『ねじまき鳥クロニクル』成河・渡辺大知・門脇麦とイラストが入り交じるメインビジュアル公開

2023年11月東京芸術劇場プレイハウスにて上演される『ねじまき鳥クロニクル』のメインビジュアルが公開された。

本作は、村上春樹の傑作長編『ねじまき鳥クロニクル』を、イスラエルの奇才 インバル・ピントと気鋭のアミール・クリガーの演出で、脚本・藤田貴大、音楽・大友良英が手掛ける意欲作。

2020年に初演を行い、今回が2回目となる公演。主人公の岡田トオル役は成河渡辺大知が二人で一人の人間の多面性を演じ、村上ワールドにいざなう不思議な女子高生・笠原メイ役を門脇 麦が演じる。いずれも、初演からの続投となる。

また出演者も発表され、圧倒的な悪として存在する綿谷ノボル役は、大貫勇輔と、新たに、バレエダンサーとして世界的に活躍し現在は俳優としても舞台に出演する首藤康之がダブルキャストで務める。トオルを不思議な世界へ導く加納マルタ・クレタ姉妹役は、昨年退団した宝塚歌劇団で娘役として高い評価された音 くり寿が新たに挑む。他にも、松岡広大成田亜佑美さとうこうじ、吹越 満銀粉蝶が再演でも演じ・歌い・踊り、表現していく。

インバル・ピントによる唯一無二の振付を、加賀谷一肇川合ロン東海林靖志鈴木美奈子藤村港平皆川まゆむ渡辺はるかの8名の表現力豊かなコンテンポラリーダンサーが魅せる。

観客を異世界へ導く生演奏は大友良英イトケン江川良子の3名が続投する。

メインビジュアルでは、3人の写真にイラストレーターの信濃八太郎によるイラストが描かれ、作品のテーマとなる現実世界ともう一つの世界があいまいになっていく様子が表現されている。

東京公演は11月7日(火)~11月26日(日)、池袋・東京芸術劇場プレイハウスにて上演、その後大阪、愛知公演開催予定。

ねじまき鳥クロニクル

■期間:2023年11月7日(火)~11月26日(日)
■会場:東京芸術劇場プレイハウス

■スタッフ:
原作:村上春樹
演出・振付・美術:インバル・ピント
脚本・演出:アミール・クリガー
脚本・作詞:藤田貴大
音楽:大友良英

■出演:
<演じる・歌う・踊る>
岡田トオル:成河/渡辺大知
笠原メイ:門脇 麦
綿谷ノボル:大貫勇輔/首藤康之(Wキャスト) 
加納マルタ/クレタ:音 くり寿 
赤坂シナモン:松岡広大 
岡田クミコ:成田亜佑美
牛河:さとうこうじ  
間宮:吹越 満 
赤坂ナツメグ:銀粉蝶

<特に踊る>
加賀谷一肇
川合ロン
東海林靖志
鈴木美奈子
藤村港平
皆川まゆむ

渡辺はるか 
(五十音順)

<演奏>
江川良子
イトケン
大友良英

■ストーリー:

岡田トオルは妻のクミコとともに平穏な日々を過ごしていたが、猫の失踪や謎の女からの電話をきっかけに、奇妙な出来事に巻き込まれ、思いもよらない戦いの当事者となっていく――。

物語は、静かな世田谷の住宅街から始まる。主人公のトオルは、姿を消した猫を探しにいった近所の空き家で、女子高生の笠原メイと出会い、トオルを“ねじまき鳥さん”と呼ぶ少女と主人公の間には不思議な絆が生まれる。赤いビニール帽子をかぶった“水の霊媒師”加納マルタが現れ、本田老人と間宮元中尉によって満州外蒙古で起きたノモンハン事件の壮絶な戦争の体験談が語られる。

そしてある日、妻のクミコが忽然と姿を消した。クミコの兄・綿谷(わたや)ノボルから連絡があり、クミコと離婚するよう一方的に告げられる。クミコに戻る意思はないと。だが、クミコ失踪の影には綿谷ノボルが関わっているのではないかという疑念はしだいに確信に変わってゆく。トオルは、得体の知れない大きな流れに巻き込まれていることに気づきはじめる。

何かに導かれるように隣家の枯れた井戸にもぐり、クミコの意識に手をのばそうとする主人公トオル。世田谷の路地から満州モンゴル国境まで、クミコを取り戻す戦いは、いつしか時代や空間を超越して、“悪”と対峙する“ねじまき鳥”たちの戦いとシンクロする。暴力とエロスの予感が世界をつつみこむ……。

はたして、“ねじまき鳥”はねじを巻き、世界のゆがみを正すことができるのか? トオルはクミコを探し出すことができるのか――。笠原メイとふたたび会えるのか。

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