“嘘”をめぐる勘違いの応酬で必死な人たちを大真面目に演じたい! SHY BOYプロデュースによるイギリスの傑作コメディ 待望の上演

 イギリスを代表する喜劇作家 レイ・クーニーの息子で、自身も映画・演劇の脚本家として活躍するマイケル・クーニーの代表作、舞台『キャッシュ・オン・デリバリー』が2025年2~3月に東名阪で上演される。勤め先でクビになったことを妻に打ち明けられずにいる主人公のついた嘘が、勘違いの応酬で大混乱を引き起こす抱腹絶倒の作品だ。今回、主演のエリックを演じる今江大地と、彼を追い詰める社会保障省の調査員 ジェンキンズに扮する清水順二が、作品への思いを語りあってくれた。

清水「僕はもう何度もやらせてもらっている作品ですが、イギリスのコメディの中でも最高峰レベルの、これ以上のコメディはないといつも思っています」

今江「1つ嘘をついてしまった為に、それを守る為の嘘をまたつかなければならなくなって、それがどんどん積み重なって収拾がつかなくなる。正直演じている方は苦しいんだけど、その必死な姿を観ているお客様は面白いんですよね。2021年にマイケル・クーニーのお父さん レイ・クーニーの『ラン・フォー・ユア・ワイフ』にも出演させていただきましたが、嘘のレベルがより複雑になっている気がします」

清水「元々マイケルは映画監督で、初めて演劇に携わったのがこの作品だったので、お父さんを超えようと頑張って書いたそうだからね。お父さんもかなり協力したらしいんだけど」

今江「そうなんですね。エリックってちょっと弱いところがある人で、嘘をつくのは苦手というか。“嘘でごまかそうとする方が面倒だよね”と思っている僕としては、最初に正直に言っちゃえば“こんなことにはならなかったのに”と思うんですけど。それも奥さんにショックを与えたくない優しさから始まっているのかなとも感じるので、そこを大事にしたいです」

清水「そういうエリックを僕のジェンキンズが真剣に疑えば疑うほど彼が追い詰められていき、物語がドタバタになっていくから、ひたすら真面目に疑いたいなと。今も話が出た『ラン・フォー・ユア・ワイフ』の時、今江くんはまだ演劇に慣れていない頃だったじゃない?」

今江「舞台作品への出演は2作品目でした」

清水「稽古場に1番早く来て、最後まで残って頑張っていた印象が強いし、それから数々の舞台経験も重ねているから、成長した今江くんとまた芝居でバトルできるのが楽しみです」

今江「ありがとうございます。やっぱり舞台の生の魅力、全てがそこで起こって最後まで突っ走る臨場感は他にないものだと思うし、その日のお客様の反応によっても、出だしから日々全く違う。同じ公演は1日もないですし、共演者の皆様もとても個性的なので、演劇が好きな方はもちろん、初めて舞台をご覧になる方も是非楽しみに観にいらしてください!」

(取材・文:橘 涼香 撮影:間野真由美)

プロフィール

今江大地(いまえ・だいち)
1995年11月6日生まれ。2019年、『冒険者たちのホテル〜ドラゴンクエストXに集いし仲間たち〜』で舞台初主演を務める。以後、舞台『ラン・フォー・ユア・ワイフ』、『エゴ・サーチ』、『ラフテイル・オブ・アラジン 〜Aladdin and the Magic Lamp Story〜』、『ブラックジャックによろしく』など、数多くの舞台作品で活躍を続けている。

清水順二(しみず・じゅんじ)
1972年11月8日生まれ。俳優・殺陣師・演劇プロデューサー。演劇ユニット 30-DELUX の制作総指揮。「笑って、泣けて、考えさせられて、カッコいい」をテーマに、独自のアクションエンターテインメント作品を創り続け、年間2 万人の動員を誇るユニットに成長させる。12月13日より『国性爺合戦 ―虎が目覚めし刻―』に出演予定。SHYBOYプロデュースの公演は全て出演しており、『キャッシュ・オン・デリバリー』も3回目となる。毎週日曜25:30より、FM AICHI「劇団エフエム30-DELUX」でメインパーソナリティーを務める。

公演情報

SHY BOYプロデュース Vol.5
『キャッシュ・オン・デリバリー』

日:2025年2月6日(木)~9日(日)
  ※他、名古屋・大阪公演あり
場:あうるすぽっと
料:前売9,500円 当日9,800円(全席指定・税込)
HP:https://shyboy-stage.com/cash2025/
問:SHY BOYプロデュース
  mail:info@shyboy-stage.com

インタビューカテゴリの最新記事