席[前方3列・特典付]9,000円 A席6,500円(全席指定・税込)
HP:https://destrudo9.com/portal/
問:デストルドー9製作委員会
mail:destrudo9.2019@gmail.com

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