『世界名作劇場』シリーズ屈指の人気作が初舞台化! 個性豊かな少年たちの活躍と絆を描く、成長物語

 アニメ『世界名作劇場』シリーズの第21作目として、1995年に放送された『ロミオの青い空』。放送終了から26年の時を経てミュージカル化が決定。現在でも交流会が開催されるなど多くのファンを持ち、幅広い世代に支持されている作品だ。W主演でロミオを演じる大薮丘は「友達が原動力という、今の時代にも通じるテーマが詰まっている」と、ロミオと同じ真っ直ぐな瞳で語る。

 「どんなに裕福でも貧しくても、苦しいときや疲れは誰にでもあります。でもロミオは仲間がいることで、大変な状況になっても幸せを感じている。貧しくても心の持ちようで人生は豊かになりますよね」

 ロミオは苦しい生活の中で仲間と共に成長していく――。役作りや共通しているところは?

 「僕はどんなことに対してもマイナスに考えないんです。前向きな考え方が習慣で、ポジティブさはロミオに似ているなって思いました。彼の行動、喋り方や歩き方とかを研究しているところです。でもアニメと現実の人間は違うので、“人間・ロミオ”として存在したいと思っています」

 ロミオが仲間達と絆を深めたように、大薮が経験した“男の友情”エピソードを明かしてくれた。

 「高校時代、先生にめっちゃ怒られたことがあって、そのとき友人たちが立ち塞がってくれて感動しました。友達の存在は大きくて、黒い兄弟(煙突掃除夫仲間)の関係性に、とても共感します。しかもアルフレドとは、お互いがお互いをリスペクトしていて、本当に素敵な関係ですよね。お芝居も人間関係も共通していて、人間は相手がいるから行動できる。相手がいるから喋り、相手が何かを感じ取るから、自分も感じることができるんです。この経験を活かしていけたら」

 そして作品に欠かせない、もう1人の主人公・アルフレドとの友情も大きな見どころだ。

 「特にアルフレドとの別れは注目してほしいです。いつも元気でみんなを引っ張っていたロミオが別れを受け入れられなくて心が折れてしまう。そこは大切に演じていきたいです。教会の(誓いの)シーンは舞台でどうなるのか、さらに相棒ピッコロ(ペットの白いオコジョ)は登場するのか!? 僕も楽しみです!」

 本作は脚本に鄭光誠、演出は西森英行、音楽を和田俊輔が担い、誰もが楽しめるグランドミュージカルを目指すという。

 「ハンカチを用意して、ぜひ家族や大切な誰かと一緒に観に来ていただけたら嬉しいです」

(取材・文:谷中理音 撮影:友澤綾乃)

プロフィール

大薮 丘(おおやぶ・たか)
1995年8月8日生まれ、石川県出身。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 丸井ブン太役で注目を集め、舞台を中心に活躍中。近作に、三ツ星キッチン『Beats』シリーズ、演劇の毛利さん-The Entertainment Theater Vol.1『天使は桜に舞い降りて』、タクフェス第9弾『天国』、舞台『誰が為のアルケミスト』シリーズ、チャオ!明治座祭10周年記念特別公演『忠臣蔵 討入・る祭』などがある。

公演情報

ミュージカル ロミオの青い空

日:2022年3月30日(水)~4月3日(日) 場:東京建物 Brillia HALL
料:S席12,000円 A席9,500円(全席指定・税込)
HP:https://www.romisora-musical.com/
問:サンライズプロモーション東京 tel.0570-00-3337(平日12:00~15:00)

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