永井愛と沢口靖子のタッグ再び!  観る者に問いを突き付ける社会派コメディ リアリティと説得力のあるセリフが、演じ手や観客の心を打つ

 2024年明け、二兎社が主演に沢口靖子を迎え、『パートタイマー・秋子』を上演する。本作は、永井愛が2003年に劇団青年座に書き下ろし、再演もされた人気作だ。今回、二兎社公演として、永井自らの演出で新しく生まれ変わる。

 「永井さんに再び声を掛けていただき、ぜひ参加させていただきたいと思いました。以前の舞台『シングルマザーズ』をご覧になった津川雅彦さんが、『靖子、永井さんと合うねぇ。またご一緒するといいよ』と言ってくださっていたんです。永井さんの作品は膨大な資料や取材を基に書かれていて、稽古場では永井さんご自身が、ときにエピソードを交えながら、台詞やト書きの意図を分かりやすく説明してくださいます。そんな風に稽古を積み上げていく過程がとても新鮮で、舞台づくりは面白いなと感じていました。また、台詞一つひとつに明確なイメージを持ち、伝えていく大切さも学びました」

 沢口が演じるのは、夫が失業し、スーパーでパートを始めることになったセレブな主婦・秋子。

 「秋子の世間知らずで正義感が強いところは、自分と似ていると思いました(笑)。作中、スーパーが否定的で非人間的な社会“ディストピア”として描かれます。ですが、そこで出会う人々から影響を受け、秋子の価値観が変わっていくところが面白く、現実にもあり得る出来事としてユーモラスに描かれているところに魅力を感じます。秋子は作中でコミカルな部分を担いますが、台本自体が面白い
ので、私は秋子の価値観や人生観を純粋に、素直に表現することが、笑いに繋がると思っています」

 沢口自身は、舞台にどのような魅力を感じているのだろうか。

 「舞台は全身を使っての感情表現になりますし、後ろの客席まで届く発声が必要です。それに2~3時間、舞台上で演じ続ける体力も求められますから、時間のある時にはウォーキングをしたり、より滑舌よく台詞を響かせるよう意識したりします。私は質問魔で、前回も永井さんの休憩中にまであれこれ質問をし、困らせてしまいました(笑)。役への理解を深めて演じたいので、作り手から直に答えをいただけるのは楽しく、ありがたい環境です。また、役や作品がこなれた状態でお客様にお届けしたいという想いがありますから、稽古を重ね、作品を練り上げていけるのは嬉しいです」

(取材・文:木下千寿 撮影:間野真由美 ヘアメイク:胡桃沢和久(Iris) スタイリスト:竹上奈実)

プロフィール

沢口靖子(さわぐち・やすこ)
大阪府出身。1984年、映画『刑事物語3潮騒の時』でデビュー。1985年、NHK連続テレビ小説『澪つくし』で全国的に人気を博し、以降、ドラマ・映画・舞台など、広く活躍中。代表作に、ドラマ『科捜研の女』シリーズ、『警視庁機動捜査隊216』シリーズなど。二兎社公演への出演は、2011年の舞台『シングルマザーズ』以来2 度目となる。

衣装協力:アクセサリー(ボン マジック tel.03-3303-1880)

公演情報

二兎社公演47『パートタイマー・秋子』

日:2024年1月12日(金)~2月4日(日)
場:東京芸術劇場 シアターウエスト
料:一般 昼公演8,000円 夜公演 7,000円
  ※他、各種割引あり。詳細は団体HPにて
  (全席指定・税込)
HP:https://nitosha.com/nitosha47/
問:二兎社 tel.03-3991-8872(平日10:00~18:00)

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