芸能生活50周年を迎え、60周年を目指す関根勤が落語に挑戦! 蝶花楼桃花に弟子入りして、いきなりの親子会を開催

 昨年、芸能生活50周年を迎えた関根勤。節目を祝う数々のイベントが催されるなか、その先を見据えた“芸能生活60周年への道”がスタート。手始めとして落語に挑戦するという。

関根「60周年に向けて何かチャレンジをしませんかと言われて、考えたんです。キックボクシングが好きだからどうかな?とも思ったんですが、さすがに今から始めるのはキツいし。だから、ずっと好きで聴いてきた落語はどうだろう?と。でも落語はトークライブではなく伝統芸ですから、きっちりやらなくちゃいけない。凄いプレッシャーです」

 落語ということはもちろん師匠が必要。そこで白羽の矢が立ったのは、2022年に真打に昇進した人気落語家・蝶花楼桃花。

桃花「恐ろしい弟子ができたものです(笑)。50年の経験値がある大先輩なんですから。70歳超えの弟子を持つという希有な体験ですし、私にとっても勉強になります」

 序列の厳しい落語の世界。芸歴50年というベテランの関根も例外ではなく、最初は前座からだ。師匠が授けた高座名は、かんこん亭きん太。

桃花「前座らしく呼びやすい名前をということで決めました。『きん太!』っていいでしょ」

 初舞台で何を演るのかも気になるところ。軽い滑稽話かと思いきや、出された課題は『徂徠豆腐(そらいどうふ) 』。儒学者・荻生徂徠と、彼の貧窮時代を支えた豆腐屋が再会する話だ。

関根「私は軽いのが良いかなと思ったんですが、やりたいことを言え!と言われたので、人情話と言いました。早いよ!って返されると思ったら、私もそう思ったって(笑)。師匠の高座を拝見して、これは大変なことだなと」

桃花「きん太が『人情話を……』と言うのでビックリしましたが、面白いことを散々やり尽くした弟子ですから、今までやったことがないものの方がいいなと思いまして。でも長かったり展開が大変なものはつらい。その点、『徂徠豆腐』は長さも丁度いいんです」

 親子会では『徂徠豆腐』以外にも関根が自らを語る一席や、師匠・桃花の高座もあるという。それぞれの思うところを聞いた。

桃花「まず守るべきこととして、師匠よりウケるんじゃないぞと。常々そう言い聞かせています(笑)」

関根「きっと会場は一杯になるんですよ。師匠のファンでね。そんな耳の肥えたみなさんが、きん太はどれだけできるんだ?と観ていることでしょう。精一杯、60周年に向けていいスタートを切りたいと思います」

(取材・文:渡部晋也 撮影:平賀正明)

プロフィール

関根 勤(せきね・つとむ)
東京都出身。学生時代に「ぎんざNOW!」のしろうとコメディアン道場で初代チャンピオンとなり、1974年12月に芸能界入り。1975年、桂三枝(現・桂文枝)師匠に与えられた「ラビット関根」の芸名で活躍。1982年、「欽ちゃんのどこまでやるの!?」レギュラー出演の際に番組内容により本名「関根勤」に戻し活動、現在に至る。バラエティ番組を中心に、テレビ・ラジオ・CM・舞台など幅広く活躍。

蝶花楼桃花(ちょうかろう・ももか)
東京都出身。2006年、春風亭小朝に入門。前座名「ぽっぽ」として修行を開始。5年後には二ツ目に昇進し、「ぴっかり☆」に改名。浅草芸能大賞 新人賞を受賞し、NHK新人落語大賞では3度にわたって決勝に進出するなど、他にも若手としては異例づくしの落語活動を展開。舞台・映画にも出演し、女優としても活躍。2022年3月、真打昇進。これを機に高座名を「蝶花楼桃花」と改め、七代目・蝶花楼馬楽の没後途絶えていた歴史ある亭号を復活させる。

公演情報

BAYFMシン・ラジオプレゼンツ
『蝶花楼桃花 かんこん亭きん太(関根勤)親子会』

日:2025年2月6日(木)19:00開演(18:30開場)
場:なかのZERO 小ホール
料:4,000円(全席指定・税込)
HP:https://momoka.club
問:桃花らくご制作委員会 
  mail:info@momoka.club

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