さかさまになった世界を救うカギは、こどもたちのイマジネーション!伊藤郁女が贈る、おさなごころを持つ4歳から150歳向けダンス作品

KAATキッズ・プログラム2023
『さかさまの世界』
日程:2023年7月1日(土)~9日(日)
会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
主催・企画制作:KAAT神奈川芸術劇場

KAATキッズ・プログラム2023のスタートは、
こどもたちの<ひみつ話>が世界を救うダンス作品!?

 KAATキッズ・プログラム2023のスタートを飾るのは、欧州を中心に活躍し高い評価を得る、ダンサー・振付家 伊藤郁女による新作ダンス作品です。
 伊藤郁女が2021年10月にフランスで創作した『LE MONDE  à L’ENVERS』というこどものためのダンス作品を、『さかさまの世界』と題し、日本版として新たにクリエーションします。
 伊藤は自作の紙芝居を通じて、こどもたちの想像力を集めるリサーチ活動を行っています。その活動で集めたこどもたちの様々な<ひみつ話>を素材に創られたのが本作です。
 今回の上演にあたって、昨年12月に伊藤と出演者で劇場近隣の熊猫幼稚園と横濱中華幼保園に赴いてリサーチ活動を行いました。そこで集めたこどもたちのひみつの数々や想像力を本作に織り込むと共に、出演者のアイデアやこどもごころ、そして日本文化も取り入れるなど、フランス版とは異なる新たな表現を模索します。
 単なるこども向け作品ではなく、対象年齢はおさなごころを持つ4歳から150歳!
 おとなもこどもも楽しめるダンス作品です。どうぞご期待ください。

欧州を中心に活躍し高い評価を得る、ダンサー・振付家 伊藤郁女

 振付・構成・演出を手がける伊藤郁女はフィリップ・ドゥクフレ、ジェームス・ティエレ、シディ・ラルビ・シェルカウイ、アラン・プラテルといった世界の名だたる振付家たちとコラボレーションするほか、15年にはSACD(フランスの劇作家・作曲家協会)より新人優秀振付賞、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受賞。また、20年10月アヴィニョン芸術週間で上演した、俳優・笈田ヨシとの共作『綾の鼓』は現地で話題を呼び、21年12月にはSPACとKAAT神奈川芸術劇場でも上演され注目を浴びました。その功績が称えられ、第16回日本ダンスフォーラム賞大賞を受賞。また、23年1月からはフランス東部のストラスブール・グランテスト国立演劇センターTJPのディレクター(総芸術監督)に就任しました。日本人ダンサーがフランスの国立演劇センターのディレクターに就任するのは初めてのことであり、伊藤のダンスへの飽くなき探求心や様々なコラボレーション、ダンスに捉われない多岐に亘る活動が評されたともいえます。
 世界を股に掛けた活動で注目を集め、日本での滞在制作は滅多にない伊藤郁女による新作公演は必見です。

あらすじ

とあるダンサー・俳優たちは、思いがけない依頼で世界を救うことに。
異常な気象変動により、さかさまになってしまったこの世界をもとに戻すには、こどもたちの声やイマジネーションが必要だった。
はたして彼らは世界を救うスーパーヒーローになれるのか?

コメント

【KAAT神奈川芸術劇場 2023年度ラインアップ発表 ビデオメッセージより】

『さかさまの世界』は、元々フランスのチームで、フランスのこどもたちの秘密を使って創作したダンス作品です。今回はフランスのスタッフも参加しながら、日本バージョンとして、日本語で、日本のアーティストと創っていきたいと思います。12月にKAATの近くにある幼稚園に出演者の皆さんと行って、こどもたちに秘密を教えてもらいました。私はこどもの秘密や発想力が世界を逆さまに変えることができるのではないかという思いでこの作品を創っています。こどもの力を借りることで、アーティストや観客の「こどもごころ」を揺さぶり、観た方が笑って帰ることのできる作品になると思います。是非劇場にいらしてください。

伊藤郁女

振付・構成・演出プロフィール

伊藤郁女(いとう・かおり)

©Anaïs Baseilhac

振付家・ダンサー
1979年生まれ。5歳よりクラシックバレエを始め、2000年にニューヨーク州立大学パーチェスカレッジへダンス留学後、立教大学で社会学と教育学を専攻。2003年~2005年に文化庁新進芸術家海外研修制度で渡米し、NYのアルビン・エイリー・ダンスシアターにて研鑽を積む。2003年にフィリップ・ドゥクフレ作品『Iris』の主役に抜擢。その後、ジェームス・ティエレやシディ・ラルビ・シェルカウイ、アラン・プラテルなど世界の名だたる振付家の作品に出演。拠点をフランスに移し、2015年に自らのカンパニー「HIME」立ち上げる。欧州の様々なバレエ団・サーカス学校・オペラ作品で振付を手掛けるほか、ダンスに捉われない多岐にわたる活動を行う。主な創作作品に、『私は言葉を信じないので踊る』『私を燃やして』『ロボット、私の永遠の愛』『Is it worth to save us?』『綾の鼓』『あなたへ』など。2015年SACDより新人優秀振付賞、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受賞。2022年第16回日本ダンスフォーラム賞大賞受賞。2023年1月よりストラスブール・グランテスト国立演劇センター「TJP」のディレクター(総芸術監督)就任。

出演者プロフィール

川合ロン (かわい・ろん)
日本国内を中心にダンサーとして活動中。山田うん、鈴木ユキオ、小野寺修二、北村明子、Inbal Pinto、Avshalom Pollak、Ella Rothchild、近藤良平、平原慎太郎など、国内外で活躍する振付家・演出家の作品に多数参加。ミュージカル、オペラ、MV(米津玄師等)、映画などで振付・出演もするなど幅広く活動している。近年は大小島真木、ひびのこづえ、森山未來など異ジャンルのアーティストとのコラボレーションも多数。また様々な年齢、性別、職業等を対象として全国でダンスのワークショップも行っている。

Aokid (あおきっど)
2010年東京造形大学映画専攻卒業。ダンスにおけるインプロビゼーションを起点とし、言葉や音楽、ドローイング、イベントといった方法にもその手法を拡張し、舞台や紙上あるいは都市へとスケールを変形させながら活動を展開する。主な作品に、プロジェクト 『Aokid city』(2012~)『どうぶつえん』(2016~)、ソロ公演『Port A Blue』(2022)、個展 「空をおこして」「顔をみせて」 (2022)など。 その他にも様々な作家(たくみちゃん、篠田千明、Chim↑Pom from Smappa! Group、額田大志、小暮香帆等)との共同制作、WWFesのキュレーター(2017~)を務める。横浜ダンスコレクションコンペティション2016<審査員賞>受賞。

岡本優 (おかもと・ゆう)
東京都出身。幼少よりクラシックバレエをはじめ、ジャズダンスやストリート等様々なジャンルも経験。現在はコンテンポラリーダンスを軸に東京を拠点に国内外でダンサー・振付家として活動。TABATHA主宰。笠井叡、木佐貫邦子、近藤良平、伊藤千枝、黒田育世、熊谷拓明、島地保武等の振付作品や、菅尾友、岡田利規演出オペラに参加。主な受賞歴に、トヨタコレオグラフィーアワード2012ファイナリスト、横浜ダンスコレクション2019<若手振付家のための在日フランス大使館賞><シビウ国際演劇祭賞>など。

石川朝日 (いしかわ・あさひ)
1995 年生まれ。多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科一期生。在学中に演劇、舞踊を学ぶ。3年次に中退し、渡仏。パリにあるジャックルコック国際演劇学校に入学。マイム(同化)を中心に据えた教育体系の中で、仮面劇やコロス、コメディアデラルテ、クラウンなどのジャンルに触れる。2019 年に帰国。帰国以降、自身のルコックでの経験を再考しながら、ダンス、パフォーマンス、劇を緩やかに移動しつつ俳優として名乗り活動する中で、面(おもて)と身体(からだ)と空間、面と演技などについて考え、実践している。

公演情報

KAATキッズ・プログラム2023
『さかさまの世界』
振付・構成・演出:伊藤郁女
出演:川合ロン Aokid 岡本優 石川朝日
声の出演:伊藤博史 こどもたち(熊猫幼稚園、横濱中華幼保園)
スタッフ
音楽:Joan Cambon 照明:佐藤綾香 音響:西田祐子 ワードローブ:柿野彩 舞台監督:小金井伸一
振付アシスタント:Adeline Fontaine リハーサルディレクター:引間文佳

日程:2023年7月1日(土)~9日(日) ※3日~7日休演
会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
主催・企画制作:KAAT神奈川芸術劇場
        公益社団法人全国公立文化施設協会
後援:神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
協力:Compagnie Himé、TJP CDN Strasbourg (centre dramatique national)
『公文協アートキャラバン事業劇場へ行こう3』参加事業
助成:文化庁文化芸術振興費補助金統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業
   (アートキャラバン2))|独立行政法人日本芸術文化振興会
   アンスティチュ・フランセ パリ本部

お問合せ: チケットかながわ0570-015-415(10:00‐18:00) https://www.kaat.jp
公式サイト: https://www.kaat.jp/d/sakasama

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