【チケット発売開始!】寺山修司没後40年記念認定事業・演劇実験室⦿万有引力が『草迷宮』を上演!

寺山修司、J・A・シーザーの見世物オペラ三部作の内の一つ『草迷宮』──
全編呪術ロックに彩られた見世物オペラが待望の上演!

演劇実験室⦿万有引力
手毬唄由来の実験幻想オペラ 『草迷宮』―ここはどこの細道じゃ―

この作品は《説教節を主題とした見世物オペラ『身毒丸』》に続く第二弾として準備されていたものである。
母をたずねて三千里のすえに辿り着き目にしたのは、寺の境内に置かれた桶の中で泣きじゃくる赤児の自分自身だった。
伝達可能なものと不可能なもの、現実的なものと創造的なものを出会わせるテーブル(台)が成り立つかによって、はじめて劇の魔術性が確かめられる。か、それを確かめられるのは第三者である観客自身ということになる。
―― J・A・シーザー

◆作品について

『草迷宮』は、寺山修司、J・A・シーザーの見世物オペラ三部作『身毒丸』『怪人フー・マンチュー』『草迷宮』内の一つであり、演劇実験室⦿天井棧敷にて1978年に上演の『身毒丸』に続く見世物オペラの第2弾として準備されていたもの。
まず1979年に寺山修司監督によるフランス映画のオムニバスの一編として製作され、パリでの映画公開とともに、日本ではJ・A・シーザーのコンサート『ブラック・クリスマス」に於いて「組曲・草迷宮」として披露されている。
なお、フランスの映画プロデューサー、ピエール・ブロンベルジェのプロデュースによるこの映画は、パリに於いてのみ公開され、日本での上映は寺山が死去した後、1983年に寺山修司追悼特集として公開された。また、本作は後に実力派俳優として有名になる三上博史の映画デビュー作である。

しかしその後、天井棧敷の舞台での上演は叶わなかった。
そして時を経て1986年、渋谷で開催されたイベント「テラヤマ・ワールド」の参加作品として、演劇実験室⦿万有引力によって【幻想音楽劇『草迷宮』―てんてん草紙ー】と銘打って初舞台化された。主人公の明を4人で演じる等、実験性の横溢した公演は反響を呼んだ。
2度目の舞台化は2006年【幻想燈音楽劇『草迷宮』―たずねて母の迷宮三千里ー】(こまばエミナース)で、広い劇場空間を使ったスペクタクル劇となった。

その作品を今回、演劇実験室⦿万有引力の手により、念願の「オペラ劇」として上演する。

『草迷宮-たずねて母の迷宮三千里-』(2006年)上演時の写真

「ブラック・クリスマス」の際に寺山修司が書いた原作より手毬唄を巡るエピソードを核として抽出した十九枚の台本原稿をベースに、前二回の公演や原作の要素を織り交ぜ、一大ページェントを繰広げる今作。
盤石の演奏陣は、パーカッションについ先日音楽家として舞台に立ったシーザー、『身毒丸』 『青森県のせむし男』に続き阿吽のコンビを組む琵琶の川嶋信子と二十五箏/三味線の本間貴士、そして今や万有引力での生演奏の顔である無頼のヴァイオリニスト・多治見智高ジーザス。
俳優陣も万有引力俳優陣のほか、オーディションによって選ばれた多彩でフレッシュな顔触れて幻想オペラを創出する。

さらに2023年は寺山修司の没後40年であり、奇しくも原作者・泉鏡花の生誕150年でもある。
この両者の創作の結実が、今年、最高潮を迎える。乞うご期待!

十九枚の組曲用台本原稿・表紙(寺山修司直筆)

◆演劇実験室⦿万有引力

1983年7月31日、故・寺山修司主宰の演劇実験室⦿天井棧敷が解散。
1983年8月1日、天井棧敷時代そのほとんどの作品の音楽及び共同演出を担当したJ・A・シーザーと天井棧敷の劇団員31名とで結成。
「万有引力とは人間同士が互いに引き合う孤独の力のことである」という寺山修司の言葉(もとは谷川俊太郎『20億光年の孤独』からの引用である)に因み、「演劇実験室⦿万有引力」と命名。
旗揚げ当初万有引力の活動は天井棧敷と一線を画し、新作のみを上演する事により様式は継承しつつ独自の方法論を模索。しかし次第に多くの他劇団・団体が寺山の戯曲を上演する様になった為、「寺山演劇」=「トータルシアターと評された天井棧敷の演劇」に誤解が生じることを懸念。
また天井棧敷の演劇をオリジナルに近い形で観たい、との観客の声にも応じ、「寺山演劇」の真髄を後世に伝えるべく寺山作品の上演を開始する。
同時にオリジナル作品も積極的に上演し、様々なアプローチで「演劇」という表現方法へ挑戦し続けている。

◆J・A・シーザー

作曲家、作詞家、演出家。演劇実験室◎万有引力主宰者。
宮崎県生まれ、静岡県育ち。
寺山修司に出会い「演劇実験室⦿天井桟敷」に入団、音楽と演出を担当。
1983年、自ら「演劇実験室⦿万有引力」を結成。2005年に開催された愛知万博では瀬戸日本館(日本国政府出展)で上演された「群読叙事詩劇・一粒の種」の脚本・演出を担当。
またアニメ『少女革命ウテナ』などアニメーション音楽も手掛けている。

◆公演概要

演劇実験室⦿万有引力 第74回本公演
手毬唄由来の実験幻想オペラ 『草迷宮』―ここはどこの細道じゃ―

原作:泉鏡花
台本:寺山修司(組曲用台本十九枚の原稿より)
演出・音楽・美術:J・A・シーザー
構成・共同演出:髙田恵篤

【演奏】
J・A・シーザー(パーカッション)
川嶋信子(琵琶)
本間貴士(二十五絃筝/三味線)
多治見智高ジーザス(ヴァイオリン)

【歌唱録音】
斎木智弥 / 小山由梨子 / 泉佳奈

【出演】
髙田恵篤 / 伊野尾理枝 / 小林桂太 / 小木下瑞穂
森ようこ / 髙橋優太 / 小今村博 / 山田桜子
三俣遥河 / 内山日奈加
加藤一馬 / 飛田大輔 / 真夢 / 小前田倫 / 小林香々
小寺絢 / 多賀名啓太 / 中野雄一朗 / 小中野遼太
藤定知絵 / 丸茂三春

【会場/チケット】
座・高円寺1

〒166-0002 東京都杉並区高円寺北2丁目1-2 座・高円寺 2F
https://za-koenji.jp/home/index.php

一般:5,000円
高校生以下:3,000円
(全席指定・税込)


【日程】
2023年 2月3日(金)~2月12日(日)
2月3日(金) 19:00
2月4日(土) 19:00
2月5日(日) 15:00◎
2月6日(月) 19:00
2月7日(火) 19:00
2月8日(水) 15:00◎★
2月9日(木) 19:00
2月10日(金) 19:00
2月11日(土) 15:00 / 19:00
2月12日(日) 15:00

★=有料託児サービスあり
◎=ポストトークあり

登壇予定:
2月5日俳優・三上博史氏
2月8日都留文科大学教授の野口哲也氏

■三上博史(俳優・歌手)
寺山修司監督映画「草迷宮」でデビュー。
映画「草迷宮」1979年、フランスの映画プロデューサー、ピエール・ブロンベルジェが制作したオムニバス映画『プライベート・コレクション』(Collections privées) 中の一編としてパリで公開。
日本では寺山が死去した1983年に寺山修司追悼特集として公開された。

■野口哲也(都留文科大学文学部教授)
1975年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。鳴門教育大学講師、同准教授を経て現職。
専門は日本近代文学、特に泉鏡花を中心とした幻想文学。
吉田良との共編著『鏡花人形 文豪 泉鏡花+球体関節人形』(河出書房新社、2018.6)のほか、主要論文に「明治期における写実思想の展開に関する一考察—生人形へのまなざしを起点として—」(『国文学論考』57、2021.3)、「井上勤の初期翻訳への一視角—『龍動鬼談』論—」(『国文学論考』50、2014.3)、「唄声の重層性について—『草迷宮』論—」(『論集泉鏡花 第五集』和泉書院、2011.9)、「「鏡」としての物語—「眉かくしの霊」論—」(『論集泉鏡花 第四集』和泉書院、2006.1)、「「白鬼女物語」から「高野聖」へ—森田思軒訳「金驢譚」の受容と方法—」(『日本近代文学』73、2005.10)など。


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