木村昴が挑むソロプロジェクト第1弾は浅沼晋太郎との二人芝居 小林賢太郎が書き下ろし&演出! 熱い想いが実った作品に!

 人気声優・俳優として活躍する木村昴が、更なる挑戦の場として新プロジェクト「きむすば劇場」を
立ち上げる。

木村「組織だと挑戦しづらいことやチャンスが巡ってきそうにないことも、1人なら臆することなくトライできるかなと思って。あと、お客さんみんなが見たいと思ってくれる僕の姿を実現したかった」

 そんな気持ちから新プロジェクトを立ち上げることにした木村が思いついたのは、盟友・浅沼晋太郎との二人芝居。

木村「まず演劇をやりたかった。それも二人芝居に挑戦しようと。そこで浮かんだのがしんた(浅沼)さんでした。僕も出演したこともありますけど、bpmというエンタメユニットをやられていて、何よりも心からリスペクトできる相手で。そういう人とご一緒したかったんです。僕等は周囲も認める仲の良さだから(笑)。その2人がやるものなんて、僕自身が観てみたい」

浅沼「嬉しいですね。でも最初『俺で大丈夫?』って聞いちゃいました(笑)。だって昴の新しいスタートの一歩に、こんなおっさんがお供させて貰うわけですから。ただ、プレッシャーもあるけれど、間違いなく楽しいものになるという確信がそれを越えるので、作品自体にはまったく心配がありません」

木村「しんたさんにもしも断られたら、二人芝居は止める。そのくらいの気持ちでした。それを快く引き受けて貰ったところで、誰が本を書くのかと。2人とも作・演出はやるので、人の演出を受けることが少ないからこそ、誰かに作・演出して貰おうかって話になって。そうすればお芝居にも集中できるだろうからって」

 そうして2人が挙げた相手は……。

木村「現実的でなくてもいいからと挙げたのが、小林賢太郎さん。ほとんど2人同時でした。僕は小林さんの本や舞台に触れていて、いつか演出を受けてみたいと思ってましたが、小林さんは自分の団体にしか作・演出しないというイメージでした」

浅沼「僕も『絶対無理だろうけど』と挙げた名前でした。実は大学の先輩でもあるんですが、そこで
の付き合いは無く、共通の友人であり仕事仲間である脚本家の川尻恵太さんのおかげで2度ほどお酒の席でご一緒させていただいたくらいでした。それすら奇跡だったと思うような、クリエイターとしてもパフォーマーとしても大尊敬している方です」

木村「つまり2人とも大ファンな訳です。もうコネもないから正面突破を図ってみたら、なんと話を聞いていただけて、驚いたことに新作の書き下ろしと演出を引き受けてくださって。本当に、諦めなかったオレたち最高!ですね(笑)」

 さてここまでの話、まさに木村昴がやりたいことに挑戦するという「きむすば劇場」のコンセプトそ
のもの。そんな気持ちのこもった
舞台。見逃す手はなかろう。

(取材・文:渡部晋也)

これだけは捨てられない! 手放せない理由とあわせて教えてください。

木村 昴さん
「過去に読んできた台本は、どれだけ増えても捨てられない。ぼくの家には、過去に読んだ台本を全て保管する部屋があります。自信を失ったときにそれを眺めると『これだけたくさんの台本を読んできたんだ、きっと上手くやれる!』と、またやる気が漲ってきます」

浅沼晋太郎さん
「映画のパンフレットですね。劇場で観た作品に関しては、どんなに面白くなかった作品でも、売り切れになっていない限り必ずパンフレットを買っています。映画は、僕という人間を形成する上でなくてはならないものなので、捨てられないです。今もそのほとんどが実家に箱で保管されてます」

プロフィール

木村 昴(きむら・すばる)
ドイツ出身、7歳まで過ごす。日本に移住後、母の勧めもあって劇団に入る。オペラ歌手である両親の影響でオペラの道も考えるものの、両親は越えられないと思い断念。2002年、ミュージカル『アニー』で舞台デビュー。その後、2005年に未経験ながらアニメ『ドラえもん』のジャイアン役として声優デビュー。2009年、劇団「天才劇団バカバッカ」を旗揚げ。現在では声優・俳優、さらにバラエティなど幅広い活躍を展開している。

浅沼晋太郎(あさぬま・しんたろう)
岩手県盛岡市出身。多摩美術大学卒業。広告のコピーライター、舞台・イベントの脚本・演出などで活躍中。2006年、アニメ『ゼーガペイン』のオーディションを受けて主人公に抜擢され、30歳での声優デビューとなる。2007年、エンターテイメント・ユニット「bpm」に旗揚げメンバーの1人として所属。現在まで同ユニットのすべての脚本・演出を担当するほか、2.5次元舞台・ミュージックビデオなど、外部の脚本・演出でも活動。2022年、希望郷いわて文化大使に就任。

公演情報

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ 提携公演 きむすば劇場 旗揚げ公演『オムニバース』

日:2023年10月25日(水)~11月5日(日)
場:こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ
料:一般7,000円 学生3,500円(全席指定・税込)
HP:https://twitter.com/Kimusuba_Gekijo
問:きむすば劇場
 mail:kimusubagekijo@gmail.com

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