朗読劇『同姓同名』開幕!初日直前合同取材会レポート!

朗読劇『同姓同名』開幕!初日直前合同取材会レポート!

「超特急」の森次政裕が初舞台にして初主演を務める朗読劇『同姓同名』が、5月7日(火)に日本橋の三越劇場で開幕した(12日まで)。

原作は下村敦史の小説「同姓同名」で、日本中を震撼させた女児惨殺事件の犯人として未成年の「少年A」が逮捕され、少年法を無視したマスコミによって顔のわからない犯人が「大山正紀」だとスクープされたことにより、プロサッカー選手を目指していた高校生の「大山正紀」をはじめ、多くの同姓同名の「大山正紀」の人生が狂いだす様を描いた作品。

朗読劇ならではのフレキシブルさと想像力を掻き立てる吉村卓也の脚本・演出で、ノンストップ約2時間の怒涛のような舞台が展開されている。

そんな作品の公開ゲネプロに続いて合同取材会が開かれ、主演の森次を筆頭に、京典和玖、宮島優心(ORβIT)、伊万里有、波岡一喜が登場。
事前に応募した質問をMCの樽見ありがてぇが進行するという形で、和やかな取材会が続いた。

樽見 初舞台にしてメインの役柄ということで、この話を聞かれた時はどうでしたか?

森次 お話をいただいた時には純粋に嬉しいという感情と同時に、初挑戦にして初主演という荷の大きさにプレッシャーも感じたのが正直なところです。でも、原作小説や上演台本を読ませていただいていくうちに、この役を僕がやらせていただけるんだという実感が湧いてきて。皆さんの邪魔をせず、責任を果たせるように精一杯頑張りたいという素直な気持ちが芽生えて、今日を迎えました。

伊万里 俺だったら逃げるね。隣に波岡さんがいるし(笑)

森次 そうなんです。僕は小さい頃からテレビが大好きでドラマもたくさん観てきたんですけど、その頃から自分が観ていた方と同じ舞台に立てるのは本当に光栄なことだと思います。

樽見 皆さんは、森次さんが初舞台、初主演ということで、心がけたことなどはありますか?

波岡 そんな心配は全然なくて、ツアーをやりながらの忙しい中、日々できないところを早くきたり、稽古後に残って練習して、努力して、克服している姿を見たら、我々も頑張らないと、と思いましたよね。

樽見 稽古中の皆さんの雰囲気はどうでしたか?

森次 初日こそみんな探り探りのところがありましたが、いま司会をしてくださっている樽見ありがてぇさんが空間を作ってくださったのが、すごく大きかったなと思っています。

樽見 ありがとうございます!京典さんはいかがですか?

京典 差し入れが毎日入ったじゃないですか!

樽見 確かに差し入れ合戦でしたね。

京典 そうそう、皆が入れまくるという…

樽見 でも火付け役は京典さんでしたよね。

京典 あー、まぁそうですね!(一同笑い)

樽見 すごくオシャレな珈琲など、ありがとうございます。伊万里さんはどうですか?

伊万里 質問なんだったけ?(笑) 稽古で印象的な出来事か、それは男子部でしょ。部活みたいでしたよ。

樽見 確かにそうでしたね、宮島さんは?

宮島 男子高校生みたいな感じでしたが(笑) やるときは集中する。僕はすごく好きな空間でした。

波岡 松田(大輔)さんが最年長で、盛り上げてくださっていたなと思います。松田さん無茶苦茶汗かいていてね(笑)。それをいじったりしながらも、すごく助けていただいていると思います。

森次 松田さんの存在は本当に大きいです。

樽見 森次さん、所属する「超特急」のメンバーには舞台で活躍している人も多いですが、今回の初舞台、初主演にあたってメンバーから何かアドバイスはありましたか?

森次 メンバーには敢えて何かを訊くことをせずに挑みたいという気持ちがあって、もちろん演技を10年以上やっているメンバーもいるのですが、そこにいきなり「どうすればいい?」と訊いても、それは自分らしくない気がして。小説を読み、台本を読んでわからないなりにもキャラ作りをして、その状態で挑んで、波岡さんや脚本・演出の吉村(卓也)さんにご指導いただいて、いまできあがったという感じです。

樽見 では出演を知ったメンバーの反応はどうでしたか?

森次 シンプルにいじられました。僕『同姓同名』をやることを誰にも言ってなくて、「超特急」の公式で出演決定の告知を見て、メンバーも初めて知ったという状態だったので、「よっ!『同姓同名』!」みたいな感じで(笑)。ただ、みんながいい感じに「頑張ってね」とか、初挑戦なので「リラックスして楽しんでね」と声をかけてくれて。全員が「観に行くよ」と言ってくれましたし、いつも一緒にいるシューヤは「この日に行くね」と言ってくれているなど、みんな優しくシンプルに応援してくれています。

樽見 波岡さんという大先輩がいることで、皆さん緊張感はありましたか?

波岡 全然なかったよね!

伊万里 緊張すると思ったんですけど、波岡さんの方から緊張を解いてくださって。みんなをちょっとずついじったりして、柔らかくしてくださったので。

波岡 俺は顔合わせに行けなかったので、最初の稽古で席についたら矢継ぎ早に全員が丁寧に挨拶してくれたんだけど「ごめんなさい、一度に言われてもわかんない」って(爆笑)。ただでさえ怖いイメージを持たれがちなんですよね。だからちょっと、いじったりね。

宮島 怖い役を(演じているのを)観てきたということがあって、やっぱりちょっと怖いイメージがあったんですけど、でも僕は最初の、その全員が挨拶するのを見ていたのですが、僕には「中学生役でしょ?本当は何歳なの?」とか、他の方には「サッカーやっていた役だけど、本当は何をやっていたの?」とか、挨拶だけで終わらせないで、一人ひとりに会話を続けてくれて……

波岡 すごい良い奴じゃん(一同笑い)

宮島 波岡さんの方から踏み込んできてくださったので、優しいなぁと思いました。

京典 本当にフレンドリーに話してくださいますよね。僕はたまたまビジュアル撮影が波岡さんと一緒の時間で、そこでも色々話してくださったので、波岡さんが稽古に合流された時にもあまり緊張せずにいられました。

伊万里 僕は初めてお会いしたのが、波岡さんが帰られる時に僕が入っていったというタイミングだったので、どうしよう挨拶しなきゃと思いながら、名前名前って「伊万里です」ってそれしか言えなくて、とても変な感じだったと思います(笑)。

京典 でも俺も帰るタイミングで波岡さんが終わったくらいの時に、結構距離があって、有さん(伊万里)もいたじゃないですか。

伊万里 うん、うん。

京典 そこで「お疲れ~!」って言ったから有さんだと思って「お疲れっしたー!」って言ったら波岡さんだった!(一同笑)

波岡 いや、だから怖くないから(笑)

樽見 波岡さんは若手俳優の多い現場でいかがですか?

波岡 いい座組だと思いますよ。みんなで助け合って、楽しみ合って。本当に男子の部活だよね。“同姓同名部”。何よりまーくん(森次)がちゃんと、リーダーになって振る舞っていたのが印象的だったし、メンバーに触発されるところがありました。

樽見 皆さんゲネプロを終えて、実際に舞台で通していかがですか?

森次 やっぱり初舞台なので、昨日はじめて劇場入りしてスポットや立ち位置を確認することで実感が湧いてきたというか。もちろん朗読劇の練習をしていて、実感は湧いてはいたんですけど、今からはじまるぞ!という感じで。

波岡 「超特急」のツアーとどっちが緊張した?

森次 こっちです!ツアーも緊張はしますけど、やっぱり自分のテリトリーだから。

波岡 俺が今日そんな感じ。なんの緊張もないよっていう。

森次 だから皆さんの顔を見て僕は、よし頑張るってなりました。

京典 僕もそんなに緊張はしなかったんですが、ゲネプロってやっぱり色々なことがあるので、ここで修正して初日に挑めたらと思いました。劇場に入って通したことで、新しい発見も見えてきたから、そこをちゃんとやっていきたいです。

伊万里 場当たりも短かったんですけど、皆さんのスムーズな動きのおかげでまとまったんじゃいなかなと。あとはお客様が入ってくださってね。

樽見 そうですね。宮島さんは?

宮島 こうやってひとつずつ稽古を固めていって、今日ゲネプロで、これから本番を迎える訳ですけど、まーくんがちゃんとステージのモードに入ってくる、今までステージに立ってきた人ならではの本番の強さに僕も感化を受けて、今日頑張れました。

波岡 上手の1袖がわかんなくて、照明と壁の隙間に入っちゃって。

森次 真っ暗ですからね。

波岡 もう全然見えなくて、1袖のもっと前の隙間に二人で入っちゃったんだよね(笑)あれは修正しないとだな。

伊万里 俺も変なところから出ちゃったから気をつけないと!

樽見 ここに注目して欲しいという場面は?

森次 全部ではあるんですけど、最後のシーンじゃないですかね?ちょっと詳しくは喋れないのですが、皆さんがそれぞれのキャラクターの「大山正紀」になりきって、そこでという表現なので。いつもの身体で表現するアーティストから、言葉で表現する僕にも注目して欲しいですし、皆さんの演技が本当に素晴らしいので、是非チェックして欲しいです。

波岡 あとはね、舞台ではいつも開幕前に円陣を組むのですが、我々も今回「超特急」仕様の親指をつないだ円陣を組んで「超特急」気分を味わっているので、本番全て10公演、「10特急」でいきますので、楽しみにしていて下さい!

これに続くフォトセッションで和気藹々の取材会は終了。初日に向けての高揚感が感じられる時間だった。

千穐楽の配信も決まり、朗読劇『同姓同名』旋風の一層の盛り上がりに期待したい。
尚、追って公演レポートも掲載予定です。お楽しみに!

(取材・文・撮影/橘涼香)

朗読劇『同姓同名』

公演期間:2024年5月7日 (火) 〜 2024年5月12日 (日)
会場:三越劇場(東京都 中央区 日本橋室町 1-4-1 日本橋三越本店本館6階)

■出演者
森次 政裕(超特急)
京典 和玖
宮島 優心(ORβIT)
伊万里 有
熊谷 魁人
大川 泰雅
樽見ありがてぇ
中島 弘輝
松田 大輔(東京ダイナマイト)
波岡 一喜

■スタッフ
原作:「同姓同名」(幻冬舎文庫)下村 敦史
脚本・演出:吉村 卓也
音楽:TAKE(FLOW)
プロデューサー:熊坂 涼汰
主催:Tie Works

■公演スケジュール
5月07日(火) 18:00
5月08日(水) 13:00★(追加公演)/ 18:00★
5月09日(木) 18:00★
5月10日(金) 13:00★(追加公演)/ 18:00★
5月11日(土) 13:00 / 18:00★
5月12日(日) 12:00 / 16:00
★アフタートーク開催回

■会場チケット
S席:9,800円(1階1~10列・2階A~B列 / キャスト選択制非売品しおり特典付き)
A席:7,800円(一般席)
(全席指定・税込)

■配信チケット
各公演チケット ¥4,000
通しチケット ¥7,500
(税込)

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