4人の能楽師たちによるユニット・『能楽【談】ディズム』の記念すべき第1回公演!『じっくり楽しむ能の世界「船弁慶」全部盛り!』4/24上演 カンフェティにてチケット販売中

4人の能楽師たちによるユニット・『能楽【談】ディズム』の記念すべき第1回公演!『じっくり楽しむ能の世界「船弁慶」全部盛り!』4/24上演 カンフェティにてチケット販売中

能楽談ディズム実行委員会主催『能楽【談】ディズム特別公演 じっくり楽しむ能の世界 「船弁慶」全部盛り!』が2022年4月24日(日)に矢来能楽堂(東京都新宿区)にて上演されます。チケットは発売中です。

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ダンディを目指す4人の能楽師たちによるユニット「能楽【談】ディズム」がいよいよ能楽公演を開催! 記念すべき第1回目の演目は、人気曲である『船弁慶』です。しかも、現行では滅多に舞台にあげないワキの『船中ノ語』と、アイにとっても最大の見せ場である『名所教』の小書(特殊演出)を付けての上演! 初心者だけでなく何度も「船弁慶」の能を見てきたベテラン愛好家もじっくり楽しめる内容です。

公演概要

『能楽【談】ディズム特別公演 じっくり楽しむ能の世界「船弁慶」全部盛り!』
公演期間:2022年4月24日(日) 14:00開演
会場:矢来能楽堂(東京都新宿区矢来町60)

◆演目解説
能『船弁慶』

壇ノ浦の合戦に於いて、平家一門を滅ぼした源義経は、その手柄がかえって兄・頼朝の疑心をかき立てることとなり、追っ手から逃れる為に都を出、津ノ国・大物の浦から西国へ落ちようとする。
義経(子方)一行の出船にあたり、行く末を案じた武蔵坊弁慶(ワキ)は、これまで判官を慕ってついて来た静御前(前シテ)を都へ帰すよう主君に提言し、その了承を得る。弁慶は静の宿を訪ね、事の次第を告げるが、静は納得しない。そこで自ら義経の宿に赴いた静は、主君から直接に帰京を言い渡され涙に沈む。
弁慶はめでたい門出の席だからと酒宴を開き、静に舞を所望する。静は悲しみに打ちひしがれながらも身を奮い、弁慶から渡された烏帽子を着け、昔、呉王を滅ぼした陶朱公の武勇談を元にした曲(クセ)舞で義経を励まし、名残惜しくも別れの舞(中之舞)を舞う。
時は至り、出船の準備が整った。慌ただしく宿を後にする義経一行。その場に一人残された静は、烏帽子を脱ぎ捨て、涙ながらにその後を見送る。(中入)

様子を見ていた船頭(アイ)は、足の速い船を用意したことを弁慶に告げる。空には一点の曇りもなく、一段の天気であったが、何故か義経は出発をためらう。それを静との別れに対する名残と考えた弁慶は、一同を励まし、船頭に命じて船を沖へ出させる。力強い地謡と囃子にのって、一旦幕にひいた間狂言が船の作り物を持って舞台に運び込み、全員の乗船を確認すると、いよいよ船を漕ぎ出す。そこで場面は一転して海上へと移る。能ならではの、巧みな時間の表現方法である。
暫くは平穏な浦の波であったが、突如凄まじい風が吹き荒れ、穏やかだった海上は一変して荒波に変わる。波は荒れては鎮まり、また荒れた。そしていよいよ今までにないような大きな波が襲って来たかと思うと、果たしてそこに、かつての源氏軍との戦いで、口惜しくも海底に沈んだ平家一門の亡霊が、平知盛の亡霊(後シテ)を筆頭に、海上に浮かび上がる。「早笛」と呼ばれる、スピード感溢れる囃子にのって登場した知盛は、今こそ在りし日の恨みを晴らそうと長刀を振りかざし、さらには悪風を吹きかけ、船上の義経たちを威嚇する。
混乱した中、ただ一人冷静さを失わない義経は、打ち物を抜き持ち、知盛との戦いに臨む。しかし弁慶は義経を押し止どめ、数珠を揉んで対抗する。怨霊は弁慶の法力に一度はひるむが、尚も逃すまじと太刀を抜いて追って来る。弁慶がそれを追い払い、さらに祈り退けると、さすがの知盛も次第に遠ざかり、ついには波間にその姿を消した。

生者と死者という全く対照的な前シテと後シテを一人の演者が演じ分ける所に、この能の面白さがあるといえる。前場は、魂のある者たちによる心の葛藤、悲しみの場面。その悲しみは、船出の場面で一転して緊張に変わり、その緊張が、後シテ・知盛の亡霊を呼び寄せる。一つの舞台に生者と死者が対峙する、一大スペクタクル。劇的な能を数々つくり上げた、観世小次郎信光の作である。

団体概要

能楽【談】ディズム
佐久間二郎 / 野口能弘 / 大藏教義 / 佃良太郎 他

能を構成する4つの役職は『シテ方・ワキ方・狂言方・囃子方』と、それぞれが独立し互いの領域を侵さない決まりになっています。そこで、これら役職の壁をなくし、一つの分野も欠けず能楽全般の魅力を余すところなく伝えるためのレクチャーやワークショップを行うことを目的に、能楽を形成する「シテ・ワキ・狂言・囃子」の4役が揃っての団体を設立しました。その名も「能楽【談】ディズム」。
シテ方の佐久間二郎、ワキ方の野口能弘、狂言方の大藏教義、囃子方の佃良太郎(大鼓)の4人で結成された新ユニットで、元々はコロナ禍で舞台活動がままならなかった時期に4人で能楽についての「座談会」を行い、インターネット配信を始めたのがきっかけ。能楽についての楽屋話(裏話)や、それぞれの職種の特徴を語り合うなど、四役が揃ってこそ実現できる「トークショー」をネット配信してきました。その後、今度は実際に『ネットの外』へ飛び出し、多くの人々に能楽の魅力を伝えるために活動を開始。能楽堂を貸しきっての連続型の能楽ワークショップや、能楽師である4人がそれぞれの職種に挑戦する「能楽チャレンジ!」など、新たな企画を積極的に立ち上げています。
当団体を構成する4人の能楽師は全員、現在の能楽界を支える中堅世代であり、これまで数多くの舞台も勤めています。また、平均年齢42歳といった業界内では比較的若い世代になるため、あまり古風なしきたりにとらわれない斬新なアイデアと行動力をもって、普段から新たな観客層の開拓や更なる能楽の普及に邁進しています。他にも、YouTubeやTwitter、Facebookなど若い世代のツールを積極的に用いて未開拓層への積極的なリーチ及び公演情報の発信も行い、また、コロナ禍において能楽堂に足を運びたくても運べない事情を抱えた能楽愛好家・ファンを繋ぎ止め、再び能楽堂へ足を運んでもらえるよう、YouTubeライブ配信やClubhouseなどのリアルタイム配信といったツールを用いて能の魅力を発信しています。

■タイムテーブル
4月24日(日)午後2時開演(午後1時15分開場)
14:00~ 解説「船弁慶」のみどころ
14:20~ 仕舞「景清」「碇潜」
14:30~ 一調「屋島」
14:40~ 休憩
15:00~ 能「船弁慶~船中ノ語・名所教」
16:45 終了予定

■チケット料金正面席:6,000円脇正面・中正面席:5,000円学生席(脇正面・中正面):3,000円脇正面・中正面席:5,000円
→ カンフェティ脇正面・中正面席:4, 000円!(全席指定・税込)

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