注目の若手クリエイティブ集団が“シブゲキ”に登場 “悪役令嬢×服従×偽物の姿”をテーマに描く、魔法バトルストーリー!

 佐藤颯が脚本・演出を務める「ぱすてるからっと」による新作プロデュース舞台『悪役令嬢イミテーション』。
 ある国では、主人とそれに仕える従士との関係“服従システム”が普通だった。その国で権力・財力・魔法力のすべてを持ち合わせた令嬢の少女は、たくさんの従士のトップに君臨していた。そんな最強の令嬢がひょんなことから、ポンコツな1人の女の子の主人公に負けてしまって――。“悪役令嬢×服従×偽物の姿”をテーマに描かれる、魔法バトルストーリーだ。
 今回、本作に出演する柴田茉莉、坪井未来、美月まりも、青柳伽奈に意気込みや作品の見どころを聞いた。

―――まずは皆さんが演じられる役の印象を伺いたいと思います。
 柴田さんは嘘チームで権力・財力・魔法力を手にした最強の悪役令嬢である、エリ・フォン・エスターライヒ役を演じられますね。

柴田「はい。W主演というお話はオファーの時点でいただいていて。Xやフライヤーを見て『(令嬢とポンコツな少女)どっちだろう?』と考えていたんですけど、『悪役令嬢です』と言われたので『私のイメージって、そっちなのかな!?』と思いながら挑みます(笑)。
 悪役令嬢というポジションだったり、“印象の悪い”役だったりをやったことがあまりないので、その点では新しい自分をお客様に見せられるんじゃないかなと思って。今からワクワクしています!」

―――坪井さんは偽チームで、柴田さんと同じくエリ・フォン・エスターライヒ役を演じられます。

坪井「実は取材の前日に配役を聞いたので、びっくりしています。もともとこの作品のオファーをいただいた段階で、『悪役令嬢』という設定自体が面白いな、そういう役をやってみたいなと漠然と思っていたんですよ。そうしたら、まさかのその悪役令嬢役。今までやったことあるようで、ないような役かなと思うので、私もお客様に自分の新しいところを見ていただけるかなと思っています。
 “最強の令嬢”と説明されているのですが、めちゃめちゃ強そうですよね(笑)。ぱすてるさんで殺陣をやらせていただくことも多いので、そういった戦いの部分でも楽しみです」

―――美月さんは嘘チームと偽チームそれぞれ別役で出られるそうですね。特に偽チームでは、赤ちゃんみたいな見た目の令嬢、マルガレーテ・フォン・エスターライヒ役を演じられます。

美月「はい。役の説明に『赤ちゃん令嬢』と書いてあったんですが、そもそも赤ちゃん令嬢なんて聞いたことないじゃないですか(笑)。本当に赤ちゃんなのか、赤ちゃんみたいなキャラなのか、いまいちまだ分からないですけど……。
 いずれにしても幼稚だけど明るくて元気いっぱいな役なのかなと思うので、そういう意味では、ちょっと自分に似ていて演じやすそうではあるかな。でも赤ちゃんですからね(笑)。昔、胎内ベイビー役として空想の赤ちゃん役をやったことはあるんですけど、今回はいろいろと未知数なので楽しみです」

―――青柳さんは嘘チームで、上から目線な高貴な令嬢、カタリーナ・フォン・エスターライヒ役を演じられます。役についてはいかがですか?

青柳「私はエリのお姉ちゃんの役を演じます。なかなか癖が強そうな役で楽しみですね。私は3姉妹の次女なので、自分のお姉ちゃんを参考にして、役作りを頑張ろかなと思っています(笑)。
 それから殺陣シーンもあるみたいなので、その点も頑張っていこうかなと思います!」

―――なかなか個性的な役が揃う本作品。作品全体としての印象はいかがですか? どんなところが楽しみですか?

柴田「なんかもうザ・ぱすてるさんだな、ドンガラガッシャンなんだろうな、その中にいるんだな、頑張らなきゃなと思いますね」

―――特にどの辺に、ぱすてるからっとらしさを感じますか?

柴田「漠然としているんですけど、魔法とか、それこそ悪役令嬢というワードとか。あんまり他で、魔法! 悪役令嬢!とバーンと打ち出すところがないという印象があるので、そこがすごくぱすてるさんらしさがあって好きです」

―――他の皆さんはいかがですか?

美月「魔法とか悪役令嬢とかそういうワードもそうですけど、令嬢がいっぱい出てくる時点で華やかだなと思います。ぱすてるさんに出る女優さんたちはみんな綺麗な方が多くて、いろいろな種類の可愛い子たちがいっぱいいる。そういうみなさんが生きそうな設定だな、すごく華やかになりそうだなと思いました!」

坪井「物語のあらすじを読むと、服従システムというものが出てくるんですよね。きっと、ペアだったり、1人対何人かのチームだったりがたくさん生まれてくるんじゃないかな。
 ぱすてるさんっていつも、台本で濃いキャラを描きつつ、実際に演じる方によってもっともっとそれが濃いキャラになっていくから……お客様からしたら“推しペア”みたいなものもできるんじゃないでしょうか。演じる側としてもどんなペアやチームが生まれるか、楽しみですね」

青柳「私の演じる役は魔法・地の能力者で、『ひざまずきなさい』と言い足を地面に打つと、自分の周りの人たちがひざまずくという能力があるんですけど……まさに私自身、もし魔法が使えるならこの魔法が使いたいと思っていました! なので、早く稽古がしたいです(笑)」

―――ぱすてるからっとさん、といえばダンスシーンが見どころですよね。皆さんの今回の公演へのダンスシーンへの期待感を教えてください。

柴田「私は今までで2回ぱすてるさんに参加したことがあるんですけど、オープニングとエンディングのダンスは楽しいんです。オープニングはキャラクター紹介がメインで、エンディングは作品をまとめるほんわかしたダンスが多いので。ただ、中盤にある“ガチダンス”と呼ばれるものが、ガチすぎるんですね(笑)。
 私はダンスがすごく苦手というわけでもないんですけど、めっちゃ得意というわけでもないんです。今回、W主演というポジションなので、きっとガチダンスがあるだろうと思うので……お芝居ももちろんなんですけど、ダンスの特訓をしておこうかなと思っております。ガチダンスも笑顔でやれるように頑張ります!」

美月「ぱすてるさんでたまに振付をやらせていただくことがあるんですけど、今回は振付ではないので、純粋にダンスを楽しめます(笑)。
 ぱすてるさんのダンスは、その作品の世界観にあった振付や構成なんですよね。オープニングはみんなが出てきて、これから物語が始まるんだというところから始まって、エンディングは、この物語を締めくくる感じで……。ダンスはぱすてるさんの強みだと思うし、それをCBGKシブゲキ!!という広い劇場で思いっきり披露できるのが楽しみです。
 とはいえ、私は今回2役やるので、ポジションや振付があまりにも違かったらどうしよう。それがちょっと懸念事項ではありますが、逆に2倍楽しめると思って、頑張ります!」

坪井「ぱすてるさんのダンスは、オープニングもエンディングもストーリー性があるなといつも思っています。
 私は何度もぱすてるさんに出させていただいているんですけど、主演というポジションは今回が初めて。ストーリーのメインを担うので、オープニングもエンディングも真ん中寄りで踊れるのかな。普通に話すお芝居とは違い、ダンスでもストーリーを動かせたらいいなと思います!」

青柳「私はぱすてるさんに出演するのが4回目なんですけど、やはりお客様は特にダンスを楽しみにしてくれている印象がありますね。今回は令嬢の役なので、お衣装はドレスなのかな? ドレスさばきも含めて、華やかなダンスになるように頑張ります!」

―――皆さんそれぞれぱすてるからっとの公演にご出演されていますが、改めてぱすてるからっとというユニットの魅力を教えてください。

柴田「ぱすてるさんは出演者みんなで作品を作るんです。もちろん演出の(佐藤)颯さんに率いていただきながら、キャストみんなで一緒にのし上がっていこうね!というワンチーム感が強い。他の現場だと、圧倒的に突出している人がいたり、演出さんが全部やっちゃったりすることが多いんですけど、みんなで作品を作るのがぱすてるさんの持ち味だと思っています。
 私は2年ぶりぐらいに出させていただくので、他でたくさん吸収したものを少しでも還元できたらいいなと思っています」

美月「いろいろな可愛い女の子が出てくるから、シンプルに楽しいですよね。
 それから作品自体そんなに暗い話は少なくて、明るくて、元気で、若いパワーで行きます!みたいな作品が多いので、そういった意味では『毎回安心して観に行けます』と言っていただけます。前向きな気持ちで帰っていただけるという信頼がある分、お客様も『ぱすてるさんならまた観に行くね』と。晴れやかに、前向きに、明日からも頑張ろうと笑顔になれる作品が多いかなと思います」

坪井「私は、ぱすてるさんに出演させていただく度に、大きな試練を与えていただいているなと思って。去年は演出家をやらせていただいたり、すごい殺陣シーンをやらせてもらったりしてきた中で、今回は初めてぱすてるさんでの主演という大きな挑戦を与えていただきました。
 …… ぱすてるさんは毎回雰囲気がすごくいいんですよね。みんな仲がいいですし、ダンスや殺陣ができる子が一定数いるので、助け合いながら作品を作っていくんです。その雰囲気の良さや仲の良さもお客様にも伝わると思うので、雰囲気からハッピーな作品ができるんじゃないかなと思います」

青柳「普段会えないアイドルやっている子たちと一緒に舞台を作るのですが、いい意味で自己プロデュースがうまい子が多くて。ずっと見てられるんですよね、稽古場から本番まで。どんどん成長してって、みんなで高め合って……みたいのは、あんまり普段の舞台では経験できないので、さらに自分が頑張ろうと思える現場だなと思っています。
 今回は(役柄的に)ひざまずいてもらって、可愛い子たちと仲良くしたいなと思っています(笑)」

―――作品に関連して、皆さんがもし魔法が使えるとしたらどんな魔法を使えるようになりたいですか?

柴田「生々しいこと言っていいですか?(笑) 口座にお金がいっぱい増える魔法がいいです。1回だけではなくて、もうずっと一生困らないように……毎日多額じゃなくていいので、お金が入っていたら嬉しいな」

美月「おいしくて温かいご飯が食べたいときに出てくる魔法がいいです。しかもちゃんと献立も栄養面も考えられたメニューがいい!」

坪井「私は時間を操りたいです。やり直したいなと思ったらやり直したいし、ちょっとこれ嫌だなと思ったら飛ばしたいから。そういうとき、ありますよね? 舞台本番は何回もやりたいし、『(セリフを)噛んだ』と思ったら、もう1回ちょっとやり直せるし」

青柳「やっぱり従わせたい(笑)。これでめちゃくちゃ人生で楽になると思うんですよ。モノにも動物にも大人にも『従え』と言って従わせる魔法がいいです」

―――最後に観客の皆さんへメッセージをお願いします!

柴田「ぱすてるさんに2年ぶりに出演ということで、ぱすてるさんのファンの方はもちろん、自分のこと応援してくださっている皆様に『悪役令嬢』というちょっと癖のあるような役をお届けできるのが本当に今から楽しみで!
 2月にも魔法を使うちょっと嫌な役をやったんですけど、それとはまた違う魔法を使う嫌な女を……嫌な女かは分かりませんけどね!(笑) お届けできたらいいな。
 CBGKシブゲキ!!で主演ということで、ぜひぜひ来ていただきたいなと思っています」

美月「この記事を読んでいただいてありがとうございます。今回は2役やらせていただくので、それぞれの違いを違うキャストと一緒に作っていけることがすごい楽しみです。同じ作品でも、多分役によって見え方も違うと思うので、そういうのをしっかり自分なりに表現していきたいな。
 特に自分が『赤ちゃん令嬢』になることってもう2度とないと思いますが(笑)、『こういうキャラが好き』と言われるタイプの明るいキャラだと思うので、頑張りたいです」

坪井「今までも何度もぱすてるさんに出させていただいて、他の団体さんで主演はやらせてはいただいているんですけど、ぱすてるさんでの主演は今回が初めて。念願だったので、すごく頑張りたいですし、今までの経験を全部生かして、作品を引っ張っていけたらいいなと思っています。
 『悪役令嬢』という役どころに憧れもあったので、そちらもどんな役になるのか楽しんで作っていけたら。殺陣シーンも見どころの1つになると思うので、楽しみにしていてください!」

青柳「私を応援してくださってる方はとても好きな役柄だと思うので、いつも通り安心してぱすてるさんを楽しみにしてくれたら嬉しいなと思います」

(取材・文&撮影:五月女菜穂)

プロフィール

柴田茉莉(しばた・まり)
1996年12月10日生まれ。代表作は、ぱすてるからっとproduce 舞台『BOXinBOX』主演、舞台『アサルトリリィ』シリーズ 今村紫役など、進戯団 夢命クラシックス×07th Expansion vol.9『うみねこのなく頃に ~Stage of the golden Witch~Episode3』エヴァ・ベアトリーチェ役など。

坪井未来(つぼい・みく)
1993年5月24日生まれ。代表作は、ぱすてるからっと×劇団空感演人コラボ公演 舞台『フェイクワンダーランド』演出・出演、ぱすてるからっとproduce 舞台『時計塔のレイラ』出演、『Identity Ⅴ STAGE / 舞台 第五人格』シリーズ 機械技師トレイシー・レズニック役など。

美月まりも(みづき・まりも)
1996年2月21日生まれ。代表作は、ぱすてるからっとproduce 舞台『水上のゴンドリエーラ』W主演・振付、未来演劇部『ドレミの歌』主演、“STRAYDOG”Produce『竜二~お父さんの遺した映画~』出演など。

青柳伽奈(あおやぎ・かな)
1994年12月5日生まれ。代表作は、ぱすてるからっとproduce 舞台『西園寺家の儀典』主演、OG-3works Vo.5『噂噺 怪奇超常探偵叢書』出演、Charm vol.14『Withered Life 〜苛烈玖州事変〜』出演など。

公演情報

ぱすてるからっとproduce
舞台『悪役令嬢イミテーション』

日:2024年4月25日(木)~29日(月・祝)
場:CBGKシブゲキ!!
料:S席[特典付]7,800円
  A席・車椅子席6,800円(全席指定・税込)
HP:https://pastelcarat.web.fc2.com
問:ぱすてるからっと
  mail:pastelcarat_info@yahoo.co.jp

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