3人の振付家による珠玉の海外名作と世界初演作を上演! ダンスは何を語るのか。世界のダンスの潮流を体感せよ

3人の振付家による珠玉の海外名作と世界初演作を上演! ダンスは何を語るのか。世界のダンスの潮流を体感せよ

 1965年に創立され、古典から現代作品まで日本初演作品を含む世界水準のレパートリーを保持するスターダンサーズ・バレエ団。ダンサーの身体表現の幅に着目し、2019年からクルト・ヨースの『緑のテーブル―死の舞踏』をはじめとする名作を上演してきた「Dance Speaks」シリーズ。次回公演では、アメリカンバレエの生みの親 ジョージ・バランシン振付による『ワルプルギスの夜』、キューバの歌手 ラ・ルーペへのオマージュ作品として、2022年3月に貞松・浜田バレエ団との共同制作により日本初演となったカィェターノ・ソト振付の『Malasangre』、そして世界が認めた日本人振付家 森優貴による『Traum―夢の中の夢―』の3作品が上演される。出演する若手ダンサーの仲田直樹、早乙女愛毬、そして『Malasangre』の振付指導をおこなう新井美紀子は本公演に特別な思いを寄せている。

仲田「まさにキャッチフレーズの通り、ダンスは何を語るのかと言わんばかりのプログラムです。近代から現代までの作品がうまく取り入れられていて、全てが何かを伝えている。何をキャッチするかはお客さまの自由ですが、いかに僕たちダンサーが身体で語ることができるかが求められる公演だと思います。ダンサーとしても“身体の語彙力”が上がる機会と捉えていて、時代や作風が異なる多彩な演目に触れることで、今取り組んでいることもより明確になる気がします。そういう意味でもとても有難い機会です」

早乙女「3演目ともワクワク、ドキドキするような作品。踊る側も楽しみですし、お客さまにもきっと喜んでもらえるはずです。特に前回の公演でキャスティングをいただいた『Malasangre』は、今まで経験したことのない動きやパートナリング、ラテン音楽と、初めてづくしで不安でしたが、美紀子さんをはじめ、チーム一丸で団結して、最後は名残惜しいぐらいでした。カィェターノさんの振付はもちろん、衣裳・照明・演出なども見どころ。ダンサー一人ひとりから出るエネルギーにも注目していただければと思います」

新井「今回の『Malasangre』はお客さまからの要望にも応えて、初演よりも曲数を増やしているので、より見応えのある演目になるはずです。初演でダンサー全員がみせたガムシャラさは、『もうこれでいい』と満足せず、常にアップデートを求める姿勢につながり、その熱意がダンサーのメッセージとなりお客さまに伝わると信じています。より深みが増した演目になると期待しています。ぜひ劇場でご体感ください」

(取材・文:小笠原大介 撮影:平賀正明)

遠征・帰省のときについ買ってしまうお土産は?

仲田直樹さん
「舞台やリハーサルなどで地方へ遠征することが多いのですが、その地域の名物や特産、その場所限定の美味しい物は必ず買ってしまいますね。魚介だったりお菓子だったりお酒だったり……。たまに、ウキウキしながら時間をかけて選んだお土産と全く同じものが、家の近くのスーパーで同じ値段で売られていることがあって。悶絶しながらも見なかったことにしています(笑)」

早乙女愛毬さん
「地方公演などで遠征するときは、ご当地土産はついついチェックして買ってしまいます! だから帰りの荷物はパンパンです(笑)。特に好きなのは、六花亭のマルセイバターサンドです。北海道に行ったら必ず買って帰ります」

新井美紀子
「お土産をあまり買わないのですが、その土地独特のご当地メニューや地ビール・日本酒・ワインなどは試したくなります」

プロフィール

仲田直樹(なかだ・なおき)
沖縄県出身。2004年NBAバレエ学校入学。バレエ団本公演に子役として出演。2014年大畠律子バレエスクールに入所し、大畠律子・伊藤久美子に師事。2016年スターダンサーズ・バレエ団に準団員として入団。2018年団員に昇格。

早乙女愛毬(さおとめ・あまり)
群馬県出身。2002年、山本禮子バレエ研究所入所。2012年、全国舞踊コンクール バレエジュニア部 入賞1位、ローザンヌ国際バレエコンクールファイナリスト。2013年、ベルギー王立バレエ学校に留学し『くるみ割り人形』、『眠れる森の美女』に出演。ロイヤルフランダースバレエ団『ドンキホーテ』に参加。2015年、ドイツ・エッセン市立歌劇場バレエ団に入団。2021年、スターダンサーズ・バレエ団に入団。

新井美紀子(あらい・みきこ)
7歳より鈴木和子、9歳より小倉佐知子に師事。後にA.M.ステューデンツに入学し、牧阿佐美の指導を受ける。ロンドンスタジオセンターに留学後、デュッセルドルフ・ラインオペラバレエ、ドルトムントバレエなどでソリスト及び主役を踊る。現役引退後は、スペイン人振付家 カィェターノ・ソトのアシスタントとして活動中。

公演情報

スターダンサーズ・バレエ団公演『Dance Speaks 2024』

日:2024年9月22日(日・祝)17:00開演・23日(月・振休)14:00開演
場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
料:S席9,000円 A席7,000円
  B席5,000円 C席3,000円
  U25チケット[25歳以下]2,500円
  (全席指定・税込)
HP:https://www.sdballet.com/performances/2409_dancespeaks/
問:スターダンサーズ・バレエ団
  tel.03-3401-2293(平日10:00~18:00)

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