目の前で起きる魔法と共にロングランを続ける舞台 「1回、1回の舞台をハリーとして大切に生き抜きたい」

 原作者・J.K.ローリング本人が「劇場でしか味わえない魔法」と絶賛した舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。快進撃のロングランを続ける舞台で、2024年7月からハリー役を演じている平方元基と吉沢悠が、実際にハリーとして舞台に立つ思いを語ってくれた。

平方「『ロングラン大変ですね』とよく言われますが、終わる日がくることを寂しく思うほど楽しいです。ひと公演務めたら早くまた舞台に立ちたいと思える、素敵な経験をさせてもらっています」

吉沢「イギリスから始まって世界中で、しかもアジア圏では日本でだけ上演している舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のハリー役を演じられるのは特別なことなので、『1回、1回の公演を生き抜くんだ』という気持ちは舞台に立ってからより一層強くなりました」

平方「その1回の公演を生き抜くというのは悠くんのハリーからすごく感じる。人間力の大きさ、懐の深さが出ていて、例えばショックを受けた時も、ちゃんと衝撃を受けて板の上で生きている。それはすごく大変なことだけど、俳優という仕事の素敵なところだと僕は思っているから、自分が辛い時には悠くんのことを思います。同じ時間に舞台に立ってこそいないけれども、ずっとハリーとして共にいる気持ちでいますね」

吉沢「僕こそ平方くんのハリーに対しても同じようにすごく感じていて。人が演じているから相手の台詞の感情の乗り方が日によって違ったりしますが、“平方ハリー”はそれにきちんと対応していて、決められたことを決められた通りにという、ある意味の“楽”をしようとは決してしない。俳優としての芝居の構築をとても丁寧にされているハリーで、大好きですね」

 そんな2人のハリーは小説とも、映画とも違う舞台版ならではの魅力をどう感じているのだろうか。

平方「やはり一番はお客様がご自分の座席から、観たいところを自由に観られることですね。例えば僕が台詞を言っていたとしても、別のキャラクターに注目することもできる。そういう楽しみ方ができるのは舞台だけなので、お客様の自由な視点で様々なドラマを楽しんでいただきたいです」

吉沢「『ハリー・ポッター』シリーズのファンの方々が、19年後のストーリーを知ることができるのはこの舞台だけなんです。その特別な物語と、目の前で起こる魔法を是非客席で体感していただけたらと思っています」

(取材・文:橘 涼香)

 

プロフィール

平方元基(ひらかた・げんき)
福岡県出身。2008年、テレビドラマで俳優としてデビュー。2011年、『ロミオ&ジュリエット』でミュージカルデビューし、以降多くの作品で活躍している。近年の主な出演舞台作品に、ミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』、『マドモアゼル・モーツァルト』、『王家の紋章』、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』、『生きる』などがある。

吉沢 悠(よしざわ・ひさし)
東京都出身。『青の時代』でドラマデビュー。『動物のお医者さん』で初主演を務め、以降、映画・テレビ・舞台など多岐にわたり活躍を続けている。近年の主な出演舞台作品に、舞台『華氏451度』、『MONSTER MATES』、恋を読むvol.2『逃げるは恥だが役に立つ』などがある。また、2024年10月12日より放送の日本テレビ系ドラマ『放課後カルテ』、11月1日公開の映画『十一人の賊軍』、2025年放送の大河ドラマ『べらぼう』の出演が控えている。

公演情報

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』

日:公演中
場:TBS赤坂ACTシアター
料:Sプラス席[土日祝]17,000円
  Sプラス席[平日]16,000円
  S席[土日祝]16,000円
  S席[平日]15,000円
  ※他、席種あり。詳細は公演HPにて
  (全席指定・税込)
HP:https://www.harrypotter-stage.jp
問:ホリプロチケットセンター 
  tel.03-3490-4949(11:00~18:00/土日祝休)

 

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