源平の世に時代を移し、ほぼ全員がニューキャストで挑む、新たな世界! 剣豪達が技を競う、命を賭けた斬り合い。『爆剣』最新作

 遙か昔。剣技の優劣がものを言い、命を掛けてしのぎを削った時代。時代を超えた剣豪達を集めた御前試合を描いた『爆剣〜幕府御前試合~』。そして、彼らが時空を越えて現代で斬り合った『爆剣~東京転生死合~』。
 3作目となる今作は、圧倒的勢力を誇る平氏の前に、源氏が滅びつつある時代を舞台にした『爆劔〜源平最終決戦~』。キャストを見ると、前2作とは鬼一法眼役の雛形羽衣以外が全て交代していることに驚かされる。

雛形「鬼一法眼は永く生きている退魔師で、この3作通じて登場します。前2作での“ヤツメ”は通称で、本当は鬼一法眼のことだったんです」

 物語の中心になるのは、源氏と平氏両方に取り入るポルトガル商人・ミカエル。大天使と同じ名を持つこの謎の人物を、俳優としてだけでなくミュージシャンとしても活躍する須賀京介が演じる。

須賀「ミカエルという役名から、前作とはかなり違う角度の話だろうと思ってます。僕自身、良い意味で『爆剣』の流れを変えていきたいですね。でも撮影の時に僕が持たされたのは杖なんです(笑)。剣は握らないのかなぁ」

雛形「原作・脚本のヨコオさんが、キャラクターそれぞれに愛着を持っていて、一人一役でいきたいとおっしゃっていました。私以外は全員ガラッと新キャストなので、『爆剣』の世界を拡大されたいのかと思います」

 今回が初共演だという2人だが、舞台『ヨルハ』シリーズでヨコオや演出の松多壱岱の指南を仰いだ共通項がある。

須賀「『ヨルハVer1.3a』は僕の初舞台でした。オーディションでは、実績のない僕をヨコオさんが推してくれたそうなので頭が上がらないです」

雛形「私もおふたりには『音楽劇ヨルハVer1.2』でお世話になりました。松多さんは劇団ディアステージでもお世話になっています。なんだかお父さんみたいな存在です」

 3作目にして新たな幕を開く『爆剣』。上演を前に2人の抱負を聞いてみた。

須賀「今作が初参加ですが、すでにファンの皆さんやこれまで関わってきた方が作り上げた『爆剣』を更新するつもりで挑みたいと思います」

雛形「3作目ですが“始まりの物語”でもあると思います。1人だけ続投のプレッシャーもありますが……。あと『爆剣』といえば“グルメ”です(笑)。今回久しぶりにグルメパートも復活するでしょうから、そこもお楽しみに」

(取材・文:渡部晋也 撮影:立川賢一)

プロフィール

須賀京介(すが・きょうすけ)
東京都出身。慶應義塾大学卒業。学生時代にはゴルフのジュニア選手として、小・中学校のゴルフ選手権や国民体育大会等で優勝するほか、フジサンケイジュニアゴルフ選手権2007年・2008年連覇などの実績を残す。10代から様々な楽器を習得し、バンドで使われる一通りの楽器の演奏が可能。2023年には4人組バンド「Am Amp」を結成。俳優としては、2019年に舞台『ヨルハVer1.3a』で初舞台。その後、舞台での活動と音楽活動を並行して展開している。

雛形羽衣(ひながた・うい)
東京都出身。2014年より秋葉原ディアステージに、さらに2018年からは劇団☆ディアステージに所属。歌手として音楽活動も展開し、ソロ作品の他、2019年に同劇団員の舞川みやことユニット「attrice.」を結成して作品を発表している。超常現象などを取り扱う雑誌「ムー」を定期購読するほどのオカルト好き。2020年より「ムー 公式超日常ポッドキャスト」にて全13回のMCを務めた。

公演情報

爆劔 〜源平最終決戦〜

日:2023年9月14日(木)~19日(火)
場:CBGKシブゲキ!!
料:S席[前方3列・特典付]11,000円
  A席[4列目以降]8,800円
  ※全席種、オリジナルグッズ付
  (全席指定・税込)
HP:https://shirokuro-stage.com/
問:株式会社イルカ mail:shiro-kuro@ilca.co.jp

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